▼2012年に期限が切れる「京都議定書」は、COP16では延長の合意ができず頓挫した。延長に反対する日本は、2度も「化石賞」 を受ける総批判を浴びた。ロシアも同様。▼中国は、CO2排出削減の義務がない途上国グループの先導役を務め、 「我が国は貧困層が多い途上国であり、地球温暖化の犠牲者だ」と、削減義務ナシの利を享受すべく、延長賛成を訴えた。米国は「京都議定書」 に参加すらしない。CO2の2大排出国である米国・中国は、削減義務ナシのままだ。「他の国々が削減に取り組めば、自国の競争力は強まる」 ─これでは地球は破滅する。▼クラスター爆弾禁止条約に加盟しない米国・ロシア・中国の論理も同じ。 全世界にあるクラスター爆弾の9割を保有する3大国が、「国防と軍事戦略のうえで保有は不可欠」と言う。 無辜の人々を殺傷する人道問題への想いは、欠けらもない。(2010/12/12)
2010年12月12日
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