2016年09月25日

【今週の風考計】9.25─「バハマ文書」が明かす税逃れの実態

「バハマ国」って、どこにある? パナマ運河を渡りカリブ海に入り、キューバの北に散らばるサンゴ礁の群島。合わせた面積は日本の福島県ほど。人口は約38万人、ほぼ愛知県豊橋市と同じ。だがタックスヘイブン、すなわち税逃れ・所得隠し、マネーロンダリング(資金洗浄)などの便宜が得られる国として世界に名をはせる。そこで展開された記録、いわゆる「バハマ文書」の全容が、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)の共同作業により、22日に公開された。バハマに設立された実態のない幽霊会社17万社に関わる130万件の電子ファイルだ。そこには1990年以降に設立されたペーパーカンパニー、所得隠し・税逃れの政治家や役員・株主の名前などが記されている。日本に関連する80の法人名も挙がる。4月の「パナマ文書」公開に続いての快挙だ。「パナマ文書」では、世界で21の租税回避地に21万社のペーパーカンパニーがあるという。企業・個人あわせて47兆円もの税逃れ。日本だけでも5兆円、消費税2%分に当たる税が回収できていない。これもすべて大企業と大金持ちが、所得隠しのためにタックスヘイブンを利用し、税逃れをしているからだ。当然、そこには犯罪組織の資金も眠っている。さらにジャーナリストによる分析と解明の共同作業に期待したい。(2016/9/25)
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2016年09月23日

伏魔殿「都庁」を監視できない記者クラブ/既成メディアは、記者の総入れ替えを断行せよ=吉竹幸則

 豊洲市場地下の汚染土壌は、これまで何度も安全性が問題になってきた。既成メディアは東京都庁の記者クラブにいながら、地下空間の存在を今まで何故見抜けなかったのか。権力監視の使命を果たせない記者と配属責任のある経営者。読者への責任の自覚が問われている。
 一連の豊洲市場問題で石原慎太郎元東京都知事は、都庁を「伏魔殿」と評した。自ら「伏魔殿」の親分であったことを棚上げにした無責任極まりない発言だ。しかし、無責任という点では、今頃になって豊洲市場問題を鬼の首でも取ったかのように報道する既成メディアも同様だ。

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2016年09月21日

■09・21 JCJ賞の受賞者と放送作品を見る会/毎日放送「なぜペンをとるのか〜沖縄の新聞記者たち」

 JCJ賞を受賞した放送分野の作品を見て、制作者の話を聞く会を開催します。
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2016年09月18日

【今週の風考計】9.18─稲田朋美防衛相の「コズルイ感覚」

●“ウルトラ右翼”稲田朋美防衛大臣から目を離すな。安倍首相の肝いり、当選4回で2度目の入閣、出世街道まっしぐら。●新閣僚のうち保有資産はトップ。総資産1億8千万円。防衛関連企業の株も夫の弁護士・稲田龍示名義で、三菱重工・川崎重工・IHIなど1万7千株、三菱電機2千株、日立製作所3千株を保有する。●15日にはアメリカで講演し、「南シナ海」では、日本の海上自衛隊と米海軍の共同巡航訓練を行い、ベトナムやフィリピンに軍事支援を強化すると述べた。●「日本会議議連」の政策審議副会長を務め、これまでに憲法9条を変えて国防軍の創設を主張し、「国民は国のために血を流せ」と発言。「戦争法」が成立した昨年も、女性誌のインタビューで「男子も女子もみんな自衛隊に体験入隊すべき」と言い、今年5月には「(安保法は)愛する人を守るために必要です」と吹聴している。●ところがカネには汚い。彼女の資金管理団体「ともみ組」の収支報告書を見るとよい。なんとそこに添付された領収書のうち、政治資金パーティーに支出した260枚・520万円分の領収書が偽造だった。白紙の領収書に、後から勝手に手書きで記載したという。これまで大量の缶ビールやアイス、カップラーメンなども「事務所費」として計上し、政治資金で賄っている。●こんなコズルイ感覚で、南スーダンPKOに自衛隊員を派遣し、「新たな英霊」を誕生させるなど、断じて許されない。(2016/9/18)
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2016年09月16日

■09・16 安倍政権を支える「日本会議」の全貌=JCJ出版部会9月例会

 「日本会議」研究の第一人者が、国家神道の復権・戦前への回帰指向など、安倍政権を牛耳る“闇の構図”を暴く。
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2016年09月14日

【2016年度・JCJジャーナリスト講座=開催日程(10月から12月)】

★10月9日(日)午後1時半から5時まで
「新聞記者の仕事とは何か」 講師:元朝日新聞論説委員 柴田鉄治さん
 会場:日比谷図書文化館・4階小ホール(定員40人)=参加費 1000円
 東京都千代田区日比谷公園1−4(地下鉄霞ヶ関駅か内幸町駅近く)

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2016年09月11日

【今週の風考計】9.11─拡散するテロと「9・11」

「9・11アメリカ同時多発テロ」から15年。いまも世界各地でイスラム過激派によるテロが続く。その源は「9・11」にある。アメリカは首謀者・アルカイダのオサマ・ビン・ラディン引き渡しをはじめ、タリバン政権の崩壊をめざしアフガン戦争へと突入した。さらにイラクのフセイン政権を倒すため、「大量破壊兵器の保有」をデッチあげ、イラク戦争まで始めた。結果的にはイスラム教スンニ派の征伐、そして過激派の台頭、世界へのテロ拡散─こうした悪循環に帰着した。フセインの死刑執行後10年、いまだにイラクは内戦状態にある。イラク政府軍は、米軍の空爆支援を受け、もとはアルカイダ系・反米勢力の拠点であり、スンニ派の「IS」が支配していたファルージャを奪還したという。だが無差別空爆による市民への被害は甚大だ。政府軍と一体となったシーア派民兵の暴虐ぶりも目に余る。スンニ派との宗派間争いは激しさを増す。イスラム教徒の「大巡礼」(ハッジ)が、サウジアラビアのメッカに向け、10日から始まった。サウジアラビアは、スンニ派の盟主を自認する国。隣のイランはシーア派を国教とし、この1月にサウジアラビアと国交断絶のうえ、「大巡礼」への参加を禁止した。宗派間の争いと両国の対立は、ペルシャ湾岸を襲う「台風」のように、イスラム教徒の連帯や信仰を強める「大巡礼」にまで、暗い影を落とす。(2016/9/11)
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2016年09月06日

■09・06 JCJ賞の受賞者と放送作品を見る会/テレビ朝日「報道ステーション」のワイマール憲法特集

 JCJ賞を受賞した放送分野の作品を見て、制作者の話を聞く会を開催します。
 ナチスが「全権委任法」を成立させ独裁体制を確立した過程を追う「報道ステーション」の特集です。
日時:9月6日(火)午後6時30分〜9時
会場:築地社会教育会館(地下鉄日比谷線、東銀座駅下車、地図
ゲスト:松原文枝さん(テレビ朝日経済部長)
資料代:500円
*お問い合わせはJCJ
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2016年09月04日

【今週の風考計】9.4─「パリ協定」とハイドロフルオロカーボン

連続の台風襲来は、甚大な被害を日本列島各地にもたらした。これも地球の温暖化に起因する。ついに米中首脳が「パリ協定」を批准した。世界の温室効果ガスの4割を排出する2国が、2020年以降の地球温暖化に、どう対処していくか、新たな枠組みへと踏み出し、その具体化に向け大きく前進した意義は大きい。強力な温室効果を引き起こす「代替フロン」の削減でも、「モントリオール議定書」にある目標値の改定を目指し連携していく。「モントリオール議定書」には、オゾン層を破壊するフロン類の製造を、1995年から禁止、2020年に全廃の目標を掲げている。これまで私たちの身の回りでは、冷蔵庫・エアコンなどの冷媒に使われ、スプレーに詰めるガスや発泡剤などに利用されてきた。国際的な取り決めにより、日本でも12年前からフロンの製造を大幅に削減している。だが産業界は、オゾン層を破壊しない「代替フロン」・ハイドロフルオロカーボンなどを開発し、急速に普及させてきた。だがフロンは、「代替フロン」であれ、もともと温室効果を持っている。しかも、この「代替フロン」は、同量でも、CO₂排出による温暖化に比べ、その数百〜数千倍もの温室効果をもたらす副作用がある。2020年の東京五輪には、フロンを完全に「アンダーコントロール」していると約束して。(2016/9/4)
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2016年09月03日

防衛省=軍事に応用可能な基礎研究費を助成する/「安全保障技術研究推進制度」予算、18倍増を要求

 東京新聞によると防衛省は31日、過去最大の総額5兆1685に上る2017年度予算の概算要求を発表した。16年度当初予算と比べて2・3%も増えている。さらに問題なのは、このうち、企業や大学に対し、軍事に応用可能な基礎研究費を助成する「安全保障技術研究推進制度」予算として、16年度の6億円から18倍増となる110億円を要求している点だ。  記事は、<資金提供を通じ「産学」側に軍事研究を促す姿勢を強めた>と指摘している。
(JCJふらっしゅ「報道クリップ」09.02=小鷲順造)


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2016年09月02日

「共謀罪」新設関連法案=京都新聞「政府の裁量や捜査機関の権限を広げる法整備が安倍政権下で相次いでいる」

 NHKは8月27日、法務省は、適用範囲を限定し構成要件を厳しくしたうえで罪名も変更し、早期に国会に提出したい考えであると報じた。その際、与党内には、ほかの法案審議への影響などを懸念する声があり、今後、提出時期などをめぐって政府与党内の調整が行われる見通し、とした。
 法務省は「4年後の東京オリンピックをにらんでテロ対策を充実させるためには法整備を進める必要がある」として、処罰の適用範囲を限定し構成要件を厳しくしたうえで罪名も見直し、できるだけ早く国会に提出したい考えという。
 適用範囲を、重大な犯罪の実行を目的とする「組織的犯罪集団」に限定し、構成要件に、犯罪の実行に必要な資金の確保などの「準備行為」を加えたうえで、罪名を、「共謀罪」から、「テロ等組織犯罪準備罪」という、テロ対策を強調する名称に変更する方針とNHKは伝えた。

(JCJふらっしゅ「ニュースの検証」)=小鷲順造


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2016年08月31日

獲得議席予想を競う選挙報道に疑問=清水正文

 7月10日に参院選、31日には東京都知事選が猛暑のなか行われた。
 参院選について言えば、国政レベルでの4野党共闘が史上初めて成立し、32の1人区で11人が当選した。一方、改憲勢力が3分の2を占めるという結果となった。
 また、都知事選では告示直前になって野党は統一候補として鳥越俊太郎氏を推すことになり、いち早く立候補を表明していた自民党の小池百合子氏と自公が推す増田寛也氏の事実上の三つ巴の選挙となった。小池氏は結局300万近い票を集めて当選した。
 この二つの選挙でメディアはその本来の役割を果たしたのか、今あらためて見ておく必要がある。

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2016年08月30日

毛沢東の遺訓無視し、覇権に走る習近平主席=伊藤力司

 中華人民共和国建国の父毛沢東は「中国は決して覇権を求めない」と宣言した。だが習近平主席に率いられた現代中国は、南シナ海、東シナ海で覇権を追求しようとしている。
 中国は1992年(江沢民の時代)、東シナ海と南シナ海の大半を自国の領海だと一方的に宣言した。近年はさらに南シナ海に浮かぶ一部岩礁を埋め立てて拡張、飛行場や兵舎などを建設して南シナ海の軍事的利用を進め、関係国の非難・抗議を浴びている。
 さらに中国は東シナ海でも攻勢に出ている。2012年に時の野田内閣が尖閣諸島の国有化を実行したことを機に、中国は同諸島の領有権主張を強めた。最近では同諸島付近の日本領海や接続水域に中国の公船が公然と出入りして緊張を強めている。

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2016年08月29日

参院選で農水地方の野党共闘健闘/安倍農業改革と生産現場の矛盾と対立が激化=栩木 誠

 7月の参議院選は、安倍政権による争点隠しが功を奏して改憲勢力が3分の2を上回る結果になった。ただ、大都市部が改憲勢力に席巻される一方で、東北など農林水産県での野党共闘など反改憲勢力が健闘するという図式が鮮明になった。
 にもかかわらず安倍政権は環太平洋経済連携協定(TPP)の早期国会承認と全国農業組合連合会改革など「農業改革」を一層強硬に推進しつつある。生産者との矛盾と対立が激化することは必至。

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共感よぶ女子中学生の発言――香川・戦争体験を語り継ぐ集い=刎田鉱造

 高松市で開いた第37回「8・15戦争体験を語りつぐ集い」で13歳の中学生・鳥居さくらさんの発言が参加者を励まし、共感を呼んだ。  「高齢化のなかで戦争体験者から直接聞くことは難しくなっています。文字や画像で訴えていくことは必要です。でも私がそうだったように体温を感じながら身近な人の話を聞くことがなによりも大事と思います。平和が永遠に続くようにこれからは私たち若い世代が戦争について積極的に学んで私たちの声で戦争の本当の姿を伝えていかなくてはならないと思います」
 集い実行委員会は小中高校生を対象に5日間の「夏休み中自由研究」に取り組んできた。高松空襲や原爆、戦争を知ることを目的にした平和学習だ。こ今年は幼、小、中、高の36人が参加した。

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元NHKディレクター、市民運動拡大を呼びかける/8・15名古屋集会=加藤 剛

 JCJ東海の会員は20人余、年齢構成は60歳代がほぼ15%、70歳代が50%、そして80歳代が35%。
 大半が新聞やテレビ、出版関係のOBや文化人で現役のジャーナリストは2、3人にとどまっている。
 月に1回は月例会を開くことになっているが、これがなかなか難しく、年1回の忘年会がやっとという年もあった。そんな中、今回は苦肉の策で、幹事会と月例会を合わせた形の拡大幹事会を7月末に開催し、参議院選挙の後の情勢や8・15集会の準備などを話し合った。

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2016年08月28日

【今週の風考計】8.28─「共謀罪」行きつく先は治安維持法

★リオ五輪・閉幕の日、土管から飛び出した「マリオ」ならぬ安倍晋三首相。この8分間のパフォーマンスに税金12億円を投入! ああ「もったいない」。★それどころか安倍首相は「ゴジラ」さながらに、とつぜん鋭い歯をむき出し、カギ爪を上にあげ、私たちの前に立ちふさがり始めた。★「共謀罪」の導入だ。改憲勢力3分の2をバックに、「共謀罪」創設法案を9月の臨時国会に提出する。10年以上も前、小泉政権が3度にわたって国会に提出したが、廃案となった法案を、4年後の東京五輪を視野に、テロ対策強化を名目にして復活させる。だが今でもテロ行為を未然に防ぐ法律はある。こじつけだ。★もともと犯罪行為は、具体的な実行によって、被害や危険が生じた場合に罪が問われる。「心の中で思い、皆で話しあったこと」を理由に処罰はできない。ところが今回の「共謀罪」は、沖縄の新基地反対や脱原発などの市民団体が、「路上にシットインして警察車両を止めよう」と話し合い、何らかの準備をすれば、組織的威力業務妨害を適用し処罰されかねない。★さらに警察は犯罪の相談や合意を証明するために、室内盗聴や監視カメラの設置など、日常的な監視を続けるだろう。このあいだの参院選で、大分県警・別府署が民進党選挙事務所の敷地に、隠しカメラを設置していた事件でも証明済み。「共謀罪」が創設されれば、対象犯罪は600以上、限りなく恣意的に運用されかねない。(2016/8/28)
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2016年08月26日

【8・26 JCJ声明】警察による取材妨害への抗議声明

 日本ジャーナリスト会議(JCJ)は、最近起きた警察による2件の暴力的なジャーナリストへの取材妨害と、これを事実上、容認している安倍政権に断固、抗議する。国家権力をバックにしたこうした強権的なやり方は、憲法21条が保障する言論・報道の自由を明らかに侵害し、国民の知る権利を奪うもので、ジャーナリズムへの弾圧と受けとめ、JCJは警察当局に対し不当な攻撃の即時撤回と謝罪を要求し、安倍政治と闘うことを表明する。

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2016年08月21日

【今週の風考計】8.21─青森で自衛隊の軍事訓練が始まる

17日間の夏休みを取り、財界人や閣僚らと9回のゴルフで英気を養った安倍首相は、リオ五輪が終わったとたん、稲田朋美防衛相に「戦争法」の初適用に向け、陸上自衛隊第5普通科連隊(青森)に、軍事訓練を始めるよう指示。11月にも南スーダンPKOに派遣する準備に入った。訓練は演習場内に宿営地を再現するなど、「駆け付け警護」「宿営地の共同防護」に遭遇する緊迫した場面を想定し、武器使用や警告射撃の手順など、実戦訓練するという。いま南スーダンでは、元反政府勢力のトップだった副大統領が、隣国コンゴへ逃れるなど政情不安が続き、再び内戦状態に発展しかねない。武器使用など新任務の伴う自衛隊員が、まさに「殺し、殺される」危険にさらされるのは、目に見えている。この訓練を始める第5普通科連隊は、八甲田山・雪中行軍で200名の死者を出した歴史を持ち、今でもその行軍訓練は続けられている。その部隊を暑いアフリカの南スーダンに派遣する。それもそのはず1年前の9月17日、特別委員会で「戦争法」案を強行可決した先導役、あの佐藤正久・参議院議員、俗称<ヒゲの部隊長>の出身部隊だ。しかも自衛隊のゴラン高原PKOやイラク復興支援では、派遣部隊の隊長を務めてきた以上、なんとしても「戦争法」の初出動に関わりたいのだろう。(2016/8/21)
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2016年08月16日

「天皇メッセージ」をどう読むか=梅田 正己

 さる8月8日の「天皇メッセージ」についての各メディアの報道は、その重点をもっぱら「生前退位」に置いていた。天皇の意向がそこに向けられていたことはたしかだが、メッセージにこめられた“歴史的”ともいえる意味は、それだけにはとどまらないように思われる。
 日本国憲法第1条では、「天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であって」と規定されている。
 では、この「象徴」とは具体的には何をいうのか?
 敗戦の翌1946年の5月から始まった制憲議会において、このことは議論の的となった。その中での憲法担当国務大臣・金森徳次郎の答弁がよく知られている。
 金森は、「天皇は国民のあこがれの中心」だと答えたのだった。
 昭和天皇はこの年、46年2月から早くも全国巡幸を開始している。神奈川、東京から始まって群馬や埼玉、さらに静岡、愛知まで年内に訪れている。その訪れた先々で、天皇は熱狂的な大群衆に囲まれた。そうした光景から、金森は「あこがれの中心」と言ったのかも知れない。しかし憲法に書かれている用語の定義としては、あまりにも漠然としている。
 日本国憲法下の初代の天皇は、言うまでもなく昭和天皇である。しかし生年1901年の昭和天皇は終戦時すでに44歳だった。つまり前半生は、大日本帝国憲法の「神聖不可侵」で「国の統治権を総攬する」「大元帥」、「現人神」だった。軍服姿が背広姿に変わっても、過去の天皇観はそう簡単に切り替わるものではない。

(全文を読む)
*マスコミ9条の会HPへ飛びます。

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2016年08月14日

【今週の風考計】8.14─「日本会議」の全国キャラバン、要注意!

71回目の終戦記念日を迎える。1年前の8月14日、安倍首相が発した<戦後70年談話>は、どうなったか。謳われた「不戦の誓い」は、見るも無残な状況だ。「違憲」と決めつけられた「安保法案」を、談話発表の1カ月後には強行可決した。駆けつけ警護と称し、海外で武力行使ができる自衛隊へと変質させた。在任中の「改憲」を目指し、憲法9条2項「戦力および交戦権の否認」を破棄し、国防軍の設置をもくろむ始末だ。衆参両院で改憲勢力が3分の2を占める。この絶好機を逃すまいと、閣僚20人のうち19人を、「日本会議」議連・<みんなで靖国神社に参拝する会>などに加わる、改憲・「靖国」派で固め、9条の骨抜きにまい進する体制を築いた。「日本会議」などに所属する国会議員は、衆参合わせて281人・4割を占める。小池百合子・新都知事も、「日本会議」議連に所属し、改憲を目指す自民党員。東京都の<非核都市宣言>決議など、一顧だにしない。「日本会議」は、国家神道の復活を目指し、教育の国家統制、日の丸・君が代の法制化、夫婦別姓反対、天皇の国家元首化など、<戦前回帰>の運動を、草の根から組織してきた。「天皇生前退位は国体の破壊に繋がる」と猛反発する。さらに9月から、改憲に向けた全国キャラバンを始めるという。この<闇の組織>に要注意!(2016/8/14)
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2016年08月13日

■08・13 JCJ賞2016年度贈賞式

日時:8月13日(土)13時〜16時30分
会場:日本プレスセンターホール
 東京都千代田区内幸町2−2−1 日本プレスセンタービル10F
 会場地図 http://www.presscenter.co.jp/access.html
記念講演
「改憲問題とメディア」=木村草太教授(首都大学東京)
詳細(案内チラシ) http://goo.gl/MJhD96

カラー16/8月集会表1.jpg

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2016年08月07日

【今週の風考計】8.7─ヘリパッド建設は「沖縄いじめ」そのもの

★6日の夕方、テレビをつけると、TBSの金平茂紀さんが、沖縄県・東村高江に入り、ヘリパッド建設に反対する住民の抗議行動を、リアルに伝えている。安倍政権がとる沖縄への対応や行動は、「いじめの構造そのもの」とのコメントが胸を打つ。★いま高江では、オスプレイ用のヘリパッドが2カ所建設され、残る4つの建設を進めるため、N1裏にある抗議拠点となる住民テントを撤去すべく、機動隊が入ると緊迫している。★3年前、私たちJCJも高江の現場に足を運び、オスプレイの騒音や熱風被害、墜落の危険性を学び、やんばるの森に棲む生物種の貴重さについても、在住のミュージシャン・石原岳さんから話を聞いた。いま彼がリリースしたCD『Yoru no Kazoku』を聴いている。虫の音、川のせせらぎ─どれも音楽の源、そして高江の宝。実感する。★高江は森がきれいだから蚊が出ない。オオシマゼミが羽化し、リュウキュウハグロトンボが飛ぶ。パソコンの後ろの壁にかかるカレンダーは、沖縄・浜比嘉島出身のカメラマン・アキノ隊員(本名:宮城秋乃)が撮影した<高江の森の小さな命>で編成されている。沖縄のチョウチョに人生を捧げ、沖縄の自然を守るため、ヘリパッド建設反対に全力を挙げるという。(2016/8/7)
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2016年08月02日

不況直撃、小さな出版社の生き残り戦術=守屋龍一

 小さな出版社「本の泉社」を訪ねた。創業50年、社員5人。月刊誌「日本の科学者」をはじめ、八つの定期誌と書籍を刊行する。代表を務める喜寿の比留川洋さんと面談した。
 彼は、開口一番、「本を作り売る環境が破壊されています。電車内はスマホでゲームに夢中な人ばかり、9割がそうだ。しかも取次の倒産が相次ぐなか、取次大手は6カ月末シメの売上金のうち、30%分については、さらに6カ月後の支払いに繰り延べ。青息吐息の出版社に過酷な仕打ち。出版文化の重大な危機だ」と語る。
 2年前に文化庁が行った調査によれば、月に1冊も読書しない人が47・5%、1日の読書時間は全体平均で13分。出版の売り上げが、前年比マイナス845億円と、最大の落ち込みになるのも当然だ。

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「オバマさん、日本を解放して」 6・19沖縄ルポ 怒り限界を超えた=鈴木 耕

 6月19日、私は那覇市奥武山公園の陸上競技場にいた。この場所で「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し海兵隊の撤退を求める県民大会」が開催され、私は参加したのだ。
 長い大会名だが、そこに込められた沖縄の怒りは、私のように県外からの参加者をも打ちのめす。参加者は、追悼の思いを込めた黒い衣服を身に着け、「怒りは限界を超えた」というポスターを手にして会場へ詰めかけた。開会1時間前の午後1時ごろにはグラウンドはほぼ埋め尽くされていた。

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北朝鮮の日本攻撃の標的は米軍基地 元防衛官僚の柳澤氏が講演=三枝和仁

 JCJ、マスコミ九条の会、MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)が共催した「北朝鮮が日本に攻めてくるって本当……」との講演会が6月22日東京・中央区で行われた。講師は元防衛官僚の柳澤協二氏。この日は参院選の公示日とぶつかったが、昨年9月に強行採決で成立した安保法制(戦争法)の是非が参院選で問われるとの思いから講演会を企画した。
 平日の午後にもかかわらず参加者は200名近く集まり、大学生も目立った。安保法制をどう捉えたらいいのか、日本を取り巻く環境変化(北朝鮮の核・ミサイル、中国の覇権)をどう考えるのかに関心を持つ方々で会場は埋まった。

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2016年07月31日

【今週の風考計】7.31─植村裁判が明かす「週刊文春」の罪と罰

暑い週が始まる。今晩にも新しい都知事が決まる。明けて1日、臨時国会が召集され、3日に内閣改造と自民党役員人事。幹事長ポストをめぐり、思惑がらみの駆け引きが激しい。5日にリオ五輪開幕。だがドーピング問題でシコリが残り、開催国ブラジル・ルセフ大統領の弾劾法廷の行方も定かならず。6日は広島原爆の日。安倍首相は「非核3原則」堅持を、最初から挨拶で入れるか注目だ。みな、それぞれに問題ぶくみ。そして鳥越俊太郎さんを、選挙期間中に、性犯罪に関与したかのように煽った「週刊文春」の罪も見逃せない。人権侵害・名誉棄損も平気、メディアの矜持もない。これまでにも「週刊文春」は、25年前に元朝日新聞記者・植村隆さんが書いた、元従軍慰安婦の証言記事を「ねつ造」と非難した。それを機に、退職して北海道に住む本人と家族に対し、殺害をも明示する酷い脅迫が相次いだ。植村さんは名誉回復を求めて、「週刊文春」を発行する文藝春秋社と大学教授・西岡力氏を名誉棄損で訴えている。その口頭弁論が8月3日(水) 午後3時から、東京地裁の103号法廷で開かれる。さらに午後4時15分から、近くの弁護士会館で報告集会&シンポもある。ぜひ参加を。(2016/7/31)
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安倍暴言が邦人犠牲招く─ダッカテロ事件=伊藤力司

 バングラデシュの首都ダッカで7月1日夜、高級飲食店が武装したイスラム過激派に襲われ、日本人7人が犠牲になった事件は、戦乱やテロが日常的な中東でなくアジアで、しかも世界でも有数の親日国で起きたテロ事件だけに日本中に一大ショックが走った。
 この国の2007年世論調査で、「国民が世界で最も好きな国は」という設問に挙げられたトップは日本だった。今もアニメの「ドラえもん」は国民的な人気番組だし、輸入車もほとんどが日本車。中国などに比べて人件費が格安で、日本企業の進出も急速に増加中だ。

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NHKは会長選考の改革を/来年1月任期切れ 27市民団体共同で要請=河野慎二

 来年1月で改選期となる籾井勝人NHK会長の後任選考が本格化するのを前に、JCJと「放送を語る会」など、全国27のNHK問題を考える視聴者・市民団体は7月11日、「真に公共放送にふさわしい会長が選ばれるよう、選考過程の抜本的改革を求める」申し入れ書をNHK経営委員会(石原進委員長)に提出した。

◇籾井言動への批判高まる 会長の公募・推薦制導入

 その中で、第1に籾井現会長の再任は絶対にしてはならないことを求めている。籾井会長に対する批判の高まりはピークに達している。NHK予算の国会承認に際しても、籾井会長の数々の言動を問題視し、経営委員会の会長選考の在り方に異例の注文をつけた付帯決議を採択している。

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放送法4条撤廃したら米国の二の舞いか/元NHKプロデューサー永田氏講演=小滝一志

 6月18日、都内で「報道の不自由とテレビの危機〜国連『表現の自由』特別報告者デビット・ケイ氏の報告を受けて〜」の集会が開かれた。ゲストは、2001年NHK番組改変事件当時、「ETV2001」のプロデューサーだった永田浩三氏(現在武蔵大学教授)、主催は「NHK報道を市民の手にネットワーク」。
 永田氏は最近のニュースと報道番組を具体的に取り上げながらテレビの危機的状況を告発。  「私は『クロ現』に8年携わり、内5年は編集責任者だった。3月で降板した国谷キャスターがお手本にしていたのは、『フェアであること』を最も大切にしていたテッド・コッペル(米ABC『ナイトライン』で25年間アンカー)。降板のきっかけになったともいわれる菅官房長官とのインタビュー(昨年7月3日放送)では、国谷さんは国民が聞きたいことを代弁してぶつけたに過ぎず、のらりくらりと回答を回避した官房長官こそ責められるべきではないか」

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