2022年11月05日

次期NHK会長に推された元文科省事務次官・前川喜平さんの14日の記者会見を聞いて=諸川麻衣

11月4日、国会議員会館で、「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」が次期NHK会長として経営委に推薦しようと擁立した前川喜平・元文部科学省事務次官の記者会見が開かれた。恥ずかしながら初めて前川さんの肉声に接した者として、順不同であるが、以下の点が強く心に残った。

・「憲法と放送法に基づいてNHKを運営する」との冒頭の一言。これ自体はまったく当然のことなのだが、過去の歴代NHK会長から「憲法と放送法」という言葉を聞いたことがあったろうか?

・戦後の新生NHKの会長に就任した高野岩三郎氏の著書を紹介しながら、「市民に寄り添い、かつ市民に一歩先んじる」という公共放送の使命や、「教育と娯楽の両立」を語られたことに、見識を感じた。

・前川さんご本人は放送の分野は専門外のはずであるのに、NHKに関わる諸問題について的確に要点を把握しておられることに驚いた。

内部的自由、政権への忖度、経営委員の任命のあり方、放送を総務省直轄から独立行政委員会の管轄に移すという制度問題、コスト削減優先の人事制度「改革」、ネット時代に放送の果たす役割(多様な意見を交流するフォーラム的機能)など、NHK職員も問題点として挙げてきたことばかりで、「響き合い」としか言いようがなかった。

・所信表明の口調が決して弾劾調・告発調ではなく、穏やかでユーモアにも満ちていることに、前川氏の人柄が窺われた。

・記者から「NHKは沖縄の抱える問題への報道姿勢が弱いと言われている」という趣旨の質問があり、前川氏は、「取材・制作現場が自由闊達に仕事できる環境を作りたい。自分が『この問題を取り上げよ』など指示することはあってはならない。自由に仕事ができるようになればおのずから、取り上げるべき問題は取り上げられるだろう。」「現場に行き、真実を見極め、当事者に寄り添うのがNHKの使命」という趣旨の答えをされた。それに代表されるように、「人は自由としかるべき環境を与えられれば自ら伸びてゆく」という、長年教育行政に誠実に関わってこられた前川氏の「人間への信頼」が強く感じられ、心を打たれた。

・放送やテレビ番組について個人的な感想を問われ、「自分はテレビ草創期に子供時代を送り、テレビっ子として育った」「今は昼間にテレビを見ている高齢者世代」「NHKのドキュメンタリーはよく見て、知識を得ている」「ドラマは、楽しませつつ、今の社会の問題をうまく提示している」「バリバラは大変面白い、桜を見る会の回は、よくぞ出せたと思う」など、NHKの番組への暖かい評価が聞けた。半面、「大事なニュースを知ろうと思ったらNHKより民放。NHKのニュースはほとんど見ていない」と、今のニュースの現状を批判された。

・「この四半世紀ぐらいの間のNHKのあり方を検証する番組を作ってほしい。これは、命令ではなくて、お願い、提案をしてみたい。」と語られた。正に正鵠を射た提案である。
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NHK会長に前川氏を推薦 市民団体が署名運動展開 11/4(金) 19:11配信 共同通信

NHKのOBらでつくる市民団体は4日記者会見を開き、来年1月に任期満了を迎えるNHK会長の後任に、元文部科学事務次官の前川喜平氏を推薦すると発表した。

 前川氏は会見で「憲法と放送法にのっとり、真実のみを重視するNHKの在り方を追求したい」と表明。「政府のいいなりには絶対にならず、本当の意味での公共を求めていきたい」と述べた。
NHK会長を巡っては、前田晃伸会長が既に続投の意欲はないと発言している。
同団体は署名サイトなどで賛同を募っており、12月1日にNHK経営委員会に署名を提出する予定。
posted by JCJ at 11:04 | TrackBack(0) | NHK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

次期NHK会長に「前川喜平元文科事務次官」を推す動きが広がる 市民団体が呼びかけ11/3(木) 9:06配信日刊ゲンダイDIGITAL 元文部科学事務次官の前川喜平氏

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「次期NHK会長はこの人しかいない」──。2023年1月に任期満了を迎えるNHKの前田晃伸会長(77)の後任として、元文部科学事務次官の前川喜平氏(67)を推す動きが広がっている。

前川喜平氏が明かす「統一教会」名称変更の裏側「文化庁では教団の解散が議論されていた」

 みずほフィナンシャルグループ会長などを歴任し、20年1月にNHK会長に就任した前田会長はこれまでの定例会見で、2期目について「まったくありません」と続投を否定。放送法で、NHK会長は最高意思決定機関の「NHK経営委員会」が選ぶことになっているため、現在は同委員会の「指名部会」が後任人事について協議を進めているとみられる。

 そんな中、前川氏の次期NHK会長就任を呼びかけているのは、市民団体「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」。

 同会によると、今のNHKは「公共放送の理念を理解しているとは思えない財界出身の会長が続き、時の政権に忖度したニュースや世論調査、社会の関心事に応えようとしない日曜討論やNHKスペシャルが日常化している」とし、「次期会長がこれまでの悪弊を引き継ぎ、市民の宝である公共放送をこれ以上毀損することは許されない」などと主張。

 その上で、森友・加計問題などで会見した前川氏について、「政権からの不当な圧力に屈せず公僕としての職責を果たす。これは放送法にうたわれた公平公正や、真実を追求し健全な民主主義のために資するジャーナリストの精神と深く重なる」として推薦することを決めたという。

 同会は11月4日、前川氏同席のもとに衆院第2議員会館で会見を開き、活動の趣旨について説明する。1日から署名サイト「Change.org」で賛同署名を募る活動も始めており、12月1日にNHK経営委員会に前川氏を会長に推す申し入れ書と賛同署名を提出する予定だ。

 同会の小滝一志事務局長は「市民の受信料で支えられる公共放送NHKを、公共の精神が希薄な人物にかじ取りを任せるのではなく、公共の大切さを心の底から理解する人に託したい」としている。
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