2024年11月06日

【沖縄リポート】悪夢よみがえらせる新首相 決して忘れない=浦島 悦子

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 10月1日に就任した石破茂新首相は、沖縄にとって、また我が名護市にとっても悪夢を蘇らせる人物だ。
 自民党幹事長時代の2013年、辺野古新基地建設に反対していた自民党県連及び県選出・出身国会議員らを屈服・承認させた。石破氏の後ろで、彼らが首をうなだれて連座する姿を見せつけられた屈辱を県民は「平成の琉球処分」と呼び、決して忘れない。

 また、翌2014年の名護市長選挙では、一貫して新基地建設に反対してきた稲嶺進市長(当時)に対し、基地を容認する候補が勝てば500億円の名護振興基金を出すと口約束。「名護を500億円で買おうとした」人物として悪名高い。(この発言は市民を愚弄したと反感を呼び、稲嶺市長は2期目の当選を果たした。)
 10月5日、辺野古ゲート前で開催された毎月恒例の県民大行動(約650人参加)で冒頭挨拶した稲嶺進・オール沖縄会議共同代表(元名護市長)は石破氏の所業に言及し、軍備強化を国政の最重要課題とする危険性に警鐘を鳴らした。
間近に迫った総選挙への立候補を予定しているオール沖縄候補4人も勢揃いし、「戦争前夜」を作り出している政治を変えるために全員の当選を!と訴えた。

 石破首相は10日、ラオスで韓国のユン・ソンニョル大統領と首脳会談し、緊密な連携を約束したが、日米韓の軍事協力強化が平和への道を開くとは思えない。
 一方、韓国の市民レベルの平和に向けた積極的な動きは希望を感じさせる。9月下旬、「朝鮮国連軍」の廃止を訴える韓国の市民団体が神奈川(国連軍司令部)・沖縄(同後方支援基地=嘉手納・普天間・ホワイトビーチ)・石垣を視察する遠征ツアーを行った。

 1950年の朝鮮戦争時に米国主導で発足した朝鮮国連軍が今も存在することは、沖縄でもほとんど知られていない。ツアーは、国連軍を廃止し、東アジアから米軍を追い出して平和への道を切り開くこと、沖縄民衆との連帯を強めることを目的に行われ、辺野古テント村も訪問した=写真=。
              JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2024年10月25日号

posted by JCJ at 02:00 | TrackBack(0) | 九州・沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする