2016年08月02日

北朝鮮の日本攻撃の標的は米軍基地 元防衛官僚の柳澤氏が講演=三枝和仁

 JCJ、マスコミ九条の会、MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)が共催した「北朝鮮が日本に攻めてくるって本当……」との講演会が6月22日東京・中央区で行われた。講師は元防衛官僚の柳澤協二氏。この日は参院選の公示日とぶつかったが、昨年9月に強行採決で成立した安保法制(戦争法)の是非が参院選で問われるとの思いから講演会を企画した。
 平日の午後にもかかわらず参加者は200名近く集まり、大学生も目立った。安保法制をどう捉えたらいいのか、日本を取り巻く環境変化(北朝鮮の核・ミサイル、中国の覇権)をどう考えるのかに関心を持つ方々で会場は埋まった。

 防衛官僚一筋四十余年の柳澤氏は小泉内閣当時イラク自衛隊派兵の計画・指揮をした人物だ。講演冒頭、強行採決された安保法制が自衛隊員の身を危険にさらす法律であると共に日本人をテロのターゲットにする法律であることを各国の具体例を示し、その危険性を指摘した。
 7月、バングラディシュで7名の日本人がテロの犠牲になったが、それを予言するものとなった。安倍内閣の一連の海外での発言と安保法制により、国際社会ではすでに日本はISIL(イスラム国)のテロ対象国になったといえる。

 北朝鮮が日本に攻めてくることに関し、柳澤氏は防衛官僚らしく理性的にその可能性を分析。軍隊の輸送手段をもたない北朝鮮は日本に侵略できない。日本を攻撃することでの北朝鮮の利益は一切無いとした上で、もし日本に攻撃が行われるのなら、それは米軍基地だと断定した。
 北朝鮮は今の金正恩体制を内外に承認させることが最大の課題。米韓にそれを求めている。米国が金正恩体制を認めないとの姿勢をとれば、日本にある米軍基地をミサイル攻撃する可能性があると予測した。

 柳澤氏は自衛隊必要論者。しかし、集団的自衛権など日本の防衛に関係ない形で自衛隊員が犠牲になることはあってはならないと安倍政権のすすめる安保法制に強く反対した。安保法制の実行は両院の可決が必要なので参院選で野党が過半数を占めれば実施できないと指摘したが、残念ながら参院選結果はそうならなかった。
 世論の監視で安保法制を実施させないことが日本の本当の安全を守る道であることを痛感させられた。

*JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2016年7月25日号


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