2016年03月30日

不安・不快ばかり撒き散らし、口先だけで結局、結果出せない安倍政権――懸念される経済・賃金・増税、安保法・原発再稼働、相次ぐ不祥事…(2)

▽景気回復「実感していない」81・4%、安保関連法施行「評価しない」49・9%

 26、27両日に共同通信社が実施した全国電話世論調査。
1)安倍政権の経済政策「アベノミクス」で景気回復を「実感していない」との答えが81・4%に達した。
2)集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法(29日施行)については「評価しない」がほぼ半数(49・9%)を占めた。「評価する」は39・0%だった。
3)米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設に関する国と県の訴訟の和解に基づく再協議については、合意成立まで移設工事を「中断するべきだ」71・9%と答えた。
4)待機児童に関する問題に安倍政権が十分に取り組んでいるかについては、「十分と思わない」(75・0%)、「十分に取り組んでいると思う」(17・4%)。

(JCJふらっしゅ「報道クリップ」=小鷲順造)


 1)への相変わらずの「景気回復を実感していない」との回答の高さは、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の破綻、行き詰まりを見事に示している。政権は政策の成功・失敗の評価を固定されないよう、ひたすらあれこれ情報や話題を出して評価の先送りを目論んできたが、日本の市民社会ははっきりと通知表を突きつける段階に入っている。

 2)の集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法に対する圧倒的な「評価しない」の声を、政権は謙虚に受け止めねばならない。日本社会の未来を規定する重要な案件であるにもかかわらず、安倍自公右翼カルト・プロパガンダ政権は、その体質をそのまま表面化させたような審議の方法も答弁内容も「未成熟」なまま、数を頼りに採決を強行して成立させた。

 自公政権は、そもそも民主党政権のふがいなさという敵失をついて政権に復帰しただけである。2009年に民主党政権を誕生させた民意を忘れ、二度と政権を追われない「独裁維持」めざして「右翼カルト」路線を固め、大胆な「経済政策」(国民向け)と「改憲」(内部統制強化と支持者向け)をセットにして、その路線を突っ走っているにすぎない本来無能な政権である。
 あの手この手の<改憲策動>に顕著である反知性主義者が政権についている日本社会だが、2)の集団的自衛権の行使容認路線とそれを可能にする安保関連法に対する圧倒的な「評価しない」の回答は、日本社会そのものは「反知性主義」に同調していないこと、日本の市民社会こそが日本国憲法の「保守」であり「擁護者」であることをみごとに指し示している。
 日本の社会の将来像、日本再生の国づくりのシナリオをめぐり、安倍自公プロパガンダ政権は、米国の戦争にもっと簡単に与することができ、かつ軍装備・軍備・武器についての開発や売買も自由に出来る路線をすでに敷き、かつそれをもともと大枠だけで、本来求められる緻密さや大胆さのかけらも用意できない経済政策「アベノミクス」の<成長戦略>の一部としてアピールするという愚かさだ。

 3)の普天間移設問題への移設工事「中断」を求める71・9%という圧倒的な回答や、4)の待機児童について政権の対応は「十分ではない」(75・0%)との回答の大きさは、まさに、「戦争に参加する国づくり」へと突っ走る<改憲路線>の無謀・無策と、金融緩和と株価吊り上げのみで成長戦略のかけらも存在しないアベノミクスの失敗やゆがみ、逆に現在の、企業が非正規雇用を「賃金」を固定コストから外して変動費化して「コスト削減」の道具として使い捨てる<弱肉強食>路線を、時代錯誤のまま相変わらず突っ走り、軌道修正できない政権の無策・無能への抗議の声の高まりを指し示している、と私には思えてならない。

 共同通信のこの調査では、安倍内閣の支持率は48・4%と、2月の前回調査から1・7ポイント増えた。政党支持率では、自民党が41・3%と前回から3・2ポイント増えた。しかし、内閣不支持率は39・5%とすでに高率の域に達している。
 衆参同日選もささやかれる夏の選挙シーズンへ向けて、日本の市民社会はいよいよ動き出している、と感じさせる調査結果だったといえるだろう。

 25日〜27日にNNNが実施した電話世論調査についてもみておこう。
 この調査では、首相の安倍氏が在任中に憲法を改正したいとの考えを示していることについて訊ねている。回答は、「評価しない」52.5%、「評価する」は28.3%だった。
 また、消費税率を来年4月に10%に引き上げる事については、「よいと思わない」58.2%、「よいと思う」33.6%。
 安倍内閣を「支持する」43.3%(前月より0.7ポイント増)、「支持しない」は38.1%。

 民主党と維新の党が合流し「民進党」が27日に結党大会を開いたが、「期待する」は26.6%にとどまり、「期待しない」が59.7%だった。民進党の岡田代表は28日、「スタートとしては上々」と評価した。「私はむしろ驚いているんですね。ですから、20%を超える、いまの調査だと26.6%の方が期待していただいていると。スタートとしては上々だと思います。それを3割、4割と増やしていくということが大事ですね」と話している。
 なお、7月に予定されている参議院選挙と同じ日に衆議院選挙を行う衆参ダブル選挙については、44%が「よいと思う」と回答、「よいと思わない」は31.2%だった。
 日テレの関連記事によると、同代表は、29日施行の安全保障関連法について、
1)政権をとった場合は即廃止する考えを改めて示した。
2)その場合の外交の継続性については「継続性は重要だ」と認めた上で、「集団的自衛権が憲法違反だという継続性を一内閣の判断で変えたのは安倍政権だ」として「元の考えに戻すだけだ」と主張した。
3)来年4月に予定されている消費税率の10%への引き上げについては、「安倍首相には上げられるような経済状況に持って行く責任がある」と述べ、条件を整えた上で引き上げるべきとの考えを示した。

(こわし・じゅんぞう/日本ジャーナリスト会議会員)


消費税率10%への引き上げ「反対」が64%(共同通信〜日刊スポーツ27日)
http://www.nikkansports.com/general/news/1622831.html
民進党に「期待する」26.6% 世論調査(NNN27日)
http://www.news24.jp/articles/2016/03/27/04325803.html
民進党・岡田代表「期待26.6%は上々」(NNN28日)
http://www.news24.jp/articles/2016/03/28/04325905.html
首相在任中の憲法改正「評価」28.3%(NNN27日)
http://www.news24.jp/articles/2016/03/27/04325804.html


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posted by JCJ at 10:25 | TrackBack(0) | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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