一橋大学名誉教授でノーモア原発公害市民連代表世話人の寺西俊一氏が1月28日のシンポジウム「原発と司法―いま私たちに問われていること」で登壇した元裁判官・樋口英明さん(弁護士)の特別講演をJCJ2月25日号機関紙でこう紹介していた。
<1月初旬に刊行された岩波ブックレット最新刊『原発と司法―国の責任を認めない最高裁判決の罪』のエッセンスを非常に分かりやすく嚙み砕いたものだった>。
樋口さんは自分の著書を引用しながらの講演だったが、その詳細は書かれていなかった。新婦人しんぶん3月15日号では要旨を報じている。「司法は法の番人の役割はかせ=vがタイトルだ。福井地裁で大飯原発の差し止め判決を下した樋口さんは、原発は核燃料を核分裂させて発生する熱で水を沸騰させ蒸気でタービンを回し発電する。仕組みは簡単で、火力発電も同じ(蒸気でタービンを回す)方式。ただトラブルが起き時、火力発電は運転を止めれば沸騰も止まるが、原発は運転を止めても沸騰が続く。空だきを防ぐため電気で水を送り、原子炉を冷やし続ける必要がある。
停電でメルトダウンした東電福島第一原発2号機は、奇跡的に格納容器の破裂を免れた。もし破裂なら、東京を含む半径250キロbが避難区域に、4000万人が避難しなければならず、被害の大きさははかり知れないものになっていた。原発事故による損害は25兆円と東電100年分の利益が吹き飛んだが、2号機の格納容器が破裂の場合の損害は2400兆円、日本は破滅していただろう。
私は退官後、原発反対運動に参加したのは「日本で原発を動かすことは、耐えがたいほど正義に反する」からだと語った。
樋口さんが講演する「原発と司法」オンライン学習会は4月7日(月)18時から19時30分。
Zoom ID:810 0899 1508
パスコード:0407
主催:原発をなくす全国連絡会(https://www.no-genpatu.jp/)