2020年01月09日

市民メディア全国交流集会inあだち SNS時代ローカルの「これから」を模索 ケーブルTV、ミニコミ紙、コミュニティFMなど参加=鈴木賀津彦

 多様な市民メディア活動に携わる全国各地の人たちが集まり交流する「あだちメディフェス2019(第17回市民メディア全国交流集会)」が11月23、24両日、東京・足立区の北千住で開催された。情報の発信者に誰もがなれる時代に、市民の発信力をさらに高めて、地域のコミュニティ活動などを活発にしていこうと、開催都市を変えながら毎年開いている。

今年は北千住でインターネット動画の番組を配信する「Cwave」のメンバーらが事務局になり企画・運営した。「動画メディアの進化」「市民が街の魅力を発見する、発信する、発想する」をテーマに、各地のケーブルテレビから、ミニコミ誌やコミュニティFM、インターネットの動画配信で地域情報の発信に取り組む団体や個人、さらにローカルメディアなどを研究課題にしている大学生らが参加し、議論を深めた。

ご当地アイドルも

街歩き企画「北千住リアル謎解きゲーム」なども併催、二日間で600人弱の参加者があった。会場も、銭湯が廃業し、長年使われていないビルの地下空間を劇場のように改装してアートスペースにした「BUoY(ブイ)」をメーンに、東京芸大千住キャンパスや東京芸術センターのスタジオなどで、地域の連携を生み出す効果もあった。

初日は、市民メディアをテーマにネット放送の特番を組んだ「12時間生放送」や、各地のローカルメディアの活動発表のほか、地域の「キーパーソン取材」に行く実践企画など盛りだくさん。懇親会での交流も、ご当地アイドルが出演するなどネット時代のメディア活動の盛り上がりを示すものとなった。

翌日は二つのセッション。まず、シティプロモーションを意識した「足立で生きる≠発想する」のワークショップでは、東海大学の河井孝仁教授の指導で、足立区をもっと生きがいのある町にするために、参加者が企画力や表現・発信力をどう高めるかを考えた。

最先端事例を紹介

「SNS時代のこれからのローカルメディア」のセッションは、著書に『ローカルメディアのつくりかた』などがある影山裕樹さんが、全国で取材した先端事例を紹介。元TBSキャスターで令和メディア研究所主宰の下村健一さんの進行で、各地でメディアづくりに取り組んでいる参加者らの発言を交え「これから」の在り方を議論した。

5Gなど送信速度が高まり、動画の発信などに注目が集まるネット時代だが、一方で地道な雑誌メディアが地域で大きな役割を果たし、活字メディアの未来も語られた。「市民が自主的、主体的に、各自にふさわしいメディアを活用して表現、発信している」取り組みが強調され、情報の単なる受け手ではなく発信者になることで、メディアリテラシーも高められることが示された集会となった。

鈴木賀津彦

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年12月25日号
posted by JCJ at 13:50 | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする