2020年06月30日

【月刊マスコミ評・放送】 コロナが現場に未来を連れてきた=三原治

 経済を始め、新型コロナウイルス禍によって、働き方も日常生活も社会の前提が大きく変わった。そして、放送界は今、かつてない試練に見舞われている。
 テレビの新作ドラマは、ほぼ全滅。6月後半に入って、やっとリスタート。バラエティは、少人数が距離を取っての対応となった。生放送の情報・報道番組は、リモート画面だらけで、もはやネット会議である。
 2005年のライブドア対フジテレビの買収騒ぎが懐かしい。なぜ、あの当時、「放送と通信の融合」というキーワードに目くじらをたてていたのか。今では、ネットの力を借りないで放送なんて成立しない。ということは、日本は、10年以上、ネット時代に乗り遅れたということか。
 その乗り遅れを「コロナという外圧」が、一気に時代を進めてくれた。時計の針は未来へ早回り。激震が走ったのは、4月12日。テレビ朝日の「報道ステーション」のメインキャスターを務める富川悠太アナウンサーが新型コロナウイルスに感染した。チーフプロデューサーや複数の番組スタッフの感染者が出たため、スタッフ全員が自宅待機の措置となり、急遽、集められた他番組のスタッフで制作にあたった。
 他局の報道番組や情報番組も軒並み感染対策のため、ZOOMやSkypeなどのテレビ会議ソフトを使ったリモート出演や、別室からの中継など工夫を凝らした番組制作と変わってきた。富川アナウンサーは6月4日、「報道ステーション」のキャスターに約2カ月ぶりに復帰した。この出来事は、放送界に大きな教訓を残した。
 リモートでの報道番組を観ていて気付いたことがある。大きなスタジオに組んだ豪華なセットはいらない。1985年以降、テレビ朝日「ニュースステーション」が変革してきたニュースショーは必要か。巨大な制作費は無駄だ。ニュース番組は、もっとシンプルに内容重視でいいのではないだろうか。勿論、批判すべきテーマは、さらに重点的にやってほしい。特に久米宏氏のような権力に歯向かうタイプのキャスターは、無くなってほしくはない。
 ウィズコロナ、ポストコロナの時代は、災禍を乗り越えて、社会全体が変革を起こしていく契機となるだろう。思考、概念、価値観などが枠組みごと移り変わる社会や経済情勢のパラダイムシフトが起こるに違いない。その時、放送界も変わっているだろう。新たな発想と挑戦が求められる放送界。そんな未来のヒントをコロナは連れてきてくれた。  
三原 治
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年6月25日号


posted by JCJ at 12:33 | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月29日

【リレー時評】 「大阪都」・カジノ問題いよいよ正念場=清水正文

  新型コロナウイルスが拡大して以来、やたらとカタカナ表記の単語が多くなった。今まで聞いたこともないものばかりである。
 PCR(ポリメラーゼ・チェーン・リアクション)検査、クラスター、オーバーシュート、ロックダウン、ソーシャルディスタンス、パンデミック、そして東京アラートなど、テレビや新聞に頻繁に登場する。漢字・ひらがな表記のほうが分りやすいのではと思ってしまう。
 さて、一応「第1波」の感染流行が収まった地域もあるが、「第2波」がすでに始まっているといわれる地域もある。東京ではアラートが解除されて以降、40人を超える感染者が出ている日もある。
 このような中で東京都知事選が行われようとしている。小池百合子知事は再選を目指して立候補している。コロナへの対応では、かなりの評価を受けており、世論調査でも「大阪モデル」を打ち出した吉村洋文大阪府知事に次いで、2位の支持率である。立候補している宇都宮健児氏、れいわ新鮮組の山本太郎氏などとの選挙戦になる。
 大阪府の吉村知事も、コロナ対策では「はっきりものを言う」「頼りになる」と、府民からの評価は高い。しかしPCR 検査で重要な役割を果たすべき保健所を減らし続けてきたのは維新府・市政である。大阪市は24区あるが、保健所は今では1カ所しかない。
  大阪では知事選・市長選はないが、大阪維新の会が大阪市を廃止・分割するいわゆる「大阪都」構想の住民投票を11月に強行しようとしている。
 この住民投票は5年前に、すでに否決されたものであり、再び出してくること自体が、大問題である。新型コロナウイルス感染症の拡大で苦しむ市民への支援に全力をあげるべき時であり、「こんな時に大阪市をなくすのか」「不要不急の大阪市廃止の作業は中止すべきだ」という市民の声が挙がるのも当然である。
 6月11日には「都構想」の制度設計を話し合う「法定協議会」が開かれ、松井一郎市長は「一般のみなさんの不安・懸念はよくわかります」と言いながら、「長年議会にいるみなさんが『今ではない』と言うのは、非常に残念だ」と言って、あくまで11月に「住民投票」を行うことに固執している。
  また、大阪維新の会は2025年の大阪・関西万博の開会前に、カジノを中心とする統合型リゾート(IR)を開業しようと動いてきた。今回のコロナの影響で開業の時期を万博後にせざるをえなくなったが、吉村知事も「全面開業は1〜2年後ろ倒しになる状況だ」と述べ27〜28年度の開業に執念を燃やしている。
 コロナ対策で評価が高い吉村知事の影響で「住民投票」でも賛成票を投じる市民が多いのではないかとの見方もあるが、「都構想・カジノ」とは別という調査もある。「住民投票」そのものを断念させる取り組みはこれからである。
清水正文(JCJ代表委員)
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年6月25日号

posted by JCJ at 13:46 | <リレー時評> | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月28日

【今週の風考計】6.28─「BLACK LIVES MATTER」を深く考えるための2冊の本

米国の黒人男性ジョージ・フロイドさんが、20ドルのニセ紙幣を使ったとの疑いで、白人警官に暴行され、死亡した事件から25日で1カ月。
 事件を機に、「黒人の命は20ドルの価値しかないのか?」と起ちあがった抗議デモは、全米50州1700を越える都市に拡大した。差別撤廃や警察の組織改革を訴え、奴隷制など歴史認識の再考も迫る広範な反差別運動に発展している。
 黒人差別解消を求める公民権運動が広がった1950〜60年代以来の規模に膨れあがり、いまや「BLACK LIVES MATTER」を掲げるデモは、欧州やアジアなどにも波及し、国際的なうねりとなった。

米国における黒人差別は、米国社会が宿す根深い腫瘍。南北戦争後の1865年、黒人は奴隷の軛から解放されたとはいえ、「KKK」などの「白人至上主義」組織による<黒人リンチ>が1950年代まで公然と行われてきた。
 木に吊るされて焼き殺されたり、遺体をバラバラに切断されたり、しかも暴徒たちはその遺体の破片を「戦利品」として、持ち帰ったというから恐ろしい。1877年から1950年代の間に、米国南部12州で4084人がリンチで殺害されたことが判明している。
おぞましい<黒人リンチ>の歴史を経て、やっと1964年に差別禁止の公民権法が成立し、黒人は政治制度としては平等の権利を獲得した。しかし実態は安い賃金奴隷という、新たな搾取の罠に陥る犠牲に追い込まれただけである。今もなお白人との格差は歴然とし、深刻さは増している。

警察の暴力を記録する団体の調査によると、2019年に警官に殺された市民は1098人。そのうち白人が406人で37%、黒人が259人で24%という。米国の人口に占める白人の割合は60%、黒人は13%という人口比を考えれば、警官の黒人に対する殺害率は極めて高い。
 刑務所に収容されている囚人の数にしても、人口10万人あたりでは、黒人1501人、ヒスパニック797人、白人268人。これも黒人が白人の5.6倍と異常なほど突出している。マリフアナ所持で逮捕される率は、白人1人に対し黒人4人というデータもある。 警察の捜査や取り締まりは、確実に肌の色に基づいていると言ってよい。

なぜそうなっているのか。矢部武『アメリカ白人が少数派になる日』(かもがわ出版)と渡辺靖『白人ナショナリズム』(中公新書)が、きわめて明快に述べている。
前書は、2045年を境に米国全土で白人の占める割合が50%を切り、白人が少数者になるという怯えのあるところに、黒人初のオバマ大統領が誕生し、米国に根深くはびこる「白人至上主義」が「炎上」し、「白人の米国第一主義」を掲げるトランプ大統領を誕生させた、と分析する。
後書は、さらに「白人至上主義」を唱える「オルトライト」(新極右)というキーワードを軸に、米国社会の潮流を解明する。<ハイル・トランプ!>などとナチス流の敬礼でトランプ大統領を祝福するリチャード・B・スペンサーが、12年前に立ちあげた運動である。
 今や米国の白人の6%近く、約1100万人が「オルトライト」に共鳴している。共和党を排外的な国粋主義政党に変え、スティーブ・バノンやスティーブン・ミラーを送り込み、トランプ政権への影響を強めている。怖いほどに草の根のリアルな動きが迫る。

だが、コロナ禍への対応や黒人暴行死事件への抗議の高まりを受け、トランプ大統領への支持は急降下している。11月の大統領選で勝敗の鍵を握る6州すべてで、民主党のバイデン前副大統領への支持が、6〜11ポイントも上回っている。<哀れ! トランプ>。(2020/6/28)
posted by JCJ at 09:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月27日

【フォトアングル】 人種差別への抗議集会 東京・渋谷ハチ公前=酒井憲太郎

            aP1190269.jpeg
人種差別に抗議するために、渋谷のハチ公前には多数の若者が集まった。日本人だけでなく、外国人も参加した。クルド人への暴行抗議にアメリカ、ミネアポリスでの人種差別殺人に抗議するブラックライブズマターからの呼びかけ賛同があった。集会のシュプレヒコールは日本語では「差別警官懲戒免職」など警察に対するもので、英語では世界で使われているという「No Justice, no peace ,no raicist, no police」を訴えた。=6日、東京・渋谷で、酒井憲太郎撮影
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年6月25日号
posted by JCJ at 14:05 | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月26日

【焦点】 普及率低迷で 感染接触通知アプリ 無用の長物≠ノ?=橋詰雅博

              P1020226.JPG
 コロナ感染防止策としてわが国が導入した感染接触通知アプリの実用が6月19日からスタートした。試行版とはいえ、不具合が続出し、使えないツール≠ノ陥っている。加藤勝信厚労相は、修正し1カ月後に完全版≠送り出すというが、どうなるやら。ところで多くの人がこのアプリを使わなければ、コロナウイルスの封じ込めに成功しない。どのくらい広がれば効果があるのかについて、英オックスフォード大学の研究では、アプリを人口の6割が使えば地域的流行を回避できるという。
 中国や韓国、台湾など政府が半ば強制的にアプリを利用させた国はともかく、日本のような利用するかは個人の判断とする国ではどのくらいの普及率なのか。普及率が高いとされるアイスランドでさえ4割程度にとどまっている。日本がモデルにしたシンガポールも3割超だ。
 シンガポールでは氏名や携帯電話番号の入力が必要で、政府に個人情報を握られるという国民の反発が強かったから普及率が伸び悩んだ。これでは役立たないとシンガポール政府はコロナ追跡端末そのものを6月中に配布する方針である。まずスマホを持たない子どもや高齢者などに配布し、最終的に全国民約570万人への配布を検討している。国民からデジタル監視やプライバシーの侵害だという声が上がり、「警察国家化の 阻 止」を訴えるネット署名が広がっている。
 普及率6割を日本に当てはめると、「LINE」利用者が約8400万人とされるので、それに匹敵する。目下、ダウンロードした人は約400万人だ。広がるかは安倍政権への信頼度が大きなポイントになるだろう。しかし、現政権への批判は根強い。森友・加計疑惑、公選法違反に問われている桜を見る会、首相が昨年の参院選で肩入れした河井前法相夫妻の買収事件など疑惑のオンパレードに加えて、コロナ禍へのおざなりな対策に国民の不満が爆発している。
 こうした事が原因でここにきて内閣支持率急落の安倍政権が提供したアプリに、いくら個人情報を守る仕組みになっているといわれても、疑いは晴れず信頼できないと、利用をためらう人は少なくないだろう。プライバシー侵害や行動制限の恐れがあり、機能が完全でないアプリが6割普及するとはとうてい思えない。安倍政権への信頼度も低く、結局、無用の長物≠ノなりかねない。もっとやるべきことは第2波や第3波に備えた医療態勢の強化ではないか。
橋詰雅博
posted by JCJ at 09:24 | 焦点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月25日

【おすすめ本】上西充子『国会をみよう 国会パブリックビューイングの試み』─デタラメが横行する政府答弁、「安倍話法」の本質を加視化する=鈴木耕(編集者)

 国会を国民の手に取り戻そうという画期的な試みが2つあった。ひとつは小原美由紀さんが始めた「コッカイオンドク(国会音読)」。国会審議をそのまま書き起こし、みんなで音読する。言葉にして読み上げ、それを実際に聞いてみると、漫才にもならないほどのバカラしさ(ことに政府答弁)が実感できると、ちょっとしたブームになった。
 そして、もうひとつが「国会パブリックビューイング」という運動である。音読は耳で確かめるということだが、こちらは国会審議そのものの映像を街角に設置したスクリーンに投射して、みんなで実際に国会の在り方を確認する取り組み。政府答弁のひどさに失笑が漏れることもしばしばだという。もっと言えば、NHKニュースなどで編集された安倍首相らの“すっきり答弁”が、いかに実際の答弁の切り取り編集であるかが確認できる。

 この試みを始めたのが法政大学の上西教授。あの名高い「ご飯論法」の名付け親だ。「ご飯は食べたか?」と問われ「ご飯は食べていない(パンは食ったが)」とごまかす「安倍話法」の本質を突いて、流行語大賞のトップ10にも選ばれた。デタラメが横行する答弁のありさまを、誰でもが気軽に見られる方法はないかと考え、夕方の暗くなったころから街角にスクリーンを設置、路上を政治空間に変えたのだ。その顛末がとても素敵だ。
 コロナ禍で在宅勤務の人たちが多くなり、国会審議を自宅で生で見る人が増え、国会が身近になった。その嚆矢となった本である。(集英社クリエイティブ1600円)
「国会を見よう」.png
posted by JCJ at 09:00 | おすすめ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【リアル北朝鮮】 南北「収拾つかない」 ホットラインを完全遮断=文聖姫

  前回の本欄で、金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正氏の後継者説が浮上していると書いた。その与正氏が「対南(韓国)事業」を統括する党第1副部長であることが、最近明らかになった。
 しかし、南北関係は文在寅政権始まって以来の緊張状態に陥っている。5月31日に韓国在住の脱北者らが北朝鮮に向けて、金委員長を非難するビラを散布したことがきっかけだ。これに金与正氏が6月4日、自ら怒りの談話を発表したのだ。その内容たるや凄まじい。問題は、ビラをまいた脱北者だけでなく、それを黙認していることを理由に韓国政府を非難したことだった。
 5日には、朝鮮労働党で統一問題を担当する統一戦線部報道官が談話を発表し、「対南事業」を担当する与正氏が、自身の談話で指摘した内容を実行するための検討事業に着手するよう指示したことなどを明らかにした。与正氏は談話のなかで、開城工業地区の完全撤去、南北共同連絡事務所の閉鎖、南北軍事合意の破棄などの「対抗手段」をちらつかせていた。
 与正氏の談話に呼応する形で平壌では6日、若者らによる抗議集会が開かれた。7、8日には平壌市や地方でデモが相次いだ。各界人士らの談話が党機関紙の「労働新聞」に掲載されるなど、全国民が激怒していることをアピールした。北朝鮮は9日、首脳同士の直通連絡線を含むホットラインを遮断した。北朝鮮の怒りの矛先は、完全に韓国政府に向かったといえる。
 韓国大統領府は11日、一部民間団体(脱北者団体)による北朝鮮に向けたビラや物品の散布は、南北交流協力法、公有水面法、航空安全法などに違反するものだとして、今後は取締りを強化し、違反する場合には厳重に対応するとの政府の立場を発表した。
 だが、北朝鮮側はチャン・グムチョル統一戦線部長名の談話で、韓国政府への信頼は粉々になったとして、「北南関係はすでに収拾がつかない所まで来た」と指摘した。
文聖姫(ジャーナリスト・博士)
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年6月25日号


posted by JCJ at 07:20 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月24日

【隅井孝雄のメディアウオッチ】 安倍政権がコロナ報道で検閲=@海外メディアにも及ぶ 

            岡田IMG.jpg
 週刊ポストの最近の報道(6/5,6/12)によると、政府の内閣広報室の数人の人の係官が、テレビの報道番組、コロナ報道などをモニターし、問題発言を書き起こして政府に報告しているという。
チェックし訂正求める
 そういえば「羽鳥慎一モーニングショー」(テレ朝月〜金8:00) で安倍首相のコロナ対策後手に回っていること、医療機関へのマスクを重点的に配備すべきだとの発言を、厚生労働省が番組出演者を名指ししてツイッターで攻撃した(3/4)ことがある。
 内閣広報室のメディアチェックは、明らかな憲法21条違反の検閲と言わざるを得ない。
 週刊ポストが入手した情報公開資料によると、2月初旬から3月上旬までの40日ほどで、A4判1000枚近くに及んでいるという。特に目立つのはテレ朝の朝ワイドに出演している玉川徹キャスターやゲストの岡田晴恵白鷗大教授、更には「ダイヤモンドプリンセス号」に乗り込んで、政府の対応を批判した、岩田健太郎神戸大教授の発言などだ。報道番組やワイドショーが中心だが、情報番組の「アッコにおまかせ」(TBS、日曜11:45)での和田アツ子とIKKOとのやり取りも含まれていた。
海外メディア安倍批判
 諸外国の多くは安倍政権のコロナ政策に批判的だ。「日本はPCRの検査の少ない。日本のやり方は症状の軽い感染者を特定し、追跡することを困難にしている」(英紙ガーディアン5/4)と指摘した。
 4/23に外務省が海外メディア向けに開いた記者会見では、「もっと多くの市中感染があるのではないか」などの質問が1時間にわたって続いた。また韓国の「ハンギョレ新聞」(4/30)も「日本政府は韓国の防疫の成功を無視し、軽んじている」と批判した。(朝日新聞5/8の記事より)。
 安部首相の感染対策としてマスク2枚配布の発表(4/1)は、国内の批判に加え、海外メディアからも「アベノマスクはエイプリルフールか」(Fox News4/1)など嘲笑、揶揄が乱れ飛んだ。
 今国会で成立の予算の中に、“批判をチェックし、正しい情報流すために”との予算24億円を外務省が組んだ。主要20か国のなどのSNSをAI(人工知能)も活用して海外メディアの報道チェック、“正しい情報を発信する”という。
 厚生労働省も国内海外に向けて「ネガティブ情報の払しょく」、「正しい情報の発信」を行う予算35億円が組まれた。
 外務省、厚生労働省、内閣広報室、内閣官房インフルエンザ等特別対策室は一体となって国内、海外の政府批判阻止の動きを強めているのが現状だ。
 NHKは指定公共機関
 「改正新型インフルエンザ対策特別措置法」では日銀、赤十字などと並んでNHKが指定公共機関とされた。従来から政権寄りのNHKは、政府のコロナ対策への協力にアクセルがかかっている。国境なき記者団(本部パリ4/8)、日本ジャーナリスト会議(4/11)、などが独立した報道を阻害するとして反対声明を出し、NHKを指定から外すよう要求している。
政府の要請放送
 160の国地域へテレビ国際放送(NHKワールド)や、ラジオ国際放送(短波)、インターネットニュースサイト(Japan On Line、17ヵ国多言語)など、NHKの海外向けの情報発信では、在留日本人の生命、身体にかかわる事項、国の重要政策などで政府の要請があれば、それを受け入れることになっている。4月1日に総務省が発表した2020に年の要請放送の項目には「新型コロナウイルス感染症に関する国内の最新状況に特に留意すること」が付け加えられた。
 このままではNHKは政府広報機関に陥ることになる。
 NHKを指定公共機関から外すよう求めるとともに政府の要請報道に応じないようNHKに求める必要がある。
隅井孝雄(ジャーナリスト)

posted by JCJ at 09:18 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月23日

【新型コロナ禍】 さいたま市では「ひいきのお客を癒したい」と営業を続けた飲み屋も=佐藤達哉

 新型コロナウイルスの感染拡大で4月7日、埼玉県は、政府の緊急事態宣言の対象となった。筆者が生活している、さいたま市南区でも、宣言以前から営業自粛で、街の活気は失われつつあったが、宣言によってそれに拍車が掛かった。
 地域経済が機能せず
 南区は電車で15分程度で東京都内に行ける利便性から人口約18万人で、世帯数とともに市内の区の中で一番多い。この人口や世帯を目当てにさまざまな店舗が進出し、必要な物資は、たいがい購入でき、飲食店なども多く、生活する上で不便を感じたことはなかった。
 しかし、企業が運営する系列店は一斉に営業自粛に。日頃は無意識に便利さを享受していたが、店舗の休業で「不便」となりストレスを感じた。活気が失われた街の風景を目にするたびに、個人商店や商店街など地域の経済システムが機能していないことを痛感した。地元に根付いた商店や商店街が機能し、コミュティーがあれば不便さをそれほど感じなかったろう。
 心意気示す居酒屋「甲子園」
 多くの店舗が休業する中で、県北部の中心地・熊谷市では、個人経営の居酒屋が営業を続けていた。JR熊谷駅周辺の繁華街は飲食店が並び、にぎやかだが、コロナウイルスの影響で多くの店舗が休業。その中で居酒屋「甲子園」は店を開けた。
 夏の全国大会に出場した元高校球児の店主・橋本哲也さんのきどらない気っぷのよさが売り物で、そういう店が大好きな地元の人が集う。アルバイトの女性には休んでもらい、橋本さんと二男で店を開けた。
 熊谷はかっては、個人の飲食店が多く、各店の持ち味があった。今は、企業の系列店が多くなっている。繁華街に地元らしさが薄れていくのを日頃から憂いていた橋本さんは、熊谷のにぎわいの「灯」を消してはならないとの思いから店を開けたという。
 地元の人たちに店を長年、ひいきにしてもらっているのに「緊急事態宣言」が出たので「休みます」と、自分たちの都合を優先するわけにはいかないという。自粛でストレスがたまりやすいこういう時こそ、お客の心を癒したいう地元の店としての自負がうかがえた。
 「蔵のまち」に観光客の姿も
埼玉では秩父地方とともに、「蔵のまち」として有数の観光地である県西部の川越市を緊急事態宣言解除後の6月初旬の平日に訪れた。蔵造りの建築が並ぶメイン通りは、通常であれば、平日でも、県内外の観光客や韓国、中国など外国人観光客で、にぎわいを見せていた。
 地元の人に話を聞くと、緊急事態宣言で多くの店が休業していたという。解除されたとはいえ、以前のようにぎやかさを取り戻すには、時間がかかりそうだと、地元の人はみていた。しかし平日も観光客の姿が、あちこちで見られた。
佐藤達哉
posted by JCJ at 06:44 | 新型コロナ禍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月22日

【新型コロナ禍】 支援財源は職員の懐から 広島知事の素顔露呈=難波健治

           DSCN3525.JPG
 広島県における新型コロナの感染者数は6月16日現在、164人(再陽性4人と県外空港検疫所1人を除く)だ。死亡は3人。5月4日以降は46日間、県内での新規感染者数は確認されていない。入院患者は14日、3月19日以来となるゼロとなった。
 そんな状況の一方でコロナ禍は地方政治の「素顔」を思わぬかたちで浮かび上がらせた。
 感染者が拡大の一途をたどっていた4月21日、湯崎英彦知事は感染防止のために休業や営業時間短縮の要請に応じた中小業者に県独自の支援金を最大50万円支給すると発表した。その際、「財源が圧倒的に足りない」ことを理由に、国が全国民に一律給付する10万円について、県職員が受け取った分を基金に積み立てるなどして対策費の原資として「活用したい」と表明したのである。
 直後から、県民や県議会から批判や抗議が相次ぎ、知事は翌日、「誤解を与える表現だった」として発言を撤回した。
 この騒動が起きる12日前にもこんなことがあった。今年9〜11月に県東部で開催予定の国際芸術祭「ひろしまトリエンナーレ2020 in BINGO」の総合ディレクターが記者会見し、3月末で辞任したことを明らかにしたのである。
 外部委員会が展示内容を事前確認するという県の方針に抗議したが聞き入れられなかったための辞任で、出展予定作家の7〜8割に当たる約30人も県の方針に反対して不参加を決めていた。
 この辞任会見翌日、湯崎知事を会長とする実行委員会は、開催の中止を決め、発表した。中止の理由は、コロナの感染拡大だと説明した。コロナ以外にも理由があるのは明らかで、コロナを口実にした対応は将来に禍根を残すに違いない。
 雇用への影響も深刻だ。厚労省によると、広島県の新型コロナの影響による解雇・雇い止めの見込み人数は6月12日時点で522人。5月29日時点から112人増と急増している。
 12日付中国新聞は社会面で、解雇・雇い止めにあい生活苦にあえぐ女性たちの実情を報道。パート先の飲食店から解雇を告げられた広島市のシングルマザーの「もう今のマンションには住めない。とてもじゃないけど家賃を払えない」という悲痛な声や、事務職として勤めるメーカーから6月末で契約打ち切りを通告された広島県廿日市市の派遣社員女性の「感染しないかおびえながら出社して次は雇い止め。私たちは『使い捨て』なんでしょうか」という怒りの声を伝えている。
難波健治(JCJ広島)

posted by JCJ at 00:19 | 新型コロナ禍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月21日

【今週の風考計】6.21─朝鮮半島の緊迫に乗じ「敵基地攻撃能力」保有を言う愚

6月25日は、朝鮮戦争が勃発して、ちょうど70年目を迎える。北朝鮮と韓国の間で始まった朝鮮戦争は、米国を始め世界20カ国以上が参戦し、韓国・朝鮮人は軍・民合わせて300万、米軍4万、中国軍約100万の犠牲者を出した。
 この悲劇を生みだした朝鮮戦争は、いまだに終結宣言すらなければ平和協定も締結されていない。これが現実なのだ。

そこへきて北朝鮮は、韓国へ軍事的挑発も含む強硬姿勢を、連続して打ち出している。自国内にある開城の南北共同連絡事務所を爆破したうえに、2018年の9月19日に交わされた南北軍事合意による「非武装化された地帯」にまで歩哨所を再設置、黄海上の南北境界地域にも軍の部隊を増強、軍事訓練の再開など、強硬な措置を積みあげている。
なぜ北朝鮮はこのような強硬な措置に出たのか。韓国の脱北者を中心とした市民団体が、北朝鮮の金正恩委員長とその体制を批判するビラを気球に乗せて散布した。
 そこには金委員長の私生活に関する内容が、真偽も不確かなまま記されていた。金与正氏の従来にない厳しい談話に加え、爆破という措置で行動を示したのではないか。

もう一つの背景は、国際的な経済制裁を受ける北朝鮮は、国内の厳しい経済環境を、自力更生・自給自足で正面から突破していくうえで、いまの文在寅政権の経済政策や対米外交は、役に立っていないという強い不満がある。
 2018年以降に行われた3回の南北首脳会談で、さまざまな合意事項が生まれた。しかし北朝鮮からすれば、開城工業団地の再稼働や金剛山観光事業の再開、南北道路・鉄道の連結などの事業合意が、遅々として進まない。
北朝鮮の対韓国政策は「朝鮮半島のことは朝鮮半島の当事者だけで決める」のが原則で、文在寅政権も理解していたはずなのに、アメリカの顔色ばかり覗っている。これでは埒が明かないとみての強硬措置ではないか。
 とはいえ、2010年の天安艦撃沈や延坪島砲撃に見られるような、韓国への局地的な軍事攻撃は許されない。

改めて2018年4月25日に、金正恩委員長と文在寅大統領が署名した南北共同宣言に立ち返ってほしい。
 「核のない朝鮮半島の実現という共同目標」に向け、朝鮮戦争の終戦と平和協定の締結を目指して恒久的な平和構築に向けた会談の開催を積極的に推進し、さらに非武装地帯(DMZ)を実質的な「平和地帯」とする、こうした事項が盛り込まれている。

いっぽう安倍首相は「朝鮮半島では今、緊迫の度が高まっている」とし、「敵基地攻撃能力保有」に対する議論を「この夏、国家安全保障会議で徹底的に行い、新しい方向性をしっかりと打ち出し、速やかに実行に移していきたい」というのだ。
 「イージス・アショア」の導入計画が吹っ飛んだとたん、平和構築でなく戦争につながる「敵基地攻撃能力」の保有に先走る。憲法9条2項に背くだけでなく、日本が守ってきた専守防衛の原則からも外れる暴挙に血道を挙げるとは、もう点ける薬もない。(2020/6/21)
posted by JCJ at 09:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月20日

  【焦点】 政官民のもたれ合いの構図一向に変わらず=橋詰雅博

            dentsu_200601_L.jpg 
 事業委託をめぐる安倍政権と電通のズブズブの関係が大問題になっている。なぜ政府は巨額の事業を電通に丸投げ≠ノ近い形で任せてしまうのだろうか。表ざたになったらメディアや世間からたたかれるのはわかっていながらこういうズサンなやり方をするのはもはや確信犯≠セ。自民党と電通の癒着構造について、元博報堂社員で『電通巨大利権〜東京五輪で搾取される国民』(サイゾー)の著者・本間龍さんは、6月初旬講師として招かれたオンラインセミナーで、こんなことを語っていた。
 「電通による20億といった多額の中抜き≠ヘ異常です」と前置きした上で、「ダミー会社を使うのは、電通に直接、巨額なお金が渡るのが明るみに出たら問題化するので、それを避けるためです」といわば電通隠し≠ェ目的だと指摘した。政府はどうして電通任せにするのだろうか。
 「発注する官庁は公金を使うので、もしも事業が失敗したら、国民の批判を浴びます。したがってそうした時、電通ならばしりぬぐいを自社でやるだけの体力や人材があります。何かトラブルが起きた場合でも電通担当者を呼びつけてしかり飛ばせば済みます。そこから末端まで意向が伝わる。発注者はラクですからね」
 欧米の事情について「海外では電通のような一社で全部やれる巨大な広告代理店はありません。だからこんなデタラメなことは起りにくいと思います。政府にとってなんでもやってくれる企業はとにかく便利です」
 巨額な事業の受注の見返りとして電通は警視庁や警察庁、経済産業省などからの幹部職員の天下りを受け入れている。6月17日付しんぶん赤旗では実名入りで、10年間で12人が天下りしていると報じている。
政官民もたれ合いの構図は昔から何も変わっていない。
 橋詰雅博
posted by JCJ at 06:12 | 焦点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月19日

【隅井孝雄のメディアウオッチ】 700万ツイッターが政治を変えた 「検察庁法案」廃案

           2007 2.黒川.jpg
 1本のツイッターが拡散、政治を動かすに至った。ハッシュタグをつけた「検察庁法改正案に抗議します」への賛同が最初に投稿されたのは、5月8日、連鎖の輪が急速に広がり短期間で700万人を超え、内閣委での採決が見送られ(5/15)、安部晋三首相は国会での成立断念を表明した(5/18)。民意が政治の動向を決めた稀有な例だといえる。
 「検察庁法改正案」は一般の国家公務員の定年年齢を60歳から65歳に段階的に引き上げる改正案とセットで第201国会に提出された。検察官の定年も63歳から65歳に引き上げる(検事総長は現行65歳)。次長検事、検事長、検事正ら幹部は63歳でポストを退く。幹部が63歳(検事総長は65歳)を迎えても、内閣や法相の判断で、特例として最長3年間は、そのポストにとどめることができる、というものであった。
 三権分立揺らぐ
 法案は3月11日に国会に上程され、野党がこぞって反対する中、5月8かから衆院内閣委員会で審議が始まった。同じ日ツイッター上で「笛美」と名乗る30代の女性名でハッシュタグ付きの投稿が出現した。そして9日以降このツイートへの賛同者が急速に増えた。
 日本弁護士連合会の見解は明快だ(5/11会長声明)。内閣または法相が、裁量のみで63歳の役職定年の延長、65歳以上の勤務延長を行うなど、検察官人事に介入できることになる。不偏不党を貫く職務遂行が必要な検察の独立性、中立性が侵されれば、憲法の三権分立を揺らぐことになる。ロッキード事件のような政治犯罪が裁かれることはない。
 賭けマージャンで幕
 この問題の発端は元東京高等検察庁検事長だった黒川弘務氏の定年問題にある。本来であれば2020年2月7日に退官するはずだった。ところが1月31日の閣議で定年を延長し引き続き半年間勤務させる、との決定が行われた。現在の検事総長である稲田伸夫氏の定年が7月末であることから、黒川氏を後任にしたいとの安倍首相の人事構想の一環ではないかと、野党は一斉に反発した。黒川氏と検察当局は森友、加計問題で安倍政権を優遇する態度を取り続けてきた。
 そのさなかの「検察庁法改正案」による検事の定年延長は、まさに安倍首相による黒川氏の定年延長を事後追認するものであり、三権分立を侵す。一連の安倍政権の行為に対し元検事総長松尾邦弘氏、ロッキード事件を手掛けた堀田力氏ら14名の検察OBが連名で批判の声明を提出した(5/16)。
 その直後、週刊文春がウエブサイトで黒川氏の「賭けマージャン問題」を告発(5/20)、黒川氏は安倍首相あてに辞職願を提出(5/21)、異常な国会答弁を続けていた森雅子法相は受理し、閣議はこれを承認した(5/22)。誰の目にも安倍首相事態の失態は明らかだった。
 政権批判相次ぐ
 アメリカなど海外で有名人が政治に発言することは日常化している。その同じ現象が今回日本でも起きた。フライデーやYahooによると、小泉今日子(俳優)、浅野忠信(俳優)、井浦新(俳優)、秋元才加(元AKB)、ラサール石井(タレント)、大久保佳代子(オアシズ)、城田優(歌手)、Chara(ミュージシャン)、西郷輝彦(歌手)、大谷ノブ彦(ダイノジ)、緒方恵美(声優)、高田延彦(タレント)、水野良樹(いきものがたり)、日高光啓(AAA)、末吉秀太(AAA)、岩佐真悠子(ITタレント)、本田圭佑(サッカー)、宮本亜門(演出家)などだ(順不同)。
 俳優であり、デザイナーでもある井浦新(あらた)は「もうこれ以上、保身のために、都合よく法律も政治もねじ曲げないでください。この国を壊さないでください。」と投稿した。
 ミュージカルなど舞台演出家、宮本亜門は次のように語った。「コロナ禍の混乱の中、集中すべきは人の命。どう見ても民主主義とはかけ離れた法案を、強引に決めることは、日本にとって悲劇です」(6/3毎日新聞より)。
 コロナ施策に反感
 有名人が政治の批判に発言することは日本にとって初めてのことではない。
 2015年の安全保障法制の反対運動の際、石田純一、笑福亭鶴瓶、坂本龍一、渡辺健らが国会周辺デモなどに参加し、あるいは注目される発言を繰り返したことが記録されている。
 しかし今回は、市民がSNSという新たな武器を手に、短期間に大きな力を結集することに成功した。運動形態の新鮮味が感じられる。
欧米ではSNSによる意見表明に加えて、SNSの呼びかけで数十万人から数百万人の街頭デモも並行しておこなわれる。ところが今回はコロナ禍による外出制限が行われていたさなかであったことから、街頭デモは行われなかった。
  新型コロナ対策への安倍政権批判が、SNSのあっという間の巨大抗議の原因になっているとみられる。政権の目立った対策はマスク二枚のみ、PCR検査の実施は遅々として進まない、感染数の発表は実態より低いのではないか、中小企業への持続給付金は200万円が上限、国民に支給するという10万円もいつまで待たされるかわからないなど、問題が多くの国民に意識されていた。「桜を見る会」問題も「森加計」問題も一向に政権の責任が明らかにならない。
  外出禁止は芸能人、芸術文化関係者にも多大な影響を与えた。彼らは舞台の仕事、演奏の仕事、映画の仕事、そしてテレビの仕事さえ失いつつある。
 小泉今日子は、テレビ番組「報道特集」(TBS5/16)のインタビューで「政治に無関心でいた私たちに、現実を突きつけた。改めてこの国で生きていくということを考えるきっかけになった」と語った(TBS報道特集5/16)。
 この国で生きていくため政治を絶えず見つめ、政治を変えていく必要があるだろう。
隅井孝雄(ジャーナリスト)
 
posted by JCJ at 08:57 | 隅井孝雄のメディアウオッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月18日

     JCJオンライン講演会「時のヒト・コト」シリーズ第1弾

黒人が殺される国アメリカの深層     矢部武著「アメリカ白人が少数派になる日」.jpg
   7月4日(土)午後2時から4時
   講師:ジャーナリスト・矢部武さん
  参加費:500円

5月に米国で起きた警察官による黒人暴行死事件。警官は手をポケットに入れたまま、黒人男性の首を膝で圧迫した。黒人男性は「息ができない」と訴えつづけたが、9分近く首を圧迫されたまま絶命した。
全米で抗議デモが起きた。「黒人の命は大事だ」と訴える。警備に当たった警察官の中にはデモに共感し、膝を屈して黒人差別に反対する人も現れた。
この事件の背後にある米国の病理とは。そして日本に存在する民族差別との共通点とは。
【ビデオ会議システムZoomを使っての講演会です。参加ご希望の方は下記をパソコンで入力し、参加費支払いのお手続きしてください】
https://peatix.com/event/1526638/view
◆講師紹介:矢部武(やべ・たけし)さん
1954年、埼玉県生まれ。ジャーナリスト。70年代半ばに渡米し、アームストロング大学で修士号を取得。帰国後、米紙「ロサンゼルス・タイムズ」東京支局記者等を経てフリーに。人種差別から銃社会、麻薬など米国深部に潜むテーマを抉り出す一方で、高齢化や社会問題などを比較文化的に分析し解決策をさぐる。
最新刊『アメリカ白人が少数派になる日―「2045年問題」と新たな人種戦争』(かもがわ出版)のほか、『大統領を裁く国アメリカ』(集英社新書)、『日本より幸せなアメリカの下流老人』(朝日新書)、『アメリカ病』』(新潮新書)、『人種差別の帝国』(光文社)、『大麻解禁の真実』(宝島社)、『危険な隣人アメリカ』(講談社)、『少年犯罪と闘うアメリカ』(共同通信社)など著書多数。
主催:日本ジャーナリスト会議(JCJ)
東京都千代田区神田三崎町3-10-15富士ビル501
電話03・6272・9781メールoffice@jcj.sakura.ne.jp
posted by JCJ at 12:12 | お知らせ&行動要請 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月17日

【スポーツ】 格差越え自主自律の再開へ=大野晃

 緊急事態宣言が全国で解除され、プロ野球が開幕するなどトップ競技が再開へ動き始めた。
 とはいえ安倍政権や小池都政などが、しゃにむに規制緩和に突っ走るのとは裏腹に、感染拡大の第2波が危惧され、無観客を前提に、感染対策徹底で、不自由な再出発を強いられている。
 五輪代表や市民スポーツも始動しているが、密室の屋内はじめ、屋外でも密集、密接の回避が原則だから、施設が利用できても、練習方法の変更が必要で、本格化の困難さを抱えている。
 とりわけ、相手と組み合う格闘技やタックルなどによる激突が特徴の団体球技は、濃厚接触の禁止で、体力や基礎鍛錬に限られ、競技間格差が広がる中での再開となった。
 競技生活が本格化する高校部活動は、春から夏への競技会が全面的に停止されたこともあり、競技の魅力を感得する機会が制限され、縮小の懸念を生んでいる。
 国民スポーツの大幅な減退を招く恐れもある。
 プロ野球開幕やサッカーJリーグ再開で、日常が戻りつつあると感じたとしても、テレビ観戦に限られては、スポーツが生活によみがえったとは思えないだろう。むしろ、より遠く感じさせるかもしれない。
 プロ競技の国民スポーツ拡大における役割を、改めて検討する必要がある。それだけに、各競技や各層の特性に合わせた試合形式や鍛錬内容の自主的な工夫や競技者の自律が、国民スポーツ復活のカギとなる。
 運動不足解消法のあれこれにとどまらず、仲間と共有するスポーツの楽しさを実感できる環境条件を、再構築しなければなるまい。
 スポーツ庁は、国民スポーツの復活に沈黙するばかり。また、マスメディアの関心も薄い。
 しかし、国民スポーツの復活がなければ、延期した東京五輪・パラリンピックを支える基盤は生まれない。
 自主、自律のスポーツ再開を後押しする国民意識が不可欠だ。
大野晃(スポーツジャーナリスト)

posted by JCJ at 10:52 | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月16日

新濃厚<Rミュニケーション 集会も会議もネットで ツイッターデモ、法案止める=丸山重威

「濃厚接触がダメなら濃厚意見交換だ」―新型コロナウイルス感染症の流行で、会議や集会が自粛させられる中で、「それなら、ネットで」と、ネット利用の集会や会議が増えている。
 新型コロナウイル紙感染症の流行は、新しいコミュニケーションを創り出し始めている。
「運動つぶすな」
 ことし2020年は、戦後75年、被爆75年の記念すべき年。ニューヨークで始めて原水禁大会が計画され、核拡散条約の再検討会議への行動なども計画されていた。
 しかし、ニューヨークも外出制限がかかり米国の入国管理が強まる中で、これらの行動は中止、ネットでの交流に切り替えられた。国内でも5月1日のメーデー集会、3日の憲法記念日集会がそれぞれネット中継に。スカイプやズームなどのソフトを使い、少人数の会場から全国にライブ中継する方策がとられた。
 ネットによる集会や会議は、遠方、時には外国からでも参加することができる利点があり、コロナ問題終息後も続いていく可能性があるようだ。
検察庁法で世論わく
 一方、安倍政権は、コロナ対策で混乱している中で、年金の受け取り開始時期の選択肢を75歳まで引き上げる年金法や、作物の一部を採って繰り返し育てる「自家増殖」を原則禁ずる種苗法、検事の定年について政権がコントロールできる検察庁法などの改正を次々打ち出しているが、この検察庁法の改正について、ツイッターで1000万に達するツイートによる「ツイッターデモ」が展開された。
 5月8日夜、ツイッターに30代の女性会社員が投稿した「#検察庁法改正案に抗議します」というツイートで、11日の午後までに同じタグ(#)のツイートは約500万件に上った。専門家の分析では、機械によるボットのリツイートはほとんど見られず、スパムと考えられるものも約10%。約60万アカウントが発言していたことが明らかになったという。
 もちろんこれがそのまま、人数に置き換えられるものではないが、世論動向としては確かで、新聞各社が取り上げ、問題をクローズアップした。
 人間同士の生の触れ合いこそ、人間の本質。コミュニケーションの新しい方式として見ておく必要がありそうだ。
丸山重威
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年5月25日号

posted by JCJ at 11:24 | 新型コロナ禍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月15日

番組改変事件の再現か 自主自律に新たな疑念 NHK『バリバラ』の再放送 突然中止=河野慎二

 社会的少数者(マイノリティー)のバリアをなくすためのNHK・Eテレ番組で異変が起きた。
 4月23日に放送された「バリバラ桜を見る会〜バリアフリーと多様性の宴〜第一部」は、スタジオに桜を見る会≠セットして、性暴力被害と闘うジャーナリストの伊藤詩織さんや在日韓国人への差別撤廃に取り組む崔江似子(チェ・カインジャ)さんらが出演、性暴力や差別、ヘイトをなくす運動について、自らの体験を踏まえて語り合った。
 再放送突然中止
 番組では、安倍首相を模した「アブナイゾウ総理」が「公文書 散り行く桜と ともに消え」と一句詠み、麻生副総理をモデルにした「無愛想太郎」が登場。笑いを織り交ぜながら核心を衝く番組構成が視聴者の心を捉えた。
 ところが、26日午前零時からの再放送が中止され、4月2日に放送した「新型コロナ自粛′沒「会議」に差し替えられた。
筆者もその一人だったが、Eテレにチャンネルを合わせた視聴者は「何があったのか」と仰天し、「2001年NHK番組改変事件の再現か」と懸念の声が上がった。
ネトウヨが攻撃
 差し替えの理由についてNHKは「コロナ感染の現状を鑑みて、判断した。圧力などはない」と説明しているが、信じる人は少ない。
  放送された「バリバラ」に対し、ネトウヨはツイッターなどで「NHKなめとんのか?反政府番組じゃないか」「左巻きの表現の自由」などと攻撃を集中。自民党の小野田紀美参院議員も「この非常時にこんなものを作る時間があったら、今困っている国民が利用できる制度や申請の方法を1秒でも長く放送すべきでは?」とツイートした。
東京からドンときた
 東京新聞(4月29日)は「再放送中止は前日まで兆候らしいものはなく、大阪は寝耳に水。東京からドンときたようだ」と伝えている 。
 直接圧力があったのか、NHK上層部が忖度したのかは不明だが、本番30分前の差し替えは異常と言う他はない。
 NHKの姿勢に疑惑が深まる中「バリバラ」第二部の放送がどうなるかが注目されたが、4月30日、無事放送された。再放送も5月4日未明に行われた。
 その中で伊藤詩織さんは自身が法律に守られなかったことに一番ショックを受けたことを明らかにし「助けてと言えるスペースが社会になかった。そこを変えて行きたい」
と語った。性暴力根絶を訴える伊藤さんの強い決意が伝わってきた。
 第二部放送を守る
 今回、第一部の再放送は中止されたものの、第二部は完璧な形で放送を実現できた背景には、NHK放送現場の大変な努力があったと聞く。
 あるNHKOBは「上層部の圧力が加わる中で、第二部の放送を守るために、第一部の再放送差し替えを苦渋の決断で呑んだのではないか」と推測する。
 別のOBは「この程度の番組さえ放送できないとは、NHKに真面目な判断を期待するのは当分無理」として「安倍の影響を排除することが先決」と強調する。
 唐突で不可解な「バリバラ第一部」の差し替え問題は、NHKの自主自律に新たな疑念を抱かせている。「NHKとメディアの今を考える会」は6日、差し替えた理由の明示を求める公開質問状を送った。NHKは一日も早く、視聴者への説明責任を果たすべきだ。
 河野慎二
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年5月25日号


posted by JCJ at 08:00 | NHK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月14日

【今週の風考計】6.14─自民党の河井夫妻・立件へ、検察と官邸の攻防

▼疑惑まみれでも会見すらせず、イケしゃあしゃあと国会に現れる議員がいる。そう自民党の河井克行・前法相と妻の案里・参議院議員である。このご夫妻、広島選挙区の有権者に現金を配った公選法違反(買収)容疑で窮地に立たされている。検察は国会が17日に閉会するのを視野に、立件を目指しての捜査が大詰めの段階に入っている。
▼最大の疑惑は、河井夫妻側が自民党本部から提供された1億5千万円の使いみちである。案里氏の党支部が選挙運動費用として計上したのは2405万円。提供資金のうち、残る1億2千万円余りはどこにいったのか、まったく不明なのだ。
 しかも党本部が改選数2の広島選挙区で、党公認の現職である溝手顕正氏側に出した資金は、選挙対策費と公認料名目で計1500万円。ところが案里氏側に提供したのは、その10倍という、あまりにも公平さを欠く金額である。

▼検察は、河井夫妻が県内の地方議員や首長、後援会幹部や元陣営スタッフなど約100人に、1人当たり数万円〜百万円の幅で、2千数百万円もの現金を配ったのではないかとして、その裏付けを急ぎ疑惑の解明に全力を挙げている。
 1億5千万円の使い道として、他に挙げられているのが、選挙の公示前に大量に作った宣伝物だ。案里氏と菅義偉官房長官との対談を紹介するチラシ、案里氏の経歴を記したカードなどが作られている。
▼党本部が提供した資金の多くは、河井夫妻の党支部による政治活動の費用として、地盤固めや支援拡大に投じられたことになる。党本部から資金提供された分も含め、19年度の政治資金報告は、今年11月下旬に公開される見通しだが、どれだけ明朗・詳細に明かされるか疑わしい。
 そもそも政党の資金には、党費だけでなく税金による政党交付金が含まれている。今回、提供された1億5千万円の多くは政党交付金で占められたとされる。
▼夫の克行前法相は、妻の案里氏を参議院議員に当選させるため、ウグイス嬢への法定枠を倍する報酬を始め、影の参謀として全面的に指揮をとってきた。その安倍首相の補佐官まで務め法務大臣に就いた、お気に入り政治家が、もしも逮捕されるようなことがあれば、<安倍マネー>の捜査にまで波及するのではないか、それを恐れる官邸と検察の争いはし烈を極める。

▼安倍政権の検察官定年延長に絡む、まさに当人の黒川弘務検事長が賭けマージャンで辞職したものの、処罰の軽さに国民からの批判が高まるなか、河井夫妻への立件や逮捕状請求をめぐって、検察も弱腰での対応は許されない。稲田伸夫検事総長は7月末とされる退職を前に、毅然とした検察の権威を示さざるを得なくなっている。(2020/6/14)
posted by JCJ at 09:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月13日

【支部リポート】 北九州 「週刊金曜日読書会」と共催 Zoom併用し勉強会=杉山正隆

           P_20200513_202136.jpg
 北九州支部は、月に1回開催されている「週刊金曜日『関門・北九州読者会』」と共催する形で支部活動を進めている。2時間ほどの読者会の一部を支部世話人会として活用。北九州でも「新型コロナウイルス感染症」(COVID-19)の感染予防策を講じながら運動を続けている。
 世界的な自粛ムードが広がっているが、できるだけ活性化を図るため「zoom」をはじめとするweb会議システムの利用に関しても試行錯誤している。5月には、十分な距離を取り換気などにも気を付けてコロナの勉強会を実施しzoomも併用した。
 勉強会では、講師の感染症の専門家から、今の状況が1990年前後の「エイズ・パニック」と似ているとの指摘がなされた。「病院や歯科医院などでは完全防護の手術着姿での対応が一部であったが、HIV(エイズ・ウイルス)は日常生活では感染経路がはっきりしていたのに、偏見や差別が世にあふれていた」。「コロナは接触+飛沫。手洗いを頻繁にすれば感染の危険性は大幅に減らせる。ウイルスは1万個以上無いとうつらないことがほとんど。ウイルス量を100分の1に減らせば安心」等と解説した。
 議論では、「戦時中の『隣組』などで相互監視や我慢を強いられ自警団が恐れられていた。現在の『同調圧力』は当時と似た空気感がある」「正しく恐れ正しく対応することで十分乗り切れる」との意見が出た。
 検察トップの人事を恣意的に内閣が決めたり、年金の支給年齢を75歳にする法案が上程されるなど、「安倍政権はどさくさ紛れに好き勝手な法律を作ろうとしている」との発言もあった。「出来るだけ普段通りに活動をしていかないと、知らないうちに改悪されてしまう」との強い危機感を共有した。
 北九州支部は少人数ではあるが医療関係者が多い特徴がある。私たちの生活を守るべく、ジャーナリズムを考えるとともに、政権の暴走に歯止めを掛ける「キラリと光る」活動を進めていきたいと考えている。(
杉山正隆
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年5月25日号

posted by JCJ at 14:14 | 九州・沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月12日

山陽新聞不当配転 加計隠し報道を批判 3人の労組が勝利 報復人事はね返す=藤井正人

          ■山陽新聞.jpg
  山陽新聞社では、私たちの組合と社との間で、ことし2月まで5年余に及ぶ長い争議が続いた。「私たちの」と記したのは、社が半世紀以上前に山陽新聞労組を分裂させてつくった第二組合があるからだ。いまや、私たちが3人なのに対して、第二組合は300人もの圧倒的多数になっている。
 印刷一筋の人を
 争議で争った事件は複数あるが、そのうちの一つが社による正副委員長の出向拒否事件だ。印刷工場直営化を求める山陽労組の運動方針を理由に、社は、2018年春稼働の新印刷工場に、高校卒業以来40年印刷一筋で働いてきた正副委員長2人を出向させず、異職種配転した。
 一方、新印刷工場の別会社化を容認する第二組合の印刷部員は、希望者全員を新工場に出向させた。山陽労組は、この差別人事を不当労働行為として、同年4月、岡山県労働委員会に救済を申し立てた。
 新聞労連や地域の仲間の支援を受け、多彩な戦術を駆使して闘った。その中でも、大きな転機となったのは、19年2月に元文部科学省事務次官の前川喜平氏を招いて開いた市民集会だった。「これでいいの? 山陽新聞」と銘打った集会は、定員300人の会場に400人もの市民が詰めかけた。
 不当配転人事をめぐる労使争議なのに、なぜ前川氏を招いた集会が企画されたのか、不思議に思われるかもしれない。それは、山陽新聞が加計問題をめぐって、加計隠しとも言える報道をしていたこと、山陽労組がそれを厳しく批判していたことによる。
 社説で書かない
 加計学園は、岡山市に本部を置く。そして、加計学園の運営に、山陽新聞会長が学園理事としてかかわっていた。だから、山陽新聞は@加計問題をできるだけ1面を避けて中面で目立たないよう小さく扱うA共同通信配信記事は、本記を使用するにとどめ、解説やサイドを使っての多角的な報道をしないB社説で取り上げないC見出しは「加計」の文字を使わず「獣医学部新設問題」と言い換える――という報道を展開した。
 団体交渉などで再三、このような報道では、安倍首相が国政を私物化している加計問題の本質を読者に伝えられないと批判する山陽労組が社は、疎ましかった。そして、わずか3人の山陽労組が、サイレント・マジョリティーである第二組合に影響力を広げるのを嫌った。
 新印刷工場をめぐる問題では、社は、社の方針に反して、あくまで直営化要求を下ろさない山陽労組に対して、正副委員長を不利益に取り扱うことで、第二組合への戒めにしたかったのだ。不当配転人事と、紙面をめぐる問題は、異論を許さないという点で同根だった。だから、前川氏を招いた集会が大きな意味を持ったのである。
 会長は利益相反
 前川氏は、山陽新聞会長が加計学園理事を務めていることを利益相反だとして厳しく批判した。さらに、紙面について沈黙する第二組合に「職能団体として、自分たちの立場、仕事、自由であるべき活動を守ることも労働組合の重要な役割だ」と指摘、奮起を促した。
 争議は、岡山県労委が19年11月、「山陽労組の組合員であるが故の、いわゆる見せしめ人事を行ったものと認められる」と、明確に不当労働行為を認定、組合の完全勝利に終わった。しかし、読者の負託に応える紙面づくりは宿題として残されている。
藤井正人(岡山支部)
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年5月25日号

posted by JCJ at 11:12 | 中国・四国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする