2016年02月14日

【今週の風考計】2.14─<卓越大学院構想>に通底するもの

文科省・中教審がまとめた<卓越大学院構想>の具体化が始まった。安倍政権の成長戦略「日本再興戦略改訂2015」に盛りこまれ、「グローバルなベンチャー企業を創出するための苗床となる大学改革」とし、国際競争に勝ち抜くには、大学と企業が連携し、世界最高水準の大学院群を形成するという。5年間のプログラムを通じ、ノーベル賞受賞が期待できる領域、日本が世界で勝つべき分野を対象として予算化する。だが効率一辺倒の発想で、はたして成果が上がるのか。そこには国立大学の文系学部廃止通達にもつながる、目先の「国や企業の利益」を優先する発想しかない。さらには防衛省まで、「安全保障技術研究推進制度」を設け、大学の研究機関に28件の研究テーマを示して公募している。戦闘機の「ステルス化」には必須となる「電波・光波の反射低減・制御」やピンポイントで攻撃できる「レーザ光源の高性能化」、「無人車両の運用制御」「昆虫サイズの小型飛行体実現」など、挙げれば全て自衛隊の戦闘能力を高めるための先端技術ばかり。年間3000万円・最大3年にわたって支給される。その研究成果は防衛省が独占し、軍事企業に無償で特許を利用させることができる。まさに<軍産学複合体>の推進だ。(2016/2/14)
posted by JCJ at 11:01 | TrackBack(0) | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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