2010年05月15日

6・9 アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞映画「ザ・コーヴ」 上映中止が危惧される現状を考える討論会のお知らせ

2010年5月10日

 アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した映画「ザ・コーヴ」の6月下旬の公開ができるのか懸念される状況になりつつあります。 もともと日本のイルカ漁を激しく告発した映画であるゆえ、日本ではなかなか公開ができなかったのですが、 6月下旬公開へ向けた動きが進むにつれて、上映中止を求める抗議行動が激化しつつあります。 映画の舞台となった和歌山県太地町の漁業協同組合が抗議しているのはもちろんのこと、4月から民族派団体が「反日映画」 だとしてたびたび配給会社へ押しかける事態となっており、上映予定の映画館にも抗議の電話などが入り始めているようです。 ちょうど2年前の映画「靖国」の時とよく似た状況になりつつあるのです。

 

 映画「靖国」の時は、一部の映画館が上映中止を決め、それが不安の連鎖を生んで、 一時は東京での上映予定が全て中止になってしまったのでした。今回も、一時、東京での上映はほとんど絶望的と見られた局面もありました。 ただ、2年前の「靖国」騒動を反省して、安易に上映中止に踏み切るべきでないという映画館もあり、今のところは、 大勢として予定通り上映の方向で準備が進んでいるようです。ただ、今後、上映予定の映画館への抗議行動も予想され、 予定通り上映ができるのか予断を許さない状況です。
 こうした事態に危機感を抱いたのが2年前の「靖国」騒動の時に声をあげた映画監督やジャーナリストたちで、 6月9日に下記の登壇者を中心に、映画を上映して討論を行う場を設けることにしました。討論のテーマは、@映画「ザ・コーヴ」 のドキュメンタリーとしてのあり方の是非
A映画のテーマである日本のイルカ漁・捕鯨批判についてB上映中止騒動について、です。映画の紹介のための上映会ではなく、 賛否真っ二つに割れているこの映画の評価をめぐっても議論するつもりです。 言論表現に関わる仕事に就いている報道関係者の参加も、 事前の報道も歓迎します。この集会をきっかけに広範な市民的議論ができれば、と思います。

●アカデミー賞映画「ザ・コーヴ」上映とシンポジウム
日時:6月9日(水) 18時20分開場  40分〜上映(90分)20時20分〜シンポ 21時半終了
会場:なかのゼロ小ホール  参加費:1000円
登壇者:森達也(作家、監督)/ 綿井健陽(映像ジャーナリスト)/坂野正人(カメラマン・ディレクター)/鈴木邦男(一水会顧問)/司会: 篠田博之(『創』編集長)

なお発売中の月刊『創』6月号でこの映画をめぐる状況について座談会を掲載しています。 また上映とシンポについては創出版のホームページなどで告知を始めており、5月10日からチケット販売も開始しました。http://www.tsukuru.co.jp/thecove.html

月刊『創』編集部 http://www.tsukuru.co.jp/ 電話03-3225-1413  mail@tsukuru.co.jp


【参考までに】
◎映画「ザ・コーヴ」については既に配給会社の公式サイトが立ち上がり、抗議行動についての見解も表明されています。http://thecove.sblo.jp/article/37286234.html
配給宣伝会社:アンプラグド 電話03-6420-1201 代表・加藤武史
◎抗議行動を行っている「主権回復をめざす会」もサイトに経緯をアップしています。http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/2010/100427.html
◎2年前の映画「靖国」上映中止騒動の経緯は特設サイトが残っています。
http://www.eigayasukuni.net/

 

posted by JCJ at 19:07 | TrackBack(0) | お知らせ&行動要請 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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