2019年02月18日

【お知らせ】JCJ2・22講演会:高須次郎<出版崩壊とアマゾン>

出版崩壊とアマゾン
─どう再生への道を拓くか─
いま出版界は存続の瀬戸際に立たされている。
値引き販売・取次外しなどのアマゾン商法″が席巻!
電子書籍の価格は自由、再販制度はズタズタ。
日本の書店・取次の倒産が続く─その出口を探る。

講演:高須次郎氏(緑風出版代表・前出版協会長)
日時:2月22日 (金)18時30分開会(18時15分開場)
場所:YMCAアジア青少年センター 3階会議室
〒101-0064 東京都千代田区猿楽町2-5-5 ☎ 03-3233-0611
JR「水道橋」駅東口下車、白山通りを神保町方面へ徒歩5分
アクセス地図 http://www.ayc0208.org/hotel/jp/access-access.html
参加費:800円(JCJ会員・学生500円)

《主催》 日本ジャーナリスト会議(JCJ)出版部会

JCJ出版部会2・22講演会チラシ(高須次郎氏).pdfJCJ出版部会2・22講演会チラシ
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2019年02月17日

【今週の風考計】2.17─小惑星「リュウグウ」についての一夜漬け

5年前に打ち上げられた小惑星探査機<はやぶさ2>が、地球から3億キロ先にある小惑星「リュウグウ」に、22日の朝8時15分ごろ着地する。パネルを広げれば14畳にもなる探査機<はやぶさ2>から、さらに小型の探査機を発射し、どう着地させるのか、ハラハラドキドキする。

直径900メートルほどの小惑星「リュウグウ」は岩だらけ。そこに「ピンポイントタッチダウン」方式で、岩が少ない6メートル四方の地点を選んで接地し、弾丸を発射。飛び散った表面物質を探査機の採集装置に取り込み、わずか数秒間に0.1グラムのサンプルを採取した後、すぐ離脱するという。そしてホームポジションへ向かった後、今年の12月ごろ地球へ向けて出発し20年末に地球に帰還する計画だ。

老いた身では、寒い夜空を見上げる勇気はないが、太陽系誕生の謎を解き明かす、約290億円かけた壮大なプロジェクト。小惑星「リュウグウ」について、恥ずかしながら、さらに勉強させていただいた。

20年前に発見され、日本で「リュウグウ」と名付けられたソロバン玉に近い形状の小惑星は、地球に接近する軌道を持つ小惑星群のひとつだそうだ。しかも「リュウグウ」は太陽に近い軌道をめぐり、地球の約3倍もの速さで自転しているという。
かつ太陽系が作られたころの有機物や炭素を含む化合物、また水が多く存在し、太陽系の起源や生命誕生の秘密に迫ることが期待されている。まさに貴重な小惑星なのだ。

だが一方、地球に衝突する可能性が大きく、かつ衝突時に地球に与える影響が大きい潜在的に危険な小惑星にも分類されている。孫に教えるための勉強の一文となり、どうぞご容赦を!(2019/2/17)
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2019年02月15日

【国際情勢】 「辺野古を守れ」署名21万筆 呼びかけた日系4世 ワシントンで訴え 民主主義踏みにじる=津山恵子・NY在住

ハワイ在住の日系4世の音楽家、ロバート梶原さん(32)がホワイトハウスに向けて始めた、沖縄・辺野古への土砂投入停止を訴える請願署名が、21万に届こうとしている(米東部時間1月17日現在208,691)。

 梶原さんは昨年12月8日、米ホワイトハウスが設ける請願サイト「ウィ・ザ・ピープル(We The People)」を利用し、新基地の是非を問う今年2月24日の県民投票まで、工事停止を検討するように、トランプ米大統領に求める署名を集め始めた。サイトは、署名開始から30日以内に10万署名が集まればホワイトハウスで請願を検討、60日以内に回答が来る仕組み。このため、請願内容は、ホワイトハウス内で再検討され、「不適切な影響がある」と判断された場合を除き、署名者全員にホワイトハウスがeメールで回答を送るという。

沖縄中城は私の血

梶原氏は、母方が沖縄県中城(なかぐすく)村出身の日系4世。子供の頃から祖父母から沖縄の文化と歴史を教えられ、沖縄の血を自分のアイデンティティーの一つととらえている。辺野古にも何度も訪れ、ウチナーグチ(沖縄の方言)を話し、琉球舞踊も踊る。

「12月上旬の工事開始の日が近づくにつれて、不安も増す一方で、希望も失せていた。日米政府は、沖縄の人々と、玉城デニー知事の声を無視した。でも、工事反対のデモを毎日している人々のことを考えると何もしないわけには行かず、少しでも彼らのことを知ってもらえればと、ほとんどやけくそで始めた」と、署名運動を始めた理由を話す。

英語のサイトにいかに署名するか、SNSを使って、日本語で説明する人も表れ、世界中に拡散し、沖縄県民や世界に住む沖縄出身の日系人が署名。わずか10日で目標の10万を達成した。タレントのローラさんや、クィーンの伝説ギタリスト、ブライアン・メイさんが、ツイッターを使って署名を訴えた。

ネットで中継流す

これをきっかけに、署名開始から30日の1月7日には、梶原氏が首都ワシントンDCを訪れ、米市民や沖縄県人会のメンバーなど30人が集まって、集会を開いた。梶原さんはこう訴えた。

「辺野古新基地は、日本と沖縄だけでなく、米国とアジア太平洋地域にとってマイナス

基地には、米国民の税金が使われるだけでなく、アジアの緊張を高める」

「沖縄の民主主義を無視することは米国が世界に誇る民主主義を踏みにじることです」

 参加者らは「トランプ大統領、私たちに答えてください!請願署名は19万以上集まりました!沖縄・辺野古の新米軍基地建設にNO!」などという垂れ幕を掲げ、梶原さんは集会の様子をライブでインターネットに流した。

辺野古の問題を米国メディアが報じることはあまりないが、防衛省の辺野古への土砂投入は、AP通信の記事をワシントン・ポストなどが素早くサイトに掲載した。

請願は市民の権利

梶原さんは市民運動家として、「ウィ・ザ・ピープル」については、以前から知っていたという。サイトによると、表現や報道の自由を保証するアメリカ合衆国憲法修正第1条は、「議会は、表現の自由、あるいは報道の自由を制限することや、人々の平和的集会の権利、政府に苦情救済のために請願する権利を制限することはできない」とし、国民が政府に直接請願する権利についても「市民の基本的権利」だとしている。

 梶原さんは、ワシントンの集会の最後に「チバリヨ(がんばれ)」と沖縄県民を激励。「決してあきらめない、というのが沖縄の生き方。平和的に、民主的に、というのも、沖縄のやり方だ。辺野古の新基地建設反対を引き続き、訴えていく」と、記者らに話した。

 梶原さんは、その後も毎日、基地建設反対を訴えるYouTubeビデオをアップし、SNSでシェア。トランプ大統領と閣僚、上院議員などに、署名の進展を伝える書簡とeメールを100通以上送った。ホワイトハウスからは、受信の確認メールが来たという。

 辺野古の是非を問う県民投票の波は、世界に広がっている。

津山恵子(ニューヨーク在住・ジャーナリスト)

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年1月25日号
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2019年02月13日

【若い目が見た沖縄】 平和集会に参加 中2のリポート 戦争できる国止めなければ=北村めぐみ・長妻萌

 平和や社会問題について学び交流する「高校生平和ゼミナール」主催の全国高校生平和集会が昨年12月22〜24日、沖縄で開かれ、広島から私が引率して中2と小6の姉妹が参加した。
 各地から小中高生58人が参加。南部戦跡を見学、辺野古ゲート前や米軍ヘリが墜落した沖縄国際大で学習した。グループ討議で、沖縄・広島以外の生徒から「米軍基地容認論」や「米軍基地本土引き取り論」が出たのにはショックを受けたが、これが日本社会の縮図に思えた。姉の長妻萌さんのリポートを紹介する。

北村めぐみ(広島支部)

 私がこの集会に参加したのは、広島は被爆地で学校でも平和について学ぶけど、沖縄戦については学んだことがないので、この機会に知ってみたいと思ったからです。

 一日目は、轟の壕とひめゆり平和祈念資料館と白梅之塔を見学した後、沖縄戦体験者の中山キクさんの話を聞きました。轟の壕に入り灯りを全て消すととても暗く、ここで過ごすのは大変だったと思いました。ひめゆり資料館では沖縄戦体験者の証言を読み、戦争は本当に悲惨なものだったと知りました。中山さんの話から、当時の様子がリアルに伝わってきてよく知ることができました。

 二日目は、辺野古ゲート前に行き、前市長の稲嶺進さんと島袋文子さんの話を聞きました。その後2004年に米軍のヘリコプターが墜落した沖縄国際大学で当時の話を聞き、屋上から普天間基地を見て、前泊博盛教授の話を聞いた後、教室で「基地問題について考える」というテーマでグループ討議をしました。

 島袋さんは、沖縄戦で家族を守るために苦労された時のことを思い出して話すのは辛いはずなのに、次世代の私たちの事を考えてくれていることにとても感動しました。島袋さんたちが、基地を造るのをやめさせようと毎日座り込みをしていてとても努力をされていることを知りました。

 沖縄戦について詳しく知ることができ、あらためて戦争の悲惨さを知りました。今の日本は戦争のできる国にしようとしているので私たちの世代が戦争を体験した人たちの気持ちも踏まえて、戦争をしようとする人達を止めていかなければならないと思いました。

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年1月25日号
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2019年02月12日

【支部リポート】 広島 講演会を主催・共催・協力 白井聡、相澤冬樹、本間龍の各氏話す=難波健治

 広島支部は、昨年秋から年末にかけて、広島市内で3つの講演会[o1] を主催、共催、協力し、一つのアピールを出した。

 毎年9月2日前後に催す恒例の「不戦のつどい」。本年度は、京都精華大学講師の白井聡さんに「平成の終わりと『戦後の国体』の終焉」と題して講演してもらった。若者たちの間でも広く読まれている『国体論 菊と星条旗』の著者が被爆地広島で何を語るのか、と市民の関心も高く、会場は141人の聴衆で埋まった。

 11月19日には、政府から独立したNHKをめざす広島の会(略称・NHKを考える広島の会)設立4周年のつどいを、広島マスコミ九条の会とともに共催。NHKを8月末に退職し大阪日日新聞に移籍した相澤冬樹氏を呼んで「森友事件の本質と移籍の思い」を語ってもらった。その後の相澤氏の活躍はご存知の通りだが、当時はまだ「関西圏の外に出て講演するのはこれが初めて」と言い、抑制のきいた話し方でNHK大阪での報道の実態を明らかにした。狭い会場からあふれるほどの105人が参加した。

 そして12月2日。JCJ広島のメンバーの多くが世話人として参加し、事務局長も務めている市民団体・ヒロシマ総がかり行動が主催する、「国民投票法」を学習する講演会があった。地元の山田延廣弁護士が法の仕組みと問題点を解説、広告代理店・博報堂に18年間勤務したジャーナリストの本間龍さんが「電通の広報戦略を暴く」というテーマで話した。市民約150人が集まった。

 そして12月13日には「市民の願いにこたえる広島市長を誕生させよう」とのアピールを、広島マスコミ九条の会、NHKを考える広島の会との3者連名で出した。11月に広島に里帰りしたカナダ在住の被爆者サーロー節子さんが「核兵器廃絶のために具体的な行動を起こそう」「広島からもっと発信を」と訴えたことに反応した動きでもある。いまこの呼びかけは4月の市長選挙を前に、市民の間にさまざまな動きを呼び起こしつつある。

難波健治

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年1月25日号
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2019年02月11日

【JCJ声明】 ウソとごまかしの政権に抗議し、「報道の自由」の保障を求める  

 日本ジャーナリスト会議は、官邸記者クラブ攻撃をはじめとする安倍政権の「報道の自由」「取材の自由」への干渉、攻撃と、あらゆる問題でみられる説明拒否・ウソとごまかしの姿勢に抗議し、国民の「知る権利」を代表して活動するメディアと記者に心からの激励を送ります。

 首相官邸は昨年12月28日、東京新聞の記者の質問について、「事実誤認」「度重なる問題行為」と断定し、「問題意識の共有」を求める申し入れをおこないました。
 この行為は、森友・加計学園問題、自衛隊の日報問題から、決裁文書の偽造・変造、労働統計の偽造まで、国政の重要問題でウソとごまかしに終始してきた官邸が、記者を狙い撃ちして報道規制を図ろうとしたもので、およそ民主主義社会では許されないことです。
 主権在民の民主主義社会では、政権担当者は、常に国民の意見を聞き、民意に沿った政治が進められていかなければなりません。そのためには、社会状況がどうなっているか、政権がどう判断しているかを含め、あらゆる情報が開示され、国民の判断に役立つ状態にあることが必要です。
 国民の「知る権利」とはまさにそのことであり、為政者には国民に対する 「知らせる義務」 があり、メディアは、その状況を逐一報道する責任を負っています。

 内閣記者会と首相官邸の間には、政治家・官僚とメディア・記者の間で積み上げられた古くからの約束や慣行がありました。しかし安倍内閣は、第2次政権以降、勝手にこれを破り、自分たちに都合がいい形に作り替えようとしています。
 首相がメディアを選別する新聞インタビューやテレビ出演、特定のテーマで一方的にPRするためのぶら下がり取材を続けることと並んで、菅官房長官の記者会見では特定の社の記者の質問中に、官邸報道室長が数秒おきに「簡潔にお願いします」と妨害し、質問の内容が「事実誤認」と誹謗・中傷するような申し入れをするなど個人攻撃と思われる行為をしている。
 これは単に当該の社や記者に対するものではなく、「報道の自由」「取材の自由」と国民の「知る権利」に対する攻撃です。

 既に国会では、森友、加計学園問題での首相や政府側答弁のウソとごまかしが大きな問題になっています。同様に、官邸の記者会見では、重要な指摘に対し、「そんなことありません」「いま答えた通りです」などとまともに答えず、国民に対して問題を解明し、説明しようという真摯な姿勢は全く見られない状況が続いています。
 記者の質問が当たっていないのなら、なおのこと、ひとつひとつ時間を掛けて説明し理解を求めるのが、本来のあり方であり、説明もしないで、「誤り」と決めつけ、取材行為を制限し、妨害する行為は、ジャーナリズムと国民の「知る権利」に対する卑劣な攻撃です。
 日本のジャーナリズムは、かつて、「真実」を報道させない報道規制と、言い換えやごまかしから、やがて全くの偽りに至った「大本営発表」によって、国民の判断を誤らせ、泥沼の戦争に率いられていった痛恨の歴史を持っています。

 私たち、日本ジャーナリスト会議は、安倍政権が憲法の諸原則や立憲主義の基本を捨て、かつての戦争への道をたどりかねない状況にあることを恐れ、「報道の自由」「取材の自由」と「知る権利」への攻撃に改めて抗議し、官邸の猛省を促すとともに、広く国民のみなさまが、現状を理解し、私たちとともに声を上げていただくよう訴えます。

 2019年2月8日
                               
日本ジャーナリスト会議(JCJ)
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2019年02月10日

【今週の風考計】2.10─官邸の報道規制と基地へのドローン規制

★昨年末、首相官邸は東京新聞の記者が、沖縄・辺野古基地の埋め立て区域に「赤土が広がっている」状況について質問したところ、その質問を「事実誤認」と断定し、内閣記者会に記者の質問権を制限するような申し入れを行っていた。
★年が明けて、その内容が明らかになるにつれ、市民団体でも抗議の署名活動が進み、新聞労連も抗議声明を発表、続いてJCJも抗議声明を発表した。

★記者が質問中に、官邸報道室長は数秒おきに「簡潔にお願いします」と繰り返して妨害し、質問内容が事実誤認であるかのような誹謗中傷に近い内容を記した申し入れは、記者への個人攻撃につながる行為であると指摘。報道の自由、取材の自由、国民の「知る権利」に対する攻撃であり、その危険な狙いを糾弾している。
★内閣記者会の毅然とした対応が求められる。だが、動きは鈍い。そこには安倍政権に与する「産経」も所属するので、なかなかまとまらないのか心配でならない。

★10日付の「琉球新報」が<基地にドローン規制 沖縄を狙った報道弾圧だ>と題する社説を掲載している。今国会での成立を目指すドローン規制法改正案について、新聞協会が「自衛隊や在日米軍基地上空のドローン飛行禁止に反対する」旨の意見書を政府に提出したことに賛同しつつ、米軍基地が飛行禁止対象施設に加えられると、最も影響を受けるのは、在日米軍の専用施設の約70%が集中する沖縄の報道機関であることを指摘している。
★立ち入ることのできない米軍基地内で、たびたび起きる米軍機の重大な事故を取材するには、小型無人機ドローンを使っての撮影取材は欠かせない。ドローンの「飛行禁止は沖縄を狙い撃ちにした報道弾圧だ。米軍基地を対象施設に加えてはならない」と。(2019/2/10)
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2019年02月08日

【JCJ賞資金カンパ】 300万円超えた=大場幸夫

1月9日現在、カンパ額は300万円を超えました。この到達は会員・読者の皆さんの奮闘のおかげです。カンパを2回も3回も振り込んでいただいた会員・読者もいます。JCJ賞を受賞した方を訪問したり、お手紙を差し上げたりしたところ、カンパに快く応えていただきました。事務局長の訴えもあり、支部員のつながりを生かして周りの方に訴えて2ケタのカンパを送ってきた支部もあります。JCJ資金強化委員会にとってもJCJ賞活動の重要な意義を実感する日々になりました。

今800万目標の37%まで来ています。いままでの取り組みを振り返りながら、今年8月集会に向けて支援の輪をさらに広げましょう。必要なツールもお送りできます。ご意見をお寄せください。

    大場幸夫
     

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年1月25日号
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2019年02月07日

これでいいのか、代替わり〜憲法・象徴天皇制・メディア〜

 神奈川支部は2月9日の午後2時30分から、横浜市中区の横浜市開港記念会館7号室で例会を開く。テーマは「これでいいのか、代替わり〜憲法・象徴天皇制・メディア」
 現天皇が4月末日に退位、5月1日に皇太子が即位する。新元号の発表は4月1日、施行は5月1日とされた。
 代替わりの儀式については異例な皇族の発言があり、改元発表に関して自民党内の意見対立も報じられた。しかし今の憲法の下での天皇制のありかたを考える論調は少なく、メディアの問題意識が問われている。
 例会では昭和から平成への移行期の日本社会を取材した経験がある、朝日新聞社会部の豊秀一論説委員を講師に迎え、憲法や報道の問題も視野に入れながら代替わりを考える。
 参加費は500円、問い合わせは神奈川支部・保坂080−8024−2417。
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2019年02月06日

《マスコミ評・出版》安倍政権への不満が噴き出した=荒屋敷 宏

 通常国会冒頭解散のうわさも出るなか、「平成最後」と日本でしか通用しない話題でお茶をにごす去年今年。安倍政権にたいする「反乱」が静かに始まっている。

「文芸春秋」1月号「トランプの言いなりで兵器を買うな」と主張したのは、元陸将・千葉科学大学客員教授の山下裕貴氏だ。日本政府は前の「中期防衛力整備計画」(2014〜18年度)で米国の最新鋭ステルス戦闘機F35Aを42機も購入した。うち38機は日本企業が下請けとして参画する。「機体に日本の部品を使うこと条件としたため価格が上昇し、一機百七億円だったものが百八十六億円まで膨れ上がった」(山下氏)という。
 
 アメリカに価格決定権があるFMS(有償軍事援助)制度でトランプ言いなりの価格で「殺人兵器」を購入する。新たな中期防(19〜23年度)でもF35AとF35Bを合計45機購入する。防衛省は最終的に147機態勢にする予定だが、その購入費・維持費の総額は6・2兆円を超えるという(しんぶん赤旗1月10日付)。
 
 同じ「文芸春秋」1月号で消費税反対論者ではないセブン&アイ・ホールディングス名誉顧問の鈴木敏文氏が消費増税に怒りをぶちまけている。現在のような景気の状況で消費増税をおこなえば「国内景気がさらに悪化して、消費の減少、企業倒産の増加、失業率の上昇といった負の連鎖に直面する可能性もある。当然、消費税だけではなく、法人税、所得税といった税収全般が、逆に低下する事態に陥ってしまいかねません」と述べている。
 
 批判のホコ先は、政治家にも向かう。「そもそも政治は、人間の心理を考えずに行なうことは不可能であるはずです。本来、政治家は国民から直接選挙で選ばれているわけですから、国民の心理を一番よく分かっていなくてはいけない存在です。ところが、いつからか、有権者の心理を理解できない政治家が多くなってしまいました」。鈴木氏は、10%引き上げの時期や軽減税率にも苦言を呈している。
 
 さらに安倍政権の「成長戦略」と位置づけられていた「原発輸出」も総崩れとなっている。「文芸春秋」2月号「丸の内コンフィデンシャル」欄の「英政府揺さぶる日立」に注目した。日立製作所が英国で進める原発建設計画の凍結(1月17日)発表前の話だが、総事業費が3兆円となるなか、安倍政権の顔を立てようとして失敗した日立側の裏事情を伝えている。
 
 安倍政権を応援する側にも不満が噴き出し始めている。 

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2019年02月05日

【全国交流集会東京報告会】 災害大国なのに手薄い「公助」 防衛費の増強で置き去り=古川英一

 「戦闘機を100機も購入するという、へんな時代に。バランスが悪すぎるのでは」―来年度の防衛費について、去年12月のJCJ全国交流集会の東京報告会で出た声だ。
 全国交流集会についてはすでに本紙でも報告(11月25日号)したが、去年10月に2泊3日で熊本地震・九州北部豪雨の被災地を回り、被災者や医療、メディア関係者から話を聞いた。その体験を一過性にせず、参加者が追体験し、共有し合うため2カ月後に東京で報告会が開かれた。

復興とはほど遠い
 交流集会を企画した北九州支部のジャーナリスト兼歯科医師の杉山正隆さんが今回、問題提起したのは安倍政権下での「自助・共助・公助」論に、どのような対抗軸を示していけるか、であった。それを災害という本来ならば国が一番責任をもって支援しなければならない場において検証していこうというのが、交流集会で被災地を回った狙いでもあった。
 報告会では杉山さんが被災地を回った3日間を映像と共に振り返った後、参加者が各自感想や意見を出し合った。それによって安倍政権のもとで進行する「自助・共助・公助」による政治のひずみが改めて浮き彫りになった。というのも、私たちが訪れた被災地は、熊本地震からは2年半、九州北部豪雨からは1年3カ月余りが経っていたのに「復興」とはほど遠く感じられたからだ。杉山さんは「災害の被害が過疎地で大きくなる傾向があり、その場合、地域の力だけでは財政面などから立ち直りは難しい」と指摘した。  
 意見交換では医療関係の参加者からジャーナリズムの側にとって、気づきとなる意見が多く出された。北九州市の看護師の女性は「出身地が台風に見舞われるので、災害には太刀打ちできないという実感で、それを埋めるのが国の支援ではないか」と述べた
 保険医を束ねる全国保険医団体連合会の男性は、九州北部豪雨の時に医療活動にあたった医師が、被災者の投薬代を自己負担したことを聞き、支援が現場の人たちの倫理観に支えられていることに驚いたとして「人の生死が関わる場所では薄氷を踏むような状態であることを感じた。自助・共助・公助というとするりと聞き流してしまうが、災害時の国の支援の薄さを感じた」と憤りをこめて語った。

国に粘り強く発信
 また、阪神淡路大震災以後、全国各地の被災地の支援を続けている兵庫保険医協会の男性は「行政は復興と言いながら被災者に向き合っていないと感じた。それが取り組みの原点で、一人ひとりの暮らしを取り戻すことを政府に向き合わせなければ」と述べた。
 さらに「防衛費の増強の一方で被災地の問題がある。それを権力に対して粘り強く発信していかなければならない。そして記録し続けること、記録しなければ忘却するし、記録することも抵抗ではないか」と呼びかた。
 そういえば、この報告会も、被災地を巡った交流会をまさに記録するものではないか。そして災害の多い日本で、災害対策や被災地の支援に時の政権がどのように向き合っているのかが、政権を測るリトマス試験紙≠ナはないだろうか。そのリトマス試験紙の色を絶えず確かめていくことが、私たちジャーナリズムに課せられているのである。

古川英一

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年1月25日号
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2019年02月04日

《月間マスコミ評・新聞》ゴーン事件 捜査監視の報道弱い=六光寺 弦

 日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が1月11日、私的な損失の日産への付け替えを巡る特別背任罪などで追起訴された。長期の勾留や弁護士の立ち会いがない取り調べが海外から批判を受けているが、制度面はともかく、検察の捜査を監視すべき新聞は踏み込みが足りない。
 
 一例として、1月12日付の朝日新聞1面の解説記事を見てみる。
 
 「特別背任罪での再逮捕は、虚偽記載罪での勾留延長を退けた裁判所に反発し、生煮えのまま突っ込んだ危うさが否めない」「今回の捜査はただでさえ『日産内部の権力闘争に加担し、司法取引で不意打ちで逮捕した』との疑念が一部にある」と指摘してはいる。
 
 だが結論は「単なる有罪立証にとどまらず、綿密な証拠に基づいて公平公正な捜査をしたという証明が求められている」と、他人事のように課題を挙げているだけだ。
 
 それでも朝日はましかもしれない。他紙は、前会長側が容疑を否認して、東京地検特捜部と激しく争っているとの“客観報道”にとどまった。産経新聞に至っては、捜査に幅広い支持を得るために、検察は進んで事件の意義を語るべきだと進言する始末。検察の応援団を自認しているのか。
 
 昨年11月の前会長逮捕の時、検察は発表で容疑の内容について、隠蔽したとする役員報酬が未払いであることを伏せていた。逮捕するには容疑が弱い、との批判が出ることを自覚していたのではなかったか。代わって、積極的な情報発信で「金に汚いゴーン」との印象を広めたのは日産だ。迅速な解任は前会長の逮捕なしには不可能だったが、容疑にかかわる重要な事実を、検察がなぜ伏せたのかを追求した記事は見当たらない。
 
 特別背任の立件にしても、検察は困難な捜査に挑んだとの評価を目にするが、ならば、森友事件で財務省の組織的な文書改ざんに対しても、同じように困難を乗り越え、立件すべきではなかったか。そのことを問う記事も見かけない。
 
 特捜検察は2010年の大阪地検の証拠改ざん・隠蔽事件で極限まで堕落した。その責任の一端は「最強の捜査機関」「巨悪を眠らせない」などと、無批判に特捜検察をもてはやしてきた新聞にある。同じ愚を繰り返してはならない。
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2019年02月03日

【今週の風考計】2.3─消えた「返せ!北方領土」の裏側にあるもの

7日は<北方領土の日>だが、これまで続けてきた「返せ!北方領土」のタスキもハチマキも、シュプレヒコールも消える。
なんと地元の根室市では、「平和条約の早期締結を」に統一するという。おそらく同日、東京で開催の全国大会でも、今年は「返せ!」の声や文字は、目にも耳にもすることはないだろう。

なぜか。安倍首相のレガシーづくりに貢献すべく、いらぬ忖度がはびこっているからだ。昨年末からロシアとの平和条約締結交渉に前のめりになっている安倍首相のホンネは、「北方四島返還」という従来の政府方針を投げ捨て、択捉島と国後島の返還は断念し、色丹島と歯舞群島の2島「引き渡し」で決着させるという、プーチン大統領とのディールが狙いだ。
6月末に大阪で開かれるG20での首脳会談で決着を目指す。そして成果を誇示して参院選に突っ込む。こんな絵図を描いているのに、国民はおろか北方領土関係者にも、「外交交渉」を理由に口を閉ざす。

7日に国立劇場で開催の「北方領土返還要求全国大会」での安倍首相のスピーチが注目される。「領土問題」の言い回しで、「北方四島返還」のへの字も言わず、あいまいな言辞を弄してウソをつくつもりか。
すでに「日本会議」は、新元号の事前公表に対し、安倍首相に「遺憾」のクレームをつけ、さらにロシアに屈服するなら、右翼だって黙ってはいられまい。

あらためて原点を確認しよう。1855年2月7日、日本とロシアとの間で日魯通好条約が調印され、国後島・択捉島は日本の領土であることが両国間で確認された。だが、1945年8月28日〜9月5日 ソ連が「北方四島」に侵入し不法占領のうえ、そこに居住する日本人1万7千人が、ソ連の命令で強制的に退去させられた。
さらに日本政府は、1951年のサンフランシスコ平和条約で、ソ連の不当な領土併合を認める形で、樺太の一部と国後・択捉両島を含む千島列島を放棄してしまう。こうした歴史的経過を踏まえれば、もともと日本領であった「北方四島」の返還要求は、国際的にも道理ある要求なのだ。(2019/2/3)
posted by JCJ at 10:52 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月02日

【リレー時評】正念場を迎える出版崩壊の危機!=守屋龍一(JCJ代表委員)

  1月7日、朝日新聞朝刊に掲載された、宝島社の見開き30段広告─「嘘つきは、戦争の始まり。」には衝撃を受けた。青空を背景に、油まみれで真っ黒な水鳥の嘴の先に、簡潔なフレーズが白抜きで刻まれている。
〈…陰謀も隠蔽も改ざんも粉飾も、つまりは嘘。/ 世界中にこれほど嘘が蔓延した時代があっただろうか。…嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ。〉

  その通り! 出版界も例外ではない。ヘイト本やコピペ本、フェイク記事や事実も確認しない差別論文・寄稿の載る雑誌がまかり通る。
  直近では女子大生の尊厳を傷つける、扇情的な粉飾だらけの記事を載せた「週刊SPA!」(扶桑社)がある。昨年は「新潮45」10月号が典型だ。掲載された、安倍応援団の一人・小川榮太郎論文は、犯罪である痴漢を容認するなど、文字にするのも憚られる内容。「常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」との社長声明で、休刊が決まった。しかし〈出版社の社会的責任〉についての説明は、いまだにない。

  百田尚樹『日本国紀』(幻冬舎)も、Wikipediaなどからのコピペ疑惑≠ェ、本文やコラムなどの記述に数多くみられ、剽窃ではないかと指摘されている。ネット上では広く知られているが、幻冬舎は沈黙、新聞・TVも報じない。

  こうした憂うべき事態にある出版界だが、もっと深刻な状況が迫る。昨年の年間売上げ1兆2800億円、1996年のピーク時2兆6564億円の半分以下。そこへ10月からは消費税10%の大波が襲う。
  出版物への軽減税率は適用されず、政府側は「有害図書排除の仕組みの構築状況などを勘案のうえ、引き続き検討する」という。この「有害図書」とは何か。その基準や「出版倫理コード」の導入をめぐり、議論が続く。

  深刻なのは、出版流通の実態だ。雑誌の落ち込みにより、取次の扱う業量が急減し、出版運送の採算割れで撤退の動きが強まった。慌てて運賃値上げしたものの、運送危機は回避できていない。
  流通改善に向け、日販とトーハンは、双方の物流拠点を相互に活用し、統廃合も視野に協業体制を強化する協議が始まっている。
  郊外の雑誌や書籍の出荷場では、ベトナム人をはじめ多数の外国人労働者が、劣悪な労働条件で働いている。仕事量も減り残業代も出ず、彼らの契約破棄、配置転換など、4月から施行される「入管法」にも関わる、深刻な事態が進んでいる。

  書店はどうか。デパートやスーパーに出店する大型書店も、高いテナント料などで赤字が続き、日販・トーハンに買収され、直営店化される事態が進む。しかもアマゾンが、再販制を無視した割引販売を、ネットで全国展開している。書店が倒産するのも無理はない。
  出版崩壊の危機に、どう立ち向かうか、私たちは正念場を迎えている。
posted by JCJ at 11:38 | <リレー時評> | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月01日

【軍拡】 恐ろしい?兵器爆買い? 専守防衛は空洞化 ヒト・モノ・カネすべて米国に貢ぐ=山田厚史

 「従来とは抜本的に異なる速度で防衛力を整備する」―。昨年12月18日、閣議決定された中期防衛力整備計画(2019ー23年度)に記されていることを御存知だろうか。
 横ばい微増だった防衛予算を「これからはどんどん膨張させます」と安倍晋三内閣は宣言したのだ。財政難が叫ばれ、消費増税で国民に負担増を強いようという時に、軍事費は聖域扱いにして糸目をつけない。こんな臆面のなさをメディアはなぜ騒がないのか。

口実に過ぎない
 2019年からの5年間に27兆4700億円を軍事費に投入する。前の5年間は24兆6700億円だった。11%の伸びである。蓋が飛んだような2ケタ膨張である。
 中国の脅威、宇宙・サイバー空間での防衛などその理由を並べているが、口実に過ぎない。国会に提出された2019年度予算を見れば一目瞭然だ。
 陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージスアショア」の整備費が2基で1757億円。デラックスな兵器だが値段は実に怪しい。一基800億円といわれていたが、買う段になったら1200億円に跳ね上がった。維持・運用費や弾(ミサイル)など加えるとまだまだ上がるという。
 悪評さくさくの輸送機オスプレイと同じ。政府は一機100億円と説明していたが、アメリカから提示された金額は整備費など含める一機200億円だった。配備を決めたらあとはアメリカの言い値で上がっていく。
  そもそもイージスアショアは東欧などには米国の負担で配備されている。米国を守るための防空システムだから。日本に配備される予定地は秋田と山口。アメリカ本土やグアムの米軍基地へ飛ぶミサイルのコースにあるからと軍事専門家は指摘する。
 ステルス型のF35戦闘機は来年度6機で681億円。147機体制を目指すという。1兆2000億円かかるというが、そこで収まるかはアメリカ次第。F35を載せるため護衛艦「いずも」を空母型する。1000キロを超える適地を攻撃するミサイルの配備計画もある。自衛隊を縛る「専守防衛」の減速は空洞化されようとしている。
 兵器爆買い≠ェどれほどの有用性があるか。議論がないまま日米首脳会議で購入が密約され、「有償軍事援助」(FMS)と呼ばれる自衛隊装備のアメリカ依存が進む。売りつけておいて軍事援助とはよく言ったものだが、FMSは来年度7031億円。政権が発足した2012年(1380億円)の5倍。
 高額兵器は分割払いになる。契約すると将来の予算が約束される。教育や社会福祉の予算を圧迫するだけない。日本の防衛産業に回っていた予算を食いつぶしている。軍と結びつく米軍事産業を「独り勝ち」にさせるのはアメリカの戦略だ。やがて日本は、兵器を米国の有償軍事援助に頼るようになるだろう。

連携さらに深化
 9日、日本記者クラブで講演した在日米軍司令官ジェリー・マルティネス中将は「在日米軍5万4000人は平時の駐留で世界最大だ」と胸を張り「米軍と自衛隊の連携は一段と深化している」と同盟強化を讃えた。
 中期防衛計画は「日米防衛協力を一層強化」を謳い、「在日米軍の駐留をより円滑かつ効果的にするとの観点から、在日米軍駐留経費を安定的に確保する」としている。
 世界にも例がない大勢の軍人が日本にいるのも政府が駐留経費を負担しているからだ。国防予算を削らなければならない米軍にとって日本は有難い存在だ。その結果、沖縄に基地が集中し、首都圏の空は「横田空域」に覆われ、民間機は飛べない。占領時代を引きずる米軍の特権は日米地位協定によって認められている。地位協定の改定を問われると司令官は「変えないことはないが、今はそのタイミングではない。日米合同委員会で問題は解決している」とはねつけた。
 次の局面は共同運用だ。「幅広い分野における各種の協力や協議を一層充実させるとともに、在日米軍の駐留をより円滑かつ効果的にするための取組等を積極的に推進する」(中期防衛計画)。米軍と自衛隊の基地を相互に乗り入れ、共同訓練、演習などを一緒に行う。共同と言っても教えるのは米軍だろう。装備や武器の扱いも作戦も米軍主導だ。自衛隊は米軍の下請けになる。
 司令官がいう日米連携とは、日本がアメリカの軍事システムに組み込まれ、自衛隊員(ヒト)、装備(モノ)、税金(カネ)を差し出すことだ。
 安保法制を変え自衛隊は海外に出られる。国際紛争を武力で解決する国に平和憲法を掲げる日本が付き従う。それが連携の実態だろう。
 自衛隊を9条に書き込む憲法改正は、その協力体制を憲法に銘記することに他ならない。

山田厚史(朝日新聞記者OB)

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年1月25日号
posted by JCJ at 08:23 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする