2015年10月04日

【今週の風考計】10.4

たまに立ち寄るギャラリーを覘くと、動物を擬人化した絵やオブジェが陳列されている。増田泰子展とある。とりわけ細長い小さなヘラ状の流木の上に、建物や動物などが並ぶミニチュアに目がいく。よく見ると教会、犬のブルドック、オトギリソウ(?)の花だ。木の台座に細い鉄棒で据えられた流木が、海に浮かぶ島に見え、その島にある3つのミニチュアが、またホノボノとした空間を作り出している。なんと本人がいて、「千葉・幕張の住まい近くの海岸に打ち上げられた小さな流木を拾い、その上に、20年前に行ったイタリア・ムラーノ島などの風景を思い浮かべ、粘土や金属で作ったミニチュアをおいた」という。いまは生まれ故郷の長野県上田市の実家に移り、喜寿の両親を見つつ、家を「心の花美術館」(ホームページkokohana-artmuseum.com)へ改築。オープンして1年半。それまではムサ美を卒業し、就職した会社のオトコ支配が基で鬱となり退職。アルバイトしながら制作に励む。子供が生まれて命の尊さを実感。さらに在宅ヘルパーの仕事を通じ、与えられた命は無駄にできないと発奮、人間社会の縮図をユーモラスに表現した作品に傾注しているという。偶然とはいえ、表面からは窺いしれない、一人の女性の歩みに驚かされた。(2015/10/4)
posted by JCJ at 10:00 | TrackBack(0) | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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