沖縄防衛局が7日、これまでにない規模の作業員や職員ら100人余りを、沖縄・
東村高江区の米軍ヘリパッド建設工事の現場に投入した。住民の阻止に遭い、ほとんどが現場に入ることはできなかったが、
5人が住民の制止を振り切って現場に入って、重機を使って木の伐採などにあたった。8日も、
防衛局員らおよそ90人がヘリパッド建設現場に入り込み、1ヵ所では伐採、もう1ヵ所で10トントラック1台分の土のうを搬入するなど、
作業を強行した。(→琉球朝日放送)
琉球朝日放送は<高江のヘリパッド建設を巡っては、反対する住民を国が通行妨害で訴える裁判が進められていて、
係争中に建設を強行に進める手法は、県民から大きな反発を呼んでいます>(7日)と報じ、<住民らは
「高江区の生活も森の生態系も破壊される」と危機感を強めています>(8日)と伝えた。また、
<沖縄防衛局は希少生物の繁殖期に当たる3月から6月は作業をしない方針のため、2月中は重点的に建設を進めるとみられており、
9日以降も緊迫した状況が続きそうです>と緊迫した状況を知らせている。
東村高江区の米軍ヘリパッド建設問題では、国が、建設に反対する住民らを通行妨害で訴え、 1月26日には那覇地裁ではその裁判の口頭弁論があった。住民や支援者が那覇地裁に集まっている間に、国側は沖縄防衛局職員・ 作業員およそ30人に現場に押しかけさせ、工事用道路の砂利の搬入などを始めるという暴挙に出た。
係争中の事案であるにもかかわらず、公権力が住民の切実な反対の声を無視し、 また住民を<通行妨害>という姑息な裁判に引きずり出して圧力をかけ、さらには、 口頭弁論のに日に住民の目を盗んで工事を強行するという卑怯極まりないやり方をとっている。住民から「こういうやり方は許したらいかん」 との激烈な声が挙がるのは当然のことである。断じて許すわけにはいかない。
沖縄防衛局は2月1日にも50人が北部訓練場のヘリパッド移設工事に入り、反対する住民らともみ合いになる事態を引き起こしている。 ヘリパッドは民間地域に隣接しているため、そのまま生活が脅かされ。環境が脅かされるのだから反対の声が強まるのは至極当たり前のことだ。 1日の抗議の際のもみあいでは、住民の一人が爪を割るけがをしている。
続いて3日にも、沖縄防衛局は60人余りが14台の車に分乗して現場へと乗り込み、建設に反対する住民とのもみ合いを引き起こした。 「みんなが裁判に行っていない時、押しかける。正月でいないときに押し掛ける。私たちがテントにいないだろうと狙っているとしか思えない」 (平和運動センター・山城事務局長)との指摘がなされている。
そして上に紹介したように、7日は100人余り、8日も約90人が現場を襲うという前時代的な公権力の横暴を繰り広げているのだ。 住民の反対・監視体制のスキを見てという姑息なやり方は、 直接激しく激突することは避けるようにとの指令が出ているためであると考えられるが、それでもこのように徐々に陣容を拡大してきた。 そして圧迫・脅威を強めながら、工事進捗の実態を作り上げて<あきらめムード>へと住民を誘い込もうとの陳腐な戦術が垣間見えるが、 そうはいかない。
国と沖縄防衛局の暴挙を断じて許すわけにはいかない。これが「沖縄に理解を求める」という菅政権の実態であることを広く告発し、 共有して、断固たる市民の意思をはっきりと示し、見せ付けていくときである。
きのう(9日)の党首討論にも象徴的に現れたように、経済政策はまるで「現金出納帳」レベルのこちこちの低水準の財源論 (財源の裏付けなしの批判と、マニフェストはバラマキではないの応酬)で、国の将来などものの見事に欠落した<新自由主義>の陥穽に陥り、 そのまま自民は衆院解散・総選挙を要求するという、ここは動物園かと見まがうほどの意地と欲の突っ張りあい、独りよがりのアピールばかり。 問題は菅政権の体たらくばかりでなく、自公の体たらくも共通する、 日本の政治の<ビジョンなし><時代対応した計画なし><展望なし><国民生活無視>の貧困状況そのものである。
いまこそ市民の力が問われている。メディアの力、ジャーナリストの力が問われている。
悲惨な<国>の貧困をそのまま地域的に凝縮・反映した沖縄での公権力の<暴挙・暴走>を、徹底して糾弾していかねばならない。
市民挙げての連帯の広がりを現出させていかねばなるまい。日本の市民社会総体に宿る力、
日本の政治状況の行き詰まりを力強く打破していく原動力を指し示していかねばなるまい。このまま再度、
自公政権当時の暗闇に日本社会を突き落とすようなことがあってはならない。いまの深刻な事態を、
日本と世界の近未来の展望を切り開く転機としてしていくにはどうしたらよいのか、智恵と勇気とそれぞれの持てる力を結集すべき待ったなしのときが訪れている。
(小鷲順造/日本ジャーナリスト会議会員)
沖縄防衛局 高江に大量の作業員を投入(7日、琉球朝日放送)
http://www.qab.co.jp/news/2011020725651.html
東村 高江 ヘリパッド建設予定地きょうも騒然(8日、同)
http://www.qab.co.jp/news/2011020825680.html
裁判中に工事、高江住民ら怒り(琉球朝日放送)
http://www.qab.co.jp/news/2011012625142.html
高江ヘリパッド移設工事 沖縄防衛局と住民もみ合い
http://www.qab.co.jp/news/2011020125520.html
東村・高江ヘリパッド建設 防衛局と住民もみ合い
http://www.qab.co.jp/news/2011020325596.html
沖縄防衛局 高江に大量の作業員を投入
http://www.qab.co.jp/news/2011020725651.html
名護防衛局事務所 開設 市に開所中止申し入れ要請
http://www.qab.co.jp/news/2011020125523.html
市民団体 防衛事務所設置反対を申し入れ
http://www.qab.co.jp/news/2011020425612.html
< 緊 急 署 名 要 請 >
高江の工事中止をオバマ大統領に求める
Stop building USmilitary helipad and save the Okinawa forest!
Dear Mr. President Obama,
オバマ大統領 様
Okinawa people need your help.
沖縄の人たちに貴方の助けが必要です。
Japanese government starts destroying the forest for
building the US helipad, without investgation of
Redlisted animals. Please tell Mr. Kan to stop
destroying Okinawa forest.
日本政府は米国のヘリパッドを建設するために森を破壊
し始めています。レッド・リストに指定された動物の調査を
することなくです。どうか菅さんに沖縄の森の破壊を
やめるように言ってください。
There is Jungle Warfare Training Center of United
States Marine Corps (7,500 ha) in the area called
Yanbaru %u2013 Northeast mountain side of Higashi and
Kunigami village, Okinawa. Subtropical natural forest
and mountain stream remain, and the area provides
habitats for over 4,000 species of wildlife. 11 animals
and 12 plants are peculiar to the Yanbaru area.
沖縄の東村と国頭村の山の北東側のやんばると呼ばれる地域に
アメリカ合州国海兵隊のジャングル戦闘訓練センター(7500
ヘクタール)があります。亜熱帯自然林と渓流が残っており、
4000種を越える野生生物の生息地となっています。動物11種と
植物12種はやんばる地域の固有種です。
A large number of Threatened Species are listed in
the Red List, 188 species in Okinawan Red List, and 177
in the Red List of Environment Ministry. Jungle Warfare
Training Center and the Yanbaru Forest around the center
have quite important natural environment and biodiversity
including numerous endemic, endemic subspecific, and
threatened species.
レッド・リストにはたくさんの絶滅危惧種が挙げられており、
沖縄レッド・リストには188種が、環境省のリストには177種が
入っています。ジャングル戦闘訓練センターとセンターを囲む
やんばるの森は極めて重要な自然環境を保持し、多くの固有種、
準固有種および絶滅危惧種を含む生物多様性を保っています。
%u3000Northern half of the Jungle Warfare Training
Center
is scheduled for retiring to Japan. However, the
construction of 6helipads (75m in diameter) and roads are
required in return. If the helipads are constructed and
military exercises carry out, it is considered to have
serious adverse effect on forest and the wildlife living
in the area. Okinawa People call for the cancellation of
helipads.
ジャングル戦闘訓練センターの北半分は日本に返還されることに
なっています。しかし、それと引き換えに六つのヘリパッド
(直径75m)と道路の建設が要求されています。もしこれら
ヘリパッドが建設され軍事演習が行われれば、森とこの領域に
生息する野生生物に深刻な悪影響を及ぼすものと考えられます。
沖縄の人びとはヘリパッドの建設取りやめを要求しています。
Natural environment and the wildlife living in the
Jungle
Warfare Training Center are of considerable value as
World natural heritage. IUCN urged both Japanese and
American governments to consider other alternatives,
including Zero Option (option of no constriction), also to
set up a protected area and management action plan for
Okinawa Woodpecker and Okinawa Rail in the years of 2000
and 2004.
ジャングル戦闘訓練センター内の自然環境とそこに棲む野生
生物は世界自然遺産としてかなりの価値を持っています。IUCN
(国際自然保護連合)は日本政府と米政府両方にゼロオプション
(建設しないというオプション)も含めて別の代替案を考えるよう、
また、ノグチゲラとヤンバルクイナの保護域と保護行動計画を
2000年から2004年の間に策定するよう、強く促しました。
The government should also call off the helipads
constriction plan to the security and tranquil life of the
people who lives in Takae, Higashi village, situated next
to the helipads.
政府はまた、ヘリパッドに隣り合わせの東村高江に住む住民の
安全と静謐な生活のために、ヘリパッドの建設計画を撤回
しなければなりません。
Sincerely yours
敬具
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*賛同呼びかけ:辺野古浜通信など、日本語訳:寺尾光身氏