2018年01月15日

《月間マスコミ評・新聞 》核廃絶運動に平和賞、次につながる=山田 明

 毎年のことだが、年末になると1年を振り返りたくなる。記憶をしっかり記録するためにも。
 世界に目をやると、やはりトランプ米大統領に振り回された1年だった。欧米だけでなく・アジア・中東を揺るがす。国際的にトランプ批判も高まってきたが、安倍首相のトランプ追従ぶりが際立つ。日本外交の姿勢が問われている。
 北朝鮮情勢が緊迫化し、戦争や核への不安が高まるが、平和に向けて明るいニュースも飛び込んだ。今年のノーベル平和賞に国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)が選ばれた。核兵器禁止条約の国連採択への貢献が評価された。草の根の運動体、NGOが受賞したことの意味は大きいが、広島・長崎の被爆国である日本政府の対応はあまりに冷たい。
 日本の政治に目を向けると、「安倍一強」政権のもとで、政治の劣化がますます進んできた。何といっても、焦点は森友学園と加計学園をめぐる疑惑だ。日本政治を揺るがす「もりかけ問題」は、安倍首相夫妻が関係する疑惑である。
 そのため政府・自民党は真相隠し、国会審議の先送り、野党の質問時間削減に躍起となった。毎日12月8日社説は、特別国会閉会にあたり、第4次安倍政権の運営方針をただすとともに、「森友・加計」問題の真相を解明すべき国会だったが、その役割を果たしたとは言い難いと。
 先の衆院選は民進党の分裂騒ぎもあり、与党が勝利した。安倍改憲、憲法9条改悪が現実味を帯びてきた。その一方で、市民と野党共闘が全国的に広がりつつある。
 メディアで注目されるのが、NHK受信料に対する最高裁の初判断。読売7日社説も、判決は「NHKがテレビ設置者の理解が得られるように努め」と指摘。政権べったりではなく、NHKは「知る権利」に応えるベきだ。
 朝日10日は1面トップで「リニア入札不正容疑」を大きく伝えた。大手ゼネコン大林組に強制捜査が入り、巨大事業に激震。リニア中央新幹線は環境破壊をはじめ、多くの問題が指摘されている。リニアは公的資金も投入される巨大事業だ。沿線各地の住民が提訴しているが、国会でほとんど議論されていない。メディアもJR東海に遠慮してか、リニア報道が弱い。今回の疑惑など、厳しく追及してほしい。    
  
posted by JCJ at 22:33 | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする