2020年04月05日

【今週の風考計】4.5─春を満喫したい! わが独り散策の収穫

外出自粛の要請が続く。とはいえ自宅に籠りっきりもシャクだ。東京郊外の遊歩道を散策することまで、自粛の必要はないと見切って、陽光が注ぐ先日、狭山丘陵に向かい4キロほど歩いた。
 道わきのタチツボスミレやオオイヌノフグリが、周囲を青くちりばめて目を引く。上を向くとカンヒザクラは終り、ソメイヨシノも葉桜だ。それでもメジロやシジュウカラが蜜を吸いにくる。

歩きながら子供のころ覚えた鳥の鳴き声を呟いてみる。<鳩とトンビとカリガネと雉と山鳥と鶯とが一緒に鳴けば、ググピー、ググピー、ピンカラ、ショーラ、ケンケン、ケンカラチャット、チンチロリンのホーホケキョ>
 小さな川を渡る。すぐ前をハクセキレイが2羽、ツツツツーと走る。キジバトまでが、ゆっくり首を振り振り、歩調を合わせて3歩前を行く。遊歩道の中央に植えられたツツジが、ところどころ赤い花をつけている。
やっと多摩湖の堤防にたどり着いた。強い風を受けながら堤防の上を北に向かって歩く。振り返ると南西の方向に富士山が雪をかぶって薄靄の中に浮かびあがる。中ほどまでくると、東のずっと奥のほうにスカイツリーが見えるとある。だが春霞のせいか見通すことができない。西武遊園地の観覧車も動いていない。入園中止だ。

下に広がる狭山公園の広場からは、子供たちの遊ぶ声が響いてくる。ここにはまだ桜も咲いている。サクラ案内のチラシを見ると、オオヤマザクラやバイゴジジュズカケザクラ(梅護寺数珠掛桜)とある。後者はまだ蕾だが、親鸞聖人が数珠を掛けた桜から数珠のような花が咲いたという逸話からきている。
 広場を下ると花弁の大きい桜が目に入る。ミクルマガエシの名札がある。後水尾天皇があまりにも美しい花なので、御車を返してじっくり愛でたとの逸話からだという。赤褐色の若葉が先に出るヤマザクラは、今だとばかり薄いピンクの花を広げる。

さらに北山公園へ足を延ばす。6月には菖蒲の花が一面に咲く田んぼを見ると、切り取られた菖蒲の根株から、もう新芽が出ている。あぜ道にはヒョロっと長い茎の先に、白い小さな4弁の花をつけたミチタネツケバナやタンポポがいっぱいだ。
陽も傾き、夕まずめではないが、北山公園の池に餌を漁りに来るダイサギと出会う。細くて折れそうな長い脚を池の水につけ、これもまた細いくちばしを伸ばし、じっと水面を見つめている。
 その白い姿は夕日を浴びてキラキラ輝く。時々、抜き足差し足、忍び足で動きながら、左右に首を振る。するとピョイと嘴を突っ込んだと思ったら、ドジョウをくわえている。その見事なこと。伸ばした細い首をドジョウが伝って下りていく。飲み下すと、すぐにダイサギは次の餌狙いに移る。まさに圧巻。
すがすがしいほどの光景を間のあたりにした。家に帰ると、万歩計は1万8千歩を示していた。(2020/4/5)
posted by JCJ at 10:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする