2021年08月06日

【沖縄リポート】土地規制法廃止へ声上げた名護市議会=浦島悦子

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  6月30日夕刻、名護市役所ピロティで「新基地建設のための美謝川付替えを許すな!/重要土地規制法の即時廃止を!」市民集会が行われ、梅雨末期の大雨の中、名護市議会議員・市民ら70人余が参加した(写真)。
 6月議会最終日のこの日、名護市議会は2つの決議・意見書を野党の賛成多数で採決した。一つは、沖縄防衛局が行う美謝川付替え(これをやらないと埋め立てはできない)に名護市との協議は不要として無条件に新基地建設を認める姿勢を示した渡具知市政に対し、美謝川付替え工事の中止を求めるもの、もう一つは、先の国会で強行採決された重要土地規制法の即時廃止と臨時的対応(内閣総理大臣からの情報提供要請への拒否など)を求めるものだ。沖縄への監視を強める土地規制法に対し、新基地問題の地元である名護市議会がいち早く声を上げた意義は大きい。
 集会では、それぞれの決議の提案議員からの報告があり、次期市長選(来年1月)への立候補を表明している岸本洋平市議が「市政を市民の手に取り戻そう」と訴えた。

 辺野古基地問題を巡っては、工事のためのサンゴ移植を許可するよう農林水産省が県に指示したのは違法だと、沖縄県が取り消しを求めた訴訟で、最高裁は7月6日、県の上告を棄却した。結果だけを見ると県の敗訴だが、裁判官5人のうち2人が「県の判断は違法とは言えない」と反対意見を述べたことは、国家権力の下僕となり下がった司法に絶望しか感じていなかった私たちにとって嬉しい驚きだった。
 反対意見は、「設計変更が不承認になった場合、移植は無駄になる」「移植が環境保全措置に該当しているとは判断できない」等と踏み込み、沖縄県や県民の主張と合致する。これまで私たちは、国を相手の訴訟を何度やっても門前払いされ、無力感とたたかいつつ続けてきたが、それは無駄ではなかった。設計変更申請に対する沖縄県の「不承認」判断が間もなく出る。しっかり支えていきたい。
浦島悦子
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2021年7月25日号
posted by JCJ at 01:00 | 九州・沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする