2018年12月09日

【今週の風考計】12.9─ダンプ22万台分の土砂を投げこむ非情

沖縄が緊迫している。政府は14日、辺野古に土砂を投入する。すでに名護市安和にある「琉球セメント」の桟橋から、埋め立て用土砂を運搬船に積みこみ、沖縄本島の北側を回って大浦湾に面する辺野古の最北護岸「K9」に停泊。
運搬船と陸上をつなぐランプウェー台船が用意され、重機を使って運搬船から土砂をダンプに移し替え、辺野古崎近くのキャンプ・シュワブ内にある資材置き場に運びこまれている。

さらにそこからダンプやブルドーザーを使い、南にある辺野古寄りの、護岸で囲われた6.3ヘクタールの海に投入される。必要な土砂の量は131万6500㎥、10トンダンプに換算すると22万台分。1日に運べるのは、せいぜいダンプ200台か。休日なしで運搬しても3年はかかる。
それが14日から延々と続く。待てよ! 辺野古新基地建設に要する埋め立て区域は、全体が160ヘクタール、今回の投入はわずか4%を埋め立てるに過ぎない。全部を埋め立てるとなると、必要な土砂は2100万㎥。

想像もできないような土砂が、瀬戸内海周辺地域からも運ばれ、サンゴ礁の映える青い<美ら海>に投げこまれる。しかも赤土による海の汚染だけでなく、アルゼンチン蟻など特定外来生物が運ばれてきて、その繁殖による沖縄の生態系破壊までが危惧されている。

さらに大浦湾側の埋め立て護岸C1〜3付近には、マヨネーズ並みの軟弱な地盤が深さ40mにわたって海底に堆積していることが分かり、政府は慌てている。地盤改良工事となれば、海底に基礎捨て石を敷き、その上にコンクリート製の箱、なんと長さ52m×幅22m×高24m、重さ7200トンを据える。
加えて大浦湾を北西から南東にかけて、V字滑走路の先端、C1護岸周辺を貫くように、「辺野古活断層」が見つかっている。泣き面に蜂とはこのことか。さらなる地盤改良工事費500億円、土砂調達費1千億円を加えると、総事業費2兆5500億円、普天間基地の代替施設として使えるようになるまでに最短でも13年かかる。

玉城デニー知事が「一日も早い普天間の危険除去が必要だが、辺野古移設では、さらに返還が遅れることが危惧される」と述べ、工事を停止し膨大な予算の投入から引き返すことを説いたのは当然だ。(2018/12/9)
posted by JCJ at 13:08 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする