◆353億円の負債を抱えた夕張市が、この2年半で、再建計画を上回る31億円余の借金を返済し、やっと「財政再生団体」へ移行した。 しかし破綻状態から抜けだしたわけではない。人口減少は進む。行政の歳出削減は限界にきている。◆そのなかで再生計画が進む。 あちこちに散らばる市営住宅を、放置して廃墟と化す前に、集約して活用する。老朽化した診療所の改築にも取り組む。 現地のNPOや札幌市立大の学生が、「炭鉱廃墟」を空間アートにしあげ、自然との調和を図るインスタレーションに兆戦、町おこしに協力する。 ◆夕張出身の作家・佐々木譲『廃墟に乞う』(文藝春秋)を読んでほしい。そこに描かれた悲劇を、二度と繰りかえさないために、 みんな頑張っている。
2009年10月04日
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