2020年01月26日

【今週の風考計】1.26─‶新型肺炎"阻止にWHOと日本は全力を

猛威を振るっている「新型コロナウイルス」による肺炎は、昨年12月8日、中国の湖北省・武漢で最初の感染者が出て以降、いまや中国全土に広がり、感染者は1300人、死者は50人を超える。日本国内でも3人目の患者が確認されている。さらに東南アジアや米仏諸国へ14カ国・地域に広がる。

肺炎を起こす「新型コロナウイルス」は、タケネズミやヘビなどの動物に寄宿している。中国での発生源は武漢の海鮮市場だが、この海鮮市場では他にもアナグマ、ハクビシン、キツネ、野ウサギ、クジャク、サソリ、ワニなど100種以上の動物が「食品」として日常的に売られている。
 しかも目の前で殺して、調理もしない生肉を売っている。ここの価格表には生きたタケネズミ1匹85元(約1400円)、クジャク1羽500元(約8000円)、シカ1頭6千元(約9万6千円)などと記されている。
野生動物の捕獲や売買、摂取を取り締る法律はあるが、その法をかいくぐってでも、「机と飛行機以外は、なんでも食べる」中国人の食生活に加え、あえて野生動物を食べる「野味」という習慣も関係している。
 タケネズミやヘビを食べて感染したのは間違いない。しかも武漢市当局は、感染の事実を中央政府に報告せず隠ぺいしたため、ますます感染者は広がり、さらに23日の武漢「封鎖令」が出る直前には、いち早く武漢を脱出した者が数千人とも数万人とも言われる。

今回の「新型コロナウイルス」は、2002年に中国南部の広東省から広がった重症急性呼吸器症候群(SARS)のコロナウイルスに近い。世界30カ国8,422人が感染、916人が死亡した。また2012年の中東呼吸器症候群(MERS)も、このコロナウイルスが関係し、中東諸国や韓国など2,070人が感染し712人が死亡した。
 この二例とも感染源はコウモリ、かつコウモリを捕食した野生のヘビが第2次感染源となっている。武漢市の海鮮市場ではヘビも売られていたから、コウモリからヘビに感染した「新型コロナウイルス」が人へとうつり、今回の流行を引き起こした可能性が高い。

恐ろしいのは「新型コロナウイルス」には効く薬がないことだ。感染を防ぐワクチンもない。感染した場合は、安静にして熱・せきを和らげる「対症療法」しかない。
 しかも「新型コロナウイルス」には、すでに「スーパー・スプレッダー」が存在しているといわれる。すなわち多くの人への感染拡大の源となった患者からの「アウトブレイク」(集団感染)が起きている危険である。
1月25日の「春節」を挟むおよそ40日間、中国では延べ約30億人が国内のみならず世界中を大移動する。「新型コロナウイルス」による“大規模肺炎”の拡大は、SARSの再来を招きかねない。
 今のところ死亡率がSARSより低いことが救いだが、感染拡大を封じ込めないと、「新型コロナウイルス」に変異が生じて、さらに毒性が強くなるかもしれない。
 日本とWHO は検疫体制を強化し、各国共同の水際作戦で感染拡大を阻止しなければならない。(2020/1/26)
posted by JCJ at 10:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする