2020年02月22日

【リアル北朝鮮】 国家存亡の問題と必死 新型肺炎の徹底予防=文聖姫

 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。中国や韓国と接している北朝鮮も予防対策に必死だ。薬品や医療設備が不足していることもあって、まずは自国に感染者が入らないようにするための対策が講じられている。
 労働新聞1月29日付は、新型コロナウイルスの流行を防ぐ事業を「国家存亡と関わる重大な政治的問題」だと強調した。「すべての人々が新型コロナウイルス感染症と危険性、流行の深刻さを認識」すべきで、「徹底的に防ぐ」ようにと述べている。
 同紙によれば、各クラスの非常防疫指揮所や衛生防疫機関、治療予防機関、医学研究機関などで行う住民を対象とした医学的監視と診断、治療薬物の開発と関連した研究を積極的に後押しするのが課題だ。
 また、個人に対してはマスクの着用、手洗いの徹底、野生動物との接触回避、体を鍛えて抵抗力をつけることなどを奨励している。
 2003年、SARS(重症急性呼吸器症候群)が流行した際、北朝鮮に長期滞在していた。その際もSARSの感染を防ぐための対策が徹底的に講じられていた。海外渡航者や国外からの出張帰りの人々は症状のあるなしにかかわらず、すべて10日間程度隔離された。症状が出ないことを確認して、やっと平壌に入ることができたほどだ。
 当時滞在していたホテルは閑散としていた。いつもなら5月の連休を利用してやってくる訪問団でにぎわうのに、一人も来なかった。
 今回もおそらく予防対策に必死だろう。「国家存亡と関わる」というほど深刻に受け止めていることは容易に推察できる。10日発朝鮮中央通信によれば、医療チームが毎日のように担当区域を回って教育や予防治療を行っているという。
 とにかく、北朝鮮としては「我が国に新型コロナウイルス感染症が絶対に入ってこないようにする」(労働新聞)ことが、何より重視されていると思う。
  文聖姫(ジャーナリスト・博士)


posted by JCJ at 14:55 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする