2019年01月27日

【今週の風考計】1.27─鎌倉アルプス山歩きと「実朝暗殺」の縁

ちょうど1週間前、仲間と一緒に鎌倉アルプスを歩いた。北鎌倉駅から建長寺の総門、三門をくぐり仏殿での参拝後、方丈の奥へ進む。
曲折した急な石段を上りきると鎮守府・半僧坊。天狗の像が立ち並び、麓の建長寺のような禅寺とは違う雰囲気を醸し出す。さらに西に張り出すテラスから青空に映える富士山を望む。十王岩から今泉台分岐への山道をたどり大平山の頂上へ。

昼食後、瑞泉寺に向かう。禅宗の高僧・夢窓疎石が開創した瑞泉寺には、鎌倉石の岩盤を巧みに彫った壮大な石庭が広がる。京都の天龍寺や西芳寺(苔寺)の庭も手がけた、日本の中世を代表する禅僧の活躍が思い浮かぶ。残念ながら境内の枝垂れ梅は、いまだ開花せず。
その代わり鳥居わきで河津桜が咲く鎌倉宮に足を延ばし、脇道を通って鶴岡八幡宮へ。夕日に照り映える朱塗りの本宮楼門、そこへと続く石段のわきに、9年前に倒伏した大銀杏のヒコバエから、小さな若芽が芽吹き、今や枝も伸びて参拝客を喜ばせている。

さて1月27日、今から800年前の建保7年1月27日である。鎌倉幕府3代将軍・源実朝が、2尺ほど積もる雪のなかを拝賀に訪れた鶴岡八幡宮で暗殺された。享年28(満26歳)。犯人は自分の兄・頼家の遺児・公暁。八幡宮の石段わきに立つ大銀杏に隠れて機会をうかがっていたと伝わる。

『金槐和歌集』などの歌人として知られていた実朝の死により、京都・朝廷と北条家が執権を握る鎌倉幕府との関係がぎくしゃくし、2年後には「承久の乱」が勃発する。朝廷に君臨する後鳥羽上皇が鎌倉幕府の執権・北条義時を討つべく、兵を挙げる。
しかし敗れた後鳥羽上皇は隠岐に配流され、以後、北条氏一門を中心とする武家勢力の執権政治が100年以上続き、威勢は全国に及ぶことになった。携行していた坂井孝一『承久の乱』(中公新書)を、往復の湘南ライン車内で熟読した。(2019/1/27)
posted by JCJ at 13:58 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【編集長EYE】 あの「ハズキルーペ」永田町で話題に=橋詰雅博

 政党支持率1%台に沈む野党第2党の国民民主党(代表・玉木雄一郎衆院議員)は、第1党の立憲民主党との違いを強調し、支持率浮上に懸命だ。国民投票法改正案を真っ先に公表したのもそのためである。@政党によるテレビCMの禁止A投票運動を行う団体の資金の上限は5億円B国政選挙との重複回避―がその骨子。  

 憲法問題で野党との話し合いが暗礁に乗り上げていた自民党と公明党はこの改正案に乗り気だった。

 「改憲作業を急ぎたい安倍官邸が『改正案をまるのみして、国民民主党を取り込め』と自民党の下村博文憲法改正推進本部長にハッパをかけたのです。しかし、11月の『改憲論議しない野党は職場放棄』の下村発言で野党が反発し、官邸の思惑は頓挫した。だが、改正案の取り込みを官邸はあきらめたわけでない」(国会事情通)

 また、改憲をめぐり永田町では奇妙なウワサが流れている。ウワサの主はメガネ型拡大鏡「ハズキルーペ」の製造販売会社の会長兼CEOの松村謙三氏(60)だ。松村氏は4歳年上の安倍晋三首相と同じく成蹊大出身。今までさまざまな会社を買収して築いた「松村グループ」の総帥で、経済同友会会員だ。安倍友≠ゥは、はっきりしないが……。

 ハズキルーペの何がそんなに心配なのか。国民投票法改正に絡む都内の集会に参加していた広告業界に詳しい著述家の本間龍氏は、こう指摘した。

 「ハズキルーペがメインスポンサーになっているのは43番組。急速に増えていて、情報番組系が70%占めている。発議後の国民投票運動がスタートしたら、ハズキルーペのスポンサー番組のCMの中身が変化するのではないと危惧されている。改憲を打ち出した意見CMなどが流れる可能性がある。スポンサーだからと言って、簡単にCMの中身が変えられるのかという意見もあるが、CM審査を行う考査セクションをパスすれば問題ありません」

 ウワサで終わることを願うのみだ。

橋詰雅博

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年1月25日号
posted by JCJ at 11:32 | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする