2020年08月04日

【スポーツ】 運動不足列島≠フ恐れ=大野晃

 新型コロナウイルス感染症の感染再拡大が全国的に進む中で、当初の東京五輪開幕に併せて新設された祭日を加えた4連休を前に、混乱した政府の観光旅行キャンペーンが強行された。
 休校が続いた学校は、極端に短縮された夏休みに入ったところもある。しかし、観光地でも感染不安は消えず、経済・社会活動の復活ばかりを求める行政に批判が高まっている。
 梅雨明けの盛夏は、自然の中で思い切り体を動かし、暑さを吹き飛ばす爽快感を満喫する太陽の季節だが、観光キャンペーンから除外された東京では、再び不健康な巣ごもりを強いられた。
 しかも、海外旅行は特別の理由がなければ禁止されたまま。国内の海水浴場の多くは開設されず、プールも制限付き。山小屋が閉鎖されているので、登山やハイキングも、ままならない。
 プロ野球やJリーグ、大相撲は観客制限解除が見通せず、拍手応援にとどまり、暑気払いの大騒ぎはできない。
 東京の感染再拡大で国立トレーニングセンターでの東京五輪代表の合宿練習を中止する競技が相次ぎ、プロ競技を中心にスポーツが再開されたものの、縮小制限に逆戻りしそうな状況が強まっている。
 政府や東京都の感染対策放置が続き、東京五輪の1年延期開催を危ぶむ深刻な声が広がった。我慢強い国民とはいえ、長引く梅雨のうっとうしさに加え、豪雨災害の危険も消えず、熱中症が気がかりな猛暑の中で、欲求不満が募っている。
 しかし、医療関係者の警告を無視して、新たな対策に動かず、自衛を訴えるだけの政府や自治体に振り回され、判断の迷いが広がり、日常生活の安定化は、さらに遠のいた。
 感染の地域差が目立ち、拡大する一方の都市部と新たな感染がない地域の対立感情すら生んでいる。
 生活にスポーツが欠かせないことが実感されてはいるが、その環境条件は狭小化するばかりで、気軽に取り組めず、運動不足列島となりそうな夏季休暇入りである。
大野晃(スポーツジャーナリスト)
posted by JCJ at 01:00 | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする