2021年11月05日

【JCJ賞情報】第64回JCJ賞贈賞式開く ジャーナリズムの本流太く

 日本ジャーナリスト会議は9月25日、東京・文京区の全水道会館で第64回JCJ賞の贈賞式を開いた。今回は外国人労働者の使い捨て、入国管理制度の人権無視を世に問うた2作品がJCJ大賞に輝いた。スリランカ人女性が入管施設で非人間的な扱いを受け死亡する事件が3月にあり、日本の人権状況が国際的にも懸念される中で、徹底した取材で問題を掘り起こした2作品が高く評価された。
 式では今年4月にJCJ代表委員になった山口昭男さん(元岩波書店社長)が開会あいさつをした。1955年に創設されたJCJの歴史に触れ「初代の議長は『世界』編集長の吉野源三郎氏だった。故郷へ帰ってきたなという感じだ。55年の頃と比べると今はジャーナリズムが劣化したと思わざるを得ない状況だ。しかし今回の受賞作を見ると、いやそんなことはない」と期待を示した。評論家・加藤周一氏から若いころに聞いた言葉を引用しながら「小さな流れ(マイノリティ)かもしれないが、歴史の中の本流を行っている。どんどん太い流れになることを願う」と受賞者にエールを送った。
 続いて映画「生きろ 島田叡―戦中最後の沖縄県知事」などを制作したTBS報道局の佐古忠彦さんが「私と沖縄」のテーマで記念講演。JCJ賞選考委員の藤森研さんによる講評の後、賞状の贈呈と受賞者のスピーチに移った。
 JCJ賞では、ETV特集「原発事故最悪のシナリオ=`そのとき誰が命を懸けるのか」でNHKディレクターの石原大史さん、「菅義偉首相 学術会議人事介入スクープとキャペーン」で、しんぶん赤旗編集局長の小木曽陽司さん、映画「標的」で監督の西嶋真司さん、特別賞で故・俵義文さん(『戦後教科書運動史』著者)のご家族、高瀬芙由美さんと、子どもと教科書全国ネット21代表委員の鈴木敏夫さんが思いを語った。
 JCJ大賞となった『ルポ 入管―絶望の外国人収容施設』(ちくま新書)の著者、平野雄吾さんは共同通信エルサレム支局長で、ビデオメッセージを寄せた。同じく大賞のキャンペーン連載「五色(いつついろ)のメビウス ともにはたらき ともにいきる」では信濃毎日新聞報道部次長の牛山健一さんが取材の経緯などを話した。
 JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2021年10月25日号
posted by JCJ at 01:00 | JCJ賞情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする