2020年10月04日

【今週の風考計】10.4─学術会議6人の任命拒否は、菅首相の赤狩り″だ!

「ガースー」といわれる菅首相が、1月も経たずに、6人の赤狩り″に着手! 憲法23条に手を突っ込み、強権政治をスタートさせた、この怖さ! 「しんぶん赤旗」(10/1付)がスクープした日本学術会議・新会員6人の任命拒否は、前代未聞の暴挙だ。

日本学術会議は210名の会員(任期6年)によって組織され、3年ごとに半数が改選される。今年は半数改選の年で、8月末には同会議が責任をもって新会員105人を選考し、総理大臣に推薦、そのまま任命されるのが常識だった。2004年度以降、新会員が任命されなかったケースは一度もない。
ところが内閣府は、菅政権発足後の9月24日、同会議から提出された推薦名簿から6人を外した案を用意し、それを受けた菅首相は、28日に99人の任命を決裁したという。任命拒否の理由や経緯についてはダンマリだ。
 任命を拒否された6人は、安倍政権が強行した安保法制や共謀罪、辺野古新基地建設などに対し、その学問的な見識や研究から、反対の意見を表明してきた。それを理由に任命しないのだとすれば、憲法第23条が保障する「学問の自由」を侵害するのは明白である。

安倍政権の7年8カ月、集団的自衛権の行使容認に向け内閣法制局長官の交代、黒川検事長定年延長など、人事に介入して強引に政策を進めてきた。安倍政権時の9月2日ごろにも、内閣府は内閣法制局に、学術会議の会員任命に関する法解釈を巡り、問い合わせをしている。
 その時々の政府の都合で、法解釈を変えてしまう手法を、菅政権でも継承し、「学問の自由」を踏みにじる暴挙へと、その本質をむき出しにした。
「学問の自由」を保障する憲法23条は、明治憲法時代に起きた滝川事件や天皇機関説事件など、学者の研究や論説が国家権力に侵害された歴史を踏まえて作られている。
 これを冒してでも、政府に批判的な学者は狙い撃ちで排除し、さらには組織に対しても、研究活動の萎縮や忖度を浸透させる効果も視野に入れる、その悪どさは極まりない。
 現に日本学術会議は2017年3月、軍事研究には手を染めないとの新声明を出すなど、軍事技術の開発に科学者の協力を求める安倍政権に釘を刺していた。政権の意に添わない同会議は目の上のタンコブ、掣肘したくてたまらないのがホンネ。さっそく同会議の人事に介入してきたのだ。

菅首相が記者会見したのは、就任した9月16日以降、2週間で2回の計40分だけ。学術会議6人の任命拒否についても理由など記者の質問には答えないまま。
 その一方、これまで記者会見は、「新型コロナの感染防止策」を理由に1社1人の参加制限を設けているにもかかわらず、テレビ・新聞19社の首相番記者60人とオフレコ朝食会を、3日・10日の2回も計画している。3日は、都内・渋谷のレストランで記者(朝日新聞、東京新聞、京都新聞は欠席)と90分ほどパンケーキを食べながらオフレコ懇談会を開いた。
 また首相補佐官(年収約2300万円)に、柿崎明二・共同通信社前論説副委員長を起用した。裏で繋がる政治記者を側近に引き立てるなど、メディア支配の巧妙さはズバ抜けている。
こうして「官僚・メディア・学者の支配が進むうちに、私たち一般市民も『怖いからデモやSNSの政府批判をやめよう』という空気になりかねない」と、社会全体の萎縮を指摘する学者の発言は、傾聴しなければならない。(2020/10/4)
posted by JCJ at 07:51 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする