2013年05月15日

【JCJ声明】憲法96条の改定に反対する 憲法の精神と原理を守り、活かそう

 安倍晋三首相は、憲法96条の改定を公約とし、7月の参院選の争点にしたいと公言している。私たち日本ジャーナリスト会議は、立憲主義を否定し、9条改定、自衛隊の国防軍化、集団的自衛権行使を狙うこの改憲策動に反対する。

 改憲規定を定めた日本国憲法第96条は、国会総議員の3分の2の賛成を発議の要件とし、その後の国民投票の過半数の賛成をもって憲法改正ができることを定めている。いま、9条改憲を目論む自民党や日本維新の会、みんなの党は、この国会総議員の賛成の発議を過半数とし、改憲のハードルを下げようと96条改憲を参院選の争点にしようとしている。

 しかし、憲法改正の発議要件の緩和は、ときの政権の恣意によって、いつでも憲法の中身を簡単に変えやすくし、議会多数派の横暴に道を開くことになる。憲法96条は、こうした権力の暴走に歯止めをかけ、国民が権力の横暴を縛る近代立憲主義の精神と原理を担保するものである。

 「改憲」を立党の目的としてきた自民党が、昨年4月決定・公表した「日本国憲法改正草案」は、天皇元首化、9条の平和主義の否定のみならず、国民主権、基本的人権を制約する憲法の原理そのものを破壊する内容である。私たち言論・報道、表現活動に携わるものとして見過ごせないのは、憲法21条に新たに「公益と公の秩序を害する活動や結社は認められない」と規制条件を追加し、ときの権力、政権によって言論・表現の弾圧を可能にするものに変えようとしていることである。

 こうした背景のもとで改憲発議要件を先行して緩和を図る今回の自民党・安倍政権の96条改憲の動きは、きわめて危険かつ欺瞞的な策動と言わざるを得ない。
 
 今年の憲法記念日に大多数の「新聞社説」が、このような安倍政権の改憲策動に反対や疑問を掲げているのは当然である。私たちは、安倍内閣の96条改憲に反対し、第9条をはじめとする日本国憲法の精神とその原理を守り、強めるため、あらゆる場で取り組むことを改めて宣言する。

2013年5月13日
日本ジャーナリスト会議(JCJ)

posted by JCJ at 09:13 | TrackBack(0) | パブリック・コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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