2020年01月19日

【今週の風考計】1.19─60年前の258万人スト・13万人国会デモ

★19日は「60年安保」から60年となる。若い人たちに伝えたい。60年前、「昭和の妖怪」と言われた岸信介首相、なにあろう今の安倍首相のお爺さんが、米国のアイゼンハワー大統領と会談し、日本に米軍基地を置き米兵の駐留を認める「60年日米安保条約」に調印したのだ。
★「へちまに歯が生えた顔」とも比喩される岸信介さんは、東条内閣の商工大臣として太平洋戦争を始める詔書に署名し、軍備増強に辣腕を振るい、敗戦後、A級戦犯容疑で巣鴨プリズンに3年も拘束された人物だ。その戦争責任は極めて重い。だが1953年には政界に復帰し、わずか4年で首相になった。
 その岸首相が、意気揚々と帰国して「60年安保条約」案を国会に上程し承認を求めた。だが国会審議は「核の持ち込み」や「日米地位協定」の内容など、判然としない答弁が続き、未曾有の混乱をもたらした。

★5月19日には自民党は単独で「60年安保条約」案を強行採決。火に油を注ぐ暴挙に、国会外での安保闘争は、いっそう激しくなり、国会周辺は連日デモ隊に包囲された。昨年から続く「香港200万人デモ」を、思い浮かべてほしい。これとそっくりな熱い闘いが、日本でも繰り広げられたのだ。
★6月4日には560万人を超える組合員がストに入り、2万の商店がシャッターを下ろし閉店ストを行う。15日には580万人のスト、13万人の国会請願デモが展開された。
 その際、警官隊の暴行やヤクザ・右翼団体の襲撃で多数の負傷者を出し、大学生・樺美智子さんが死亡するや、反対運動は頂点に達した。しかし19日、「60年安保」が自然成立。

★「60年安保」の期限は10年、以後は1年前の予告により一方的に破棄できると定めてある。しかし60年間、同時に締結された「日米地位協定」も含め、破棄どころか全く変更も修正もされていない。核兵器を積んだ戦艦や航空機の通過には事前協議すら適用しない旨の密約まで継続されている。
★日本に米軍基地が131か所もある。その施設内での米軍特権、税金の免除、兵士・軍属の犯罪に対する裁判権放棄など、日本の法律が適用されない事態が放置されたままなのだ。そのうえ日本が提供する米軍への「思いやり予算」は、この43年間で10兆円にのぼる。

★安倍政権は19日、外務省の飯倉公館で「60年安保」60周年記念行事を開く。待てよ!まずは米兵犯罪の裁判権を日本に取り戻すのが先ではないか。 EU諸国では実現しているにもかかわらず、米国から兵器の爆買いばかりに血道をあげる、真逆な愚は、もう止めたらいい。(2020/1/19)
posted by JCJ at 10:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする