2015年12月06日

【今週の風考計】12.6

<リメンバー12・8>は「真珠湾」だけじゃない。ちょうど20年前、「もんじゅ」の配管から漏れたナトリウムが発火し、炉のコンクリートや鉄まで溶かした大事故も、忘れてはならない。福井県・敦賀にある高速増殖炉「もんじゅ」は、その後もトラブルが続き、20年間の稼働日数は、わずか250日。これまで約1兆円の研究開発費が投じられてきたが、実用化のメドは立たず、かつ維持費などで年200億円が使われている。これほどまでに、無責任体制を放置してきた政府の罪は、きわめて重い。まさにアジア太平洋戦争に突っ走った軍部の「無責任の体系」と同根だ。やっと原子力規制委員会は、6カ月以内に新たな実施主体を決めるよう文科省に勧告したが、もう廃炉しかない。通常の原発と違い、高速増殖炉は水と激しく反応するナトリウムを冷却剤に使うため、操作が難しい。かつ原発の使用済み核燃料から猛毒のプルトニウムを取り出し、再処理したMOX燃料を使う。操作も管理も難しい原子炉だ。茨城県大洗町にある高速増殖実験炉「常陽」も、青森県六ケ所村にある再処理工場も、原発以上に危険であるのは間違いない。廃炉・閉鎖に踏み切るのは世界の流れ、時代の要請だ。福島原発事故を体験した、私たちの切実な願いである。(2015/12/6)
posted by JCJ at 10:00 | TrackBack(0) | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック