2008年12月06日

NHK経営委員候補・所信表明=湯山哲守

所 信 表 明

2008年12月1日 湯山哲守

 「開かれたNHK経営委員会をめざす会」からNHK経営委員候補に推薦されました。
 公共放送と視聴者・市民の間に正しく緊張関係を実現する運動において歴史的な局面で、桂敬一さんとともに市民の候補者に選ばれたことは大変栄誉なことと身の引き締まる思いです。
 

 女性国際戦犯法廷に材を取ったETV2001の番組改ざんが政治家の圧力によるものであったことが朝日新聞と担当ディレクター自らの告白によって明らかとなった2005年1月以来、NHKに対して2つの条件を課した「受信料支払い停止運動の会」に参加したことが今日の私につながっています。
 07年2月、いったん2年分の受信料を遡って支払い、それを再開して、「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」の共同代表の任に就きました。この都合3年10ヶ月、NHK問題京都連絡会への協力、兵庫、大阪の市民運動の方々とのさまざまな共同活動を経験しました。私たち視聴者がNHKの経営のあり方や放送内容に意見を言い、政府与党のNHKへの権力的介入には抗議を行うなどの活動はとても重要なことだと思いました。

 NHKの経営に関することでは、「3ヶ年計画への意見募集」、「受信料制度の改善に関する意見募集」、「インサイダー取引」についての抗議、「参議院総務委員会における自民党議員の恫喝を受けての永田・長井両ディレクターの制作現場からの配置換え」に関する抗議、古森経営委員長のさまざまな政治的言動への抗議行動、などなどを全国的に、また京都レベル・近畿レベルで行ってきました。

 最近では、経営委員会が主催する「視聴者と語るイン大阪」に近畿3団体で協力して積極的に意見を述べ合う活動、第二部に起こった不当な視聴者冒涜発言の究明、大阪放送局との継続的な話し合い、などにも参加してきました。

 昨年6月古森重隆氏が経営委員長に就任して以来起きた出来事は一種の「クーデター」ではないかと私は考えています。NHKの「経営」と「受信料引き下げ」に関して同じ経営委員会名だが全く異なる見解が古森氏就任少し前の3月と就任少し後の9月に出されました。経営委員12人の内、7人が同じメンバーなのにどうしてそのようなことが起こったのでしょうか。

「3月見解」では経営委員会はNHKの3ヶ年計画の骨組みを基本的に承認し、「受信料引き下げ」に関しては「財政は予断は許さない」として引き下げに反対しているのに比し、「9月見解」は「6.5%の引き下げも少なすぎる」として否決し、「受信料義務化の方向」さえ示唆しました。このようなことが少数の5人が入れ替わったとたんに起きたこと自体が異常でした。NHKの自主改革については 会長の諮問機関「デジタル化時代のNHK懇談会」が2006年6月に17人の有識者による真剣な議論の末にまとめたすぐれた報告書が出されています。

 この答申は残念ながら、一顧だにされることなく棚上げされた形になっていますが、「公共放送を産業振興策や政争の具に使ってはならない」、「NHKの民営化や放送有料化はするべきではない」、「受信料は公共空間を活性化させる社会的コストの意味合いがある」などNHKの今後のあり方への貴重な意見が述べられています。経営委員会は、この提言を受け入れ、一度真剣に議論すべきだと私は現在でも考えています。

 今期経営委員会が強引な「指導権」を発揮した問題が「会長選挙」(昨年12月)でしたが、加えて昨年秋に引き続く今年秋の「3ヶ年計画」の否認、特に「受信料10%引き下げ」の強引な押しつけでした。10月の「NHK理事会案の修正可決」の場面が生々しくNHK経営委員会のホームページに掲載されていますが、この件についてはどう見ても理事会側に軍配が上がると思われます。「とにかく10%」とする経営委員会に対して理事会側は「市町村民税の非課税世帯で世帯主が80歳以上は受信料免除、衛星放送付加受信料の引き下げ」を具体的に提案しています。

 それが何%の引き下げになるかは不明ですが今日の庶民の経済事情から考えて非常に説得力があります。経営委員会が強引に決めた「一律10%引き下げ」は昨年それを主たる理由に執行部を否認したことを引きずってメンツにこだわった無内容な決定に思われます。しかも、その強引さには次のステップに『義務化』の段平(だんびら)がちらついて見えます。

 視聴者の声を真剣に聞くべきだと思います。その意味で希望者への訪問集金制度は復活するべきだと考えます。メールや電話などによるNHKへの「意見伝達」になじまない人々がかなり多く存在しています。600億円が集金に使われるのは無駄なことと経営委員会では議論されたようですが、口座振替・クレジット等による振り込みへの切り替えはお年寄りになじまないだけでなく「視聴者の声を聞く重要な場」を消してしまうこととなるのは明白です。「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」は「意見公募」に意見書を提出しました(07年8月30日付及び、同12月6日付)。NHKはそれらの声を集約したと発表していますが、しっぱなしで検討を加えたようには思われません。「意見を聞く場」は「ふれあいミーティングで」とする見解を繰り返しているにすぎません。

 私も参加してきた「監視と激励」を標榜する視聴者運動の取り組みをオーソライズさせたもの、それは経営委員会の基本的任務につながるものと考えます。私が経営委員に選出されたなら、従来同様視聴者の立場に立って財政問題、デジタル化問題、健全なジャーナリズムへのNHKの貢献など、国民・市民の知る権利に奉仕する憲法21条の「言論・出版の自由」の立場を貫くよう献身したいと思います。
 


 

■署名を呼びかけています。「開かれたNHK経営委員会をめざす会」の推薦するNHK経営委員候補にぜひご賛同ください。

( 賛 同 署 名 用 紙 )
この部分のみ、ご返送ください。 

「NHK経営委員候補者の推薦に関する申し入れ」および桂敬一さんと湯山哲守さん
の二人を経営委員として推薦することに、賛同します。 

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お 名 前 │ ご所属あるいは肩書きなど(賛同署名簿に表記します)
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賛同署名送り先(開かれたNHK経営委員会をめざす会事務局)
mail:  kkotaki@h4.dion.ne.jp 小滝一志
FAX:048-257-3490 松原十朗
郵送:小滝一志  〒196-0015 東京都昭島市昭和町 3−3−6

 

posted by JCJ at 18:13 | TrackBack(0) | パブリック・コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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