2011年11月17日

戦車で「動的防衛力」?――北海道から=水島 朝穂

 11日夜、野田佳彦首相がTPP交渉への参加を表明した。これに関する私の意見は、10カ月前の「直言」で書いたので繰り返さない。 ただ、これほどTPP反対の動きが盛り上がるとは、その時は予測できなかった。TPPと沖縄の問題を通じて、 この国があまりに米国一辺倒であり(その結果、外交的カードを自ら限定してしまっている)、かつ米国に対してあまりに無防備である (日本の第一次産業も守れない)という、安全保障上の重大な欠陥を抱えていることに、かなりの人々が気づきはじめたということではないか。

この国の安全保障のありようについては、いつも期限を切られた、「バスに乗り遅れるな」式の慌ただしい議論を強いられてきた。この際、 「日米同盟」オンリー思考から少し頭を自由にして、安全保障における主体や客体(対象)、方式に至るまで、腰を落ちつけて、 じっくり議論する機会にすべきではないだろうか(拙稿「安全保障と憲法・憲法学――腰をすえた議論のために」『法学セミナー』 2007年1月号参照)。

 さて、11月3日(日本国憲法公布65周年)の神戸に続き、6日、札幌近郊の北広島市(私が住んでいた当時は札幌郡広島町) で講演した。家族にとっても「第二の故郷」のような地域からの依頼なので、特別にお引き受けした。講演前日、千歳、苫小牧、鵡川、 新冠にも足をのばした。ちょうどその時、千歳の陸上自衛隊で全国的にも注目される動きが起きていた。

 6日の深夜、陸上自衛隊唯一の機甲師団である第7師団(東千歳)の90式戦車4両と89式装甲戦闘車(89FV)10両、78式、 90式戦車回収車各1両、87式自走高射機関砲2両、96式自走120ミリ迫撃砲2両など計52両が、国道36号線などを使って、 苫小牧西港までの30.2キロを、時速10キロの超鈍速で、4時間かけて自走したのである。途中、 89式装甲戦闘車1両がエンジントラブルで立ち往生するというハプニングもあった。写真は、西港付近で知人が撮影し、 メールで送ってくれたものである。キャタピラ(無限軌道)に黒いものがはめ込まれているが、これはゴムパッドである。騒音を減少させ、 道路を傷つけないための配慮とされている。

*続きは、水島朝穂の「今週の直言」ページでお読みください。
http://www.asaho.com/jpn/bkno/2011/1114.html

posted by JCJ at 10:53 | TrackBack(0) | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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