2019年09月08日

【今週の風考計】9.8─重陽の節句から「憲法99条」への想い

重陽の節句には、菊を浮かべた<菊湯>に入り、<菊酒>を酌む習慣がある。山形では食用菊「もってのほか」のおひたしが食卓を飾る。このシャキシャキ感がいい。
もう一つ加えれば、9日は<「チョロQ」の日>。タカラトミーが“チョロチョロ走るキュートな車”をキャッチコピーに1980年に発売。子供にも大人にも広がる大ブームを起こした。わが本棚にも飾ってある。

お隣の朝鮮半島に目を向ければ、9日は朝鮮民主主義人民共和国の建国記念日。朝鮮半島の支配権をめぐる米ソの対立から、38度線以南の地域を単独で収める大韓民国が、1948年8月15日に李承晩を首班として樹立される。朝鮮半島の分断が決定的となった。
これに対抗して38度線以北でも独立運動が加速し、同年9月9日に金日成首相の下で朝鮮民主主義人民共和国が樹立された。しかし、70年以上が経過しても統一の悲願は遠のくばかり。

こうして9と9をたどってくると、日本の憲法9条、さらには99条に目を向けざるを得ない。安倍政権の動きを見るにつけ、今ほど99条が大事な条項に浮上している秋はない。
 日本国憲法第99条には「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」と明記している。
この条文の主語は「公務員」とあるのが重要だ。「公務員」とは国家権力の行使を担う人たちである。だからこそ「国家権力の横暴を戒め、監視と抑制を行う最高の法律である」憲法の99条に、「憲法尊重擁護義務」を明記したのだ。
 この規定は、単に憲法を尊重するだけでなく、違反行為を防ぎ、憲法を守るために積極的に努力することを含んでいる。

ところが行政府の長である内閣総理大臣という「公務員」が、国会の施政演説や自衛隊観閲式の場で、改憲を勧める所信を表明し訓示を垂れるなど、99条に背く憲法違反を平気で行う事態だ。
 もともと内閣は憲法改正の提案や意見表明はできない。憲法の定める三権分立を侵しても、立法府に干渉するという異常さは極まる。さらには参議院本会議で「愚か者、恥を知れ!」と野党を罵る、自民党・女性議員まで入閣するとの噂が立つ第5次安倍改造内閣、さらなる改憲策動を許してはならない。(2019/9/8)
posted by JCJ at 10:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする