2016年11月04日

“国防知らずの稲田朋美”を防衛相に抜擢した安倍首相の理由――出版部会例会 『日本会議の全貌』の著者・俵氏が講演=守屋龍一

 9月16日に開催された例会は、「日本会議の闇」をテーマに関心が集まり、参加者100人を超え、床に座って聴く人も出るほどだった。俵義文(子どもと教科書全国ネット21事務局長)氏は、詳細なレジュメと資料を配布し、熱のこもった話をされた。その要旨は次の通り。

◆会員4万、支部250

 「日本会議」は1997年5月30日に発足。現在、会員約3万8千人、全国に249の支部がある。その中核は60年代後半〜70年代の右翼・民族派学生運動および新宗教「生長の家」の出身者が占め、いま事務局を担うのは椛島有三氏に率いられた日青協メンバー。

 椛島氏は、1970年11月3日橿原神宮で日本青年協議会(日青協)を結成して書記長につき、その後、安倍政権の影のブレーンとして活動し、いま「日本会議」事務総長を務める。
 主な活動は「悲願」の憲法「改正」、「戦争する国」に向けた活動、自衛隊激励運動を主に、夫婦別姓反対、日本の侵略戦争と加害の正当化、靖国神社国営化などに、「日本女性の会」など、フロント組織を活用して、取り組んでいる。
 今年の憲法記念日には、「民間憲法臨調」と共催して「第18回公開憲法フォーラム」を開催し、1200人参加。「憲法改正を実現する」1000万人署名は700万人に到達したと発表。安倍首相がビデオメッセージを送り、全国28会場にインターネット中継している。

◆超党派の議員が参加

 「日本会議」と共同・連携する国会議員らで作る「日本会議議連」には、民進党議員も含め衆参281人が参加。日本会議中心メンバーの櫻井よしこ(ジャーナリスト)、百地章(日本大学教授)、西修(駒澤大学名誉教授)らを招いて勉強会を開き、「日本会議」の要求・政策を国政に持ち込む活動を繰り広げている。
 現に、改憲勢力が3分の2を占める国会をバックに、安倍政権は、閣僚19人のうち15人を、「日本会議」議連など、改憲・「靖国」派で固め、9条の骨抜きに邁進している。
 安倍首相が会長の〈「創正「日本」〉の動きも看過できない。超党派で改憲を目指す「安倍議連」にほかならず、昨年末の研修会には190人の国会議員が参加している。

◆なぜ稲田防衛大臣か

 象徴的なのは、なぜ安倍首相が、国防にはシロウトの稲田朋美政調会長を、あえて防衛大臣に任命したか。国防のエキスパートであり、生え抜きの中谷元・前防衛相は、悔しくて男泣きしたという。
 安倍首相は「戦争法」が成立し、自衛隊を海外の戦場に派遣し、「殺し殺される」危険も断固として突き進む大臣、自分の言うこと聞く大臣として稲田朋美氏を抜擢し、「新たな英霊」を誕生させ、改憲に向かう戦略を立てているのは間違いない。「日本会議議連」の政策審議会・副会長を務め、憲法9条を変えて国防軍の創設を主張し、「国民は国のために血を流せ」という感覚で、南スーダンPKOに自衛隊員を派遣し、「新たな英霊」を誕生させるなど、断じて許されない。

*JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2016年10月25日号


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posted by JCJ at 08:52 | TrackBack(0) | 出版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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