パキスタンのムシャラフ大統領が18日、テレビ演説で辞任を表明した。「弾劾」を避けることが目的と報じられている。1999年に無血クーデターで政権を掌握したパキスタンのムシャラフ大統領。07年11月にはさらに5年間の政権維持を狙って非常事態を宣言、憲法を停止し再選を強行した。だが、08年2月の総選挙では野党が圧勝し、連立内閣を構成するに至った。
連立内閣は8月17日ムシャラフ大統領に対する弾劾決議の準備が整ったと発表、2日以内に大統領を辞任するよう求めた。ムシャラフ大統領は、「自らに対するいかなる弾劾手続きも無効だ」(AFP)と述べ、「長期戦も辞さない」(同)としていた。連立内閣は30日以内に任期5年の新大統領を選出する。
米国は2001年の9・11以降、パキスタンを対テロ戦争の重大なパートナーと位置づけ、ムシャラフ政権を米戦時政権の「傘下」におき、同盟者と位置づけて、07年2月の総選挙敗退後もムシャラフ氏を重視する政策をとってきたが、パキスタン国内では、米国はパキスタン人の選択を尊重するよう求める声が高まっている。ムシャラフ政権はイラクへのパキスタン軍派遣やパキスタン国内での米軍の策動には拒否の姿勢を示し、一方でインドとの関係を強めるなどして完全にブッシュ米政権の傀儡と化すことを拒否する姿勢も示したが、自身に不利な判断を示す最高裁判事の職務を停止し、非常事態を宣言して憲法を停止するなど憲法違反に踏み込んで大統領再選を「勝ち取った」ムシャラフ政権の正統性は、認められることはなかった。
2008年08月20日
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