2022年11月11日

【月刊マスコミ評・新聞】岸田政権 原発回帰を鮮明に= 山田明

 憲法違反の安倍元首相「国葬」が国民の批判が渦巻くなかで強行された。自衛隊が目立ち、「アベ政治」を賛美する弔辞が国葬を象徴する。国葬後も「評価せず」が59%。岸田内閣の支持率低下が続き、不支持が初めて半数に達した(朝日10月3日)。
  これは国葬強行だけでなく、旧統一教会と自民党との関係が影響している。とりわけ安倍元首相と安倍派の議員らは、教会による選挙支援を含め深刻なものがある。岸田首相の対応にも批判が集まる。政治の信頼を取り戻すためにも、国会での真相究明が待たれる。
 円安が続き、物価高に拍車がかかる。実質賃金が低下する中での値上げラッシュで、低所得層ほど生活が苦しくなる。止まらない円安は、アベノミクス離れができないためだ。岸田首相の経済政策に期待できないが7割にのぼる。一方で、政府は防衛費の相当の増額を検討する。北朝鮮による弾道ミサイル日本上空通過が防衛強化の「追い風」との声も漏れてくる。
  岸田首相は8月下旬、原発の新増設や建て替えについて検討を進める考えを示した。運転期間の延長も検討する方針だ。原発回帰は岸田政権の既定路線だが(毎日9月6日)、ウクライナ戦争で露わになった原発リスクをどう考えているのか。
 日経は9月26日、エネルギー・環境緊急提言を公表し「原発、国主導で再構築を」と述べる。緊急提言は気候危機・再エネだけでなく、政府の原発回帰に呼応した動きでないか。8月18日社説「原発新増設へ明確な方針打ち出せ」で、岸田発言につながる主張をしている。経団連も原発再稼働を評価している。福島原発事故から11年半経つが、原発をめぐる動きから目が離せない。
  地域からも問題に迫りたい。IRカジノ計画案が大阪と長崎から申請され、国交省で審査されている。大阪ではIRカジノの是非を問う住民投票を求める直接請求署名が20万筆近く集まったが、大阪府議会で維新などにより否決された。その後も、国が計画を認可しないことを求める大行動が東京で行われた。国会での追及も期待したい。
  大阪では、「夢洲IRカジノ誘致差止め訴訟」にも注目が集まる。国ととともに、地方自治体の行政のあり方が鋭く問われている。   
  山田明
 JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2022年10月25日号
 




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