2015年04月05日

【今週の風考計】4.5

またもイスラム過激派組織「アルシャバーブ」が、アフリカ東海岸のケニアにある大学キャンパスで銃を乱射し、学生148人が死亡。2週間前には、アフリカの地中海に面したチュニジアで、「アンサール・シャリーア」が、首都チュニスにある博物館を襲撃し、邦人3人を含む20人の外国人観光客を死亡させたばかりだ。なぜかくもイスラム過激派組織は殺戮に走るのか。イラクやシリアに浸透する「イスラム国IS」ばかりでなく、アラビア半島のイエメンにはアルカイダ系組織がはびこり、アフリカのギニア湾に面するナイジェリア北部では、「ボコ・ハラム」が女性などを標的にした拉致事件を繰り返している。世界各地で40を超えるイスラム過激派組織が、主導権争いや先鋭化をアピールしている。失業率が高く汚職などが蔓延するアラブ諸国の人々、貧困や格差が拡大する先進国で生きる若者たち、彼らの怒りや社会的不満をテコにして、爆弾テロ行為・リクルートを加速させている。50年以上も前に西欧列強の思惑で、中東アラブ諸国が勝手に分割され、植民地化されたサイクス・ピコ協定への恨みも重なる。では、いかにしてテロと向き合うか。10年にわたってアラブ諸国で医療支援を行なってきた鎌田實さんは、「僕は聴診器でテロとたたかう」と、徹底した非軍事・人道支援を訴えている(『「イスラム国」よ』河出書房新社)。(2015/4/5)
posted by JCJ at 09:28 | TrackBack(0) | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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