2024年05月04日

【政治】経済安保法案を通すな 「修正案」で野党を抱き込む=丸山重威

 「経済安保秘密保護法案」(重要経済情報の保護及び活用に関する法律案)は、反対運動の広がりよそに4月9日、実施状況を国会に報告し公表することを中心とした「修正案」が立憲民主党などの賛成で可決され衆院を通過。審議の舞台は参院に移った。
乗せられた立憲
 同法案の中身は、2013年に安倍晋三政権下で成立した特定秘密保護法を経済分野にも適用し、厳罰化で縛ることを狙ったものだ。立憲の賛成は最初から「修正」の余地を残しておき一部「修正」で通してしまおうという自民党の「手法」に乗せられたものと言えよう。同じ手法は2021年春、憲法審査会での「改憲手続き法・改正」でも取られており、立憲民主党はまたも抱き込まれる「愚」を繰り返した。

民主主義が危うい
  だが法案の根幹は「修正」でも何も変わっていない。法案の狙いを批判し、「警戒」していくことが必要だ。本紙2月号でも問題提起したが、経済安保新法は秘密保護法が対象とした「防衛」「外交」「スパイ防止」「テロ防止」の4分野の「極秘」「機密」をサイバー宇宙、AI、インフラ、国際共同開発など幅広い「秘密」にまで拡張したものだ。特に同法は、秘密情報の取扱者をチェックする「セキュリティ・クリアランス」制度導入で「選別」、統制の対象を民間人まで広げ5年以上の拘禁刑を違反者に課す仕組みになっている。
 問題は運用だ。防衛産業育成と兵器輸出拡大を狙う政権が同法を恣意的に使えばどうなるかは大河原化工機事件を見るまでもない。岸田政権の政策への批判と警戒が必要だ。。

「世界平和アピール七人委員会」(1955年の結成以来、日本の政治・社会問題に独立的で公正な視点からアッピールを発し続ける)は8日、同法案への反対アピールを発表。「戦争ができる体制を下支えすべく、私たち個々人の自由と人々の権利を制限していく社会傾向が強まっている」と警鐘を鳴らし、「『重要経済安保情報保護法』は民主主義を危うくする」としている。
           JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2024年4月25日号
posted by JCJ at 01:00 | TrackBack(0) | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする