2024年09月08日

【鹿児島県警不祥事隠ぺい】札幌でも緊急集会=北海道支部

240726JCJ北海道支部緊急集会@.jpg

 JCJ北海道支部は7月26日、鹿児島県警の一連の不祥事で、告発文書が郵送された札幌のライター小笠原淳さん=写真=を迎え緊急集会「『事件隠ぺい』内部告発が問うもの」を札幌市内で開いた。

 小笠原さんは「県警は『重要な証拠品なので文書を押収したい』と電話で持ち掛けてきた」と、前生活安全部長逮捕の4日後、初めての接触があったことを暴露。「情報源の秘匿」を理由に拒否し、「電話してきた若い捜査員に『押収』とは?と、令状も出さずに文書提出を求める理由を質すと、電話はぷつりと途絶えた」と話した。

 小笠原さんは昨年11月、捜査記録の速やかな廃棄を促した内部文書「刑事企画課だより」をハンターで報じていた。内部文書が「なぜ札幌のあなたに届いたのか」とのメディア各社の問いには、「私が選ばれたのではなく、あなたたちが無視されただけではないか」と答える小笠原さんだが、「地元の新聞社やテレビ局に送っても書いてくれないと考えたのではないか」と自身の元に文書が送られた理由を推測。県警の隠ぺい体質は「地元の大手マスコミが育てたのかもしれない」と厳しく指摘した。

 大手メディアの報道は、不祥事が明るみに出始めた今年6月になってから。小笠原さんは北海道警によるヤジ排除事件を例に、「ヤジを飛ばした人を、道警はテレビ・新聞のカメラの前で排除した。警察は報道をコントロールできると思っているのではないか」と述べ、警察とメディアの報道姿勢にも疑問を呈した。

 鹿児島県警のハンターへの家宅捜索などにメディア関係団体や日本弁護士連合会が相次いで抗議声明を出した。しかし、小笠原さんは「業界団体の日本新聞協会や日本民間放送連盟は出さない。報道が一過性のものに終わってしまうことを心配している」と指摘。、一連の不祥事に関する息の長い報道を求めた。

 市民ら約40人が参加した集会の意見交換では「警察を監督すべき公安委員会が形がい化している」(ヤジ排除事件を担当した弁護士)、「取材源の秘匿は職業倫理のレベルではなくメディアの権利として考えるべきだ」(マスコミ論が専門の大学教授)などの発言があった。
      
posted by JCJ at 02:00 | TrackBack(0) | 事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする