2017年05月14日

【今週の風考計】5.14─限りなく不透明な「共謀罪」法案の罪と罰

「共謀罪」法案の強行採決を許すな! 疑問は解明されず、ごまかし答弁の30時間で採決する暴挙に怒りが湧く。「共謀罪」にいう「団体の性格」「準備行為」とは何か。判断するのは誰か。「一般人」に及ばないという根拠は? 疑問は限りない。「共謀罪」で処罰するには準備行為が必要となるが、どんな行為が該当するのか。実は捜査当局の判断・解釈に委ねられる。まず逮捕し、代用監獄で長期拘留のうえ自白の強要、証拠のねつ造など、恣意的な捜査・検挙による事件は、これまでに数多くの事例がある。最近でも、風力発電所の建設に反対する一般市民を警察が監視する大垣事件が起きている。現職の刑事が情報収集を目的に忍びこみ、内容を電力会社に提供していた。このように市民運動がターゲットになりうる。またメールやLINE の盗み読みも進むだろう。いったん「共謀罪」の仕組みを作ると、捜査機関は結果を出そうと、任意捜査から盗聴・密告奨励、挑発など、成績主義に走るのは目に見えている。その結果、さらに冤罪事件が発生しかねない。いまの日本の刑法では、犯罪が成り立つのは「着手したが完遂できなかった」事実が必要となる。「計画」だけでは犯罪にはならない。だが「共謀罪」が成立したら、「未必の故意」の黙示的「共謀」まで含まれてしまう。<森友疑惑>が象徴するように、「空気」「忖度」が行われる日本の社会では、「共謀」の適用範囲が極めて大きくなる危険性をはらんでいる。ところが日本の政治家が関係する犯罪は、なんと「共謀罪」の適用対象から、ちゃんと外されているのだ。(2017/5/14)
posted by JCJ at 12:25 | TrackBack(0) | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする