2015年11月16日

秘密保護法違憲訴訟原告団 新橋駅前でリレートーク/11月18日に判決=橋詰雅博

 「知る権利を奪う秘密保護法は廃止」「安倍首相はやめろ」――フリーのジャーナリストら43人が東京地裁に提起した特定秘密保護法違憲訴訟の東京原告団が、9月29日夕方から実施したJR新橋駅前SL広場での街宣活動は、大きく盛り上がった。
 この日はゲストによるリレートークが売り物。街宣カーに最初に登壇した原告でジャーナリストの安田浩一さんは「秘密保護法は国民の知る権利を奪う法律。情報を国家が独占してしまう」と、その危険性を訴えた。

 新聞労連委員長の新崎盛吾さんは「フリーの方たちと連帯して闘う」と述べ、日本共産党の宮本徹衆院議員は「稀代の悪法、秘密保護法は廃止」と言い切った。  秘密保護法の怖さをテーマにした演劇「それは秘密です。」を演出した楢原拓さんは「芝居が現実になる」と危惧。憲法学者の日体大教授の清水雅彦さんは「秘密保護法によって外交、防衛、警察などの情報が一方的に隠される。反対と叫び続けなければならない」と強調した。

 この後、結成24年目に入った社会派アイドルグループの制服向上委員会のメンバー4人が登壇。サブリーダーの斎藤優里彩さんが「秘密保護法廃止集会に参加できてうれしい。裁判勝利の願いを込めて歌います」とあいさつ。あの第九の歓喜の歌の替え歌とオリジナル「歌える場所があれば」の2曲を披露し、暴走する安倍政権批判を歌で表現していた。

 出版労連事務局長の前田能成さんは「フリーランスや表現者、研究者などを守るため頑張る」と決意表明。元外務省国際情報局局長の孫崎享さんは「秘密保護法と集団的自衛権行使は一体。米国の戦略が背景にある」と分析した。

 原告代理人の弁護士、堀敏明さんは「裁判と国民的な運動で秘密保護法をつぶすことは可能だ」と述べ、社民党の福島みずほ参院議員は「反民主主義、反立憲主義、反知性主義の安倍首相を退陣に追い込む」と自らを鼓舞した。秘密保護法対策弁護団事務局長で弁護士の藤原家康さんは「安倍政権は人治主義。法治主義が崩れ、秩序が乱れている」と指摘した。最後に司会者が、参加できなかった「生活の党」共同代表の山本太郎参院議員からの応援メッセージを読み上げ、街宣は終了。

 原告団が持参した「11月18日判決」と書かれたチラシ1000枚のうち800枚近くははけた。原告団、初の街宣活動だったが、手ごたえはあった。
(違憲訴訟原告)


*JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2015年10月25日号
【関連情報】秘密保護法違憲訴訟 https://twitter.com/himitsuhogohou


posted by JCJ at 10:06 | TrackBack(0) | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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