★21年11月の出版物販売金額955億円(前年比0.6%増)、書籍542億円(同11.0%増)、雑誌412億円(同10.4%減)、月刊誌344億円(同10.8%減)、週刊誌68億円(同8.1%減)。書籍の2ケタ増は、10年ぶりの改訂『総合百科事典ポプラティア第三版』(ポプラ社、全18巻セット)12万円で刊行による。21年11月までの出版物販売金額1兆1104億円(前年比0.4%減)。
★2021年の電子出版市場4889億円、22年も成長が持続。電子メディアが紙メディアと違うのは、「商品展示スペース」が不要なため、ユーザーが書店に行って探す必要はなく、容易にアクセスし購入できる。ラインアップは増える一方。しかも再販適用商品ではないので、値下げ販売ができる。
★2022年度の出版トレンドは、@埋もれていた名著の再発見と復刻が進む Aメディアミックス展開が拡大する B電子図書館の普及でコンテンツ供給が急増する C映像を活用したマーケティング活動が広がる─こうした流れが強まる。
★日販とトーハンの単体売上─日版単体は売上高2010億6500万円(前年比3.5%増)、営業利益4億3700万円、純利益3億4800万円と黒字転換。トーハン単体は売上高1994億9800万円(同10.1%増)、営業利益5億200万円、純利益2億7100万円(同70.6 %減)。両社とも取次事業が黒字化して入るが、グループ書店が苦戦しているのは明白。
★紀伊國屋書店の単体売上高978億9000万円(前年比0.3%減)、営業利益7億7300万円(同3.8%増)、純利益6億8800万円(同15.9%増)の14年連続黒字決算。
★有隣堂の売上高668億6600万円(前年比29.8%増)、営業利益8億4500万円(同228.1%増)、純利益3億7400万円と増収増益で、書籍や雑誌などの13部門中、11部門で前年実績を上回り、過去最高の売上高。
★CCCは2020年度の出版物販売金額1427億円の過去最高。店舗数1060店。だがCCCのフランチャイズのトップカルチャーは売上高264億700万円(前年比12.3%減)、純損失19億3900万円(前期は3億7100万円の純利益)。蔦屋書店の事業売上高257億2700万円(同12.7%減)。
出版部会