2015年11月29日

【今週の風考計】11.29

◆保阪正康さんの講演<いま昭和史から何を学ぶか>を傾聴した(28日)。彼は「大日本帝国の軍部主導体制が、どれだけアジアや日本の多くの人々を傷つけたか、自らの問題として受け止め、戦争の本質を語り継いでいく義務がある」と語る。◆戦後70年、いまだに「侵略に定義はない」などと、平気で口にする宰相がいる。また歴史修正主義が横行する学者の世界。あらためて私たちは、憲法九条という「戦間期の思想を持たない」日本の義務を自覚すべきだと説く。◆さらに慰安婦問題についても、朝日バッシングに走り、本質が少しも明らかにされない。その実態について「いまだに口をつぐむ当時の部隊長や軍医や経理要員から、軍部が利用した女衒の存在など、生の姿を聞き出す作業が不可欠だ」と語る。◆韓国では、朴裕河『帝国の慰安婦』が問題となり、朝鮮人慰安婦と日本軍は「同志的関係」と記述した著者が、在宅起訴されている。これに対し日本の文化人54名が「公権力が特定の歴史観をもとに学問や言論の自由を封圧する」暴挙だとして、抗議声明を発している。◆この抗議声明に、金富子・東京外国語大教授は「問題なのは本の内容が事実なのかどうかだ」と述べている。自らの問題として、じっくり考えたい。(2015/11/29)
posted by JCJ at 10:13 | TrackBack(0) | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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