2024年07月05日
【JCJ広島リポート】「もはや戦争前夜」出撃態勢の機能強化 日鉄呉跡地を軍事拠点にするな 広島支部が学習交流会=井上俊逸
「日鉄呉跡地 止めよう軍事拠点計画 〜呉・岩国・沖縄・広島を結び考える〜」と題した学習・交流会が5月25日、広島市内で開かれた。JCJ広島支部が2024年度総会の後、一般市民にも公開して開催。オンライン視聴を含め約50人が参加し、加速する「戦争する国」への流れをどう食い止めるか、報道のあり方とも併せて議論した。
初めに、司会進行役を務めた筆者がこの会を企画した趣旨を説明。「ここまで来たのか、戦争準備は!もはや『新たな戦前』どころか『戦争前夜』の様相だ。呉では閉鎖された日本製鉄の土地を防衛省が買い上げ、軍事拠点に使おうとしている。『軍都復活』の動きが公然化してきた。片や、米軍岩国基地では日本の自衛隊と一体となって軍事作戦を展開する態勢が着々と整えられている。これらが『軍事要塞化』と表現される沖縄・南西諸島の自衛隊基地の新設・装備増強とどう繋がっているのか」と問題提起し、「再び戦争のためにペンをとらない」を合言葉に活動しているJCJとしては、こうした状況をメディアはどう報道すべきかといことも含めて、みなさんと一緒に考えてみたいと呼びかけた。
引き続き、「日鉄呉跡地問題を考える会」の森芳郎さんをトップに、岩国の「瀬戸内海の静かな海を守る住民ネットワーク」の久米慶典さん、沖縄からオンラインでうるま市の「自衛隊訓練場設置計画の断念を求める市民の会」の伊波洋正さんと沖縄タイムス記者の又吉朝香さん、「広島パレスチナともしび連帯共同体」の湯浅正恵さんの順で、それぞれ報告があった。
この後、参加者からの質問や意見を交えて議論を深め、最後に久米さんの「呉の問題は岩国の問題であり、もちろん沖縄を含めて日本全体の問題でもある」という認識を共有して締めくくった。
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2024年6月25日号