2016年11月06日

【今週の風考計】11.6─TPP強行・「パリ協定」軽視のツケ

タイラバヤシかヒラリンか─こんな落語を思い出すほど、8日投票の米国大統領選に臨む両候補、TPPへの態度については同じ。どちらも反対・離脱、言い方の違いでしかない。だが安倍政権はTPP批准に向け、農家や国民の不安は募るのに、冗談・軽口を繰り返す農水相は放置し、強行採決へ突っ走る。肝心かなめの米国議会は、審議すらしていない。参加12カ国を見ても批准した国はゼロ。いまや失効の公算が大。なぜ安倍政権は、大事な「パリ協定」の批准すら後まわしにして、TPPを急ぐのか。国会軽視・政権のオゴリからくる暴走としか言いようがない。COP22が、7日からモロッコ・マラケシュで始まる。各国の削減目標をどう評価し、実行状況をどう検証するか、「パリ協定」のルール作りに向けた議論が始まる。日本はオブザーバーでしか参加できない。大失態の極みだ。国際的評価は地に落ち、各国の利害がぶつかる交渉の場での存在感は、低下する一方だ。ただでさえ石炭火力発電のトップセールスに傾注し、国内でも新増設計画を進める日本政府には、温室効果ガスの排出削減に向けた「本気度」が、世界から疑われる事態に至っている。唯一の被曝国でありながら、核兵器禁止条約の交渉開始を定めた決議案にも、日本は反対票を投じた。国際社会から「核廃絶にも温暖化対策にも後ろ向き」と見なされたツケは大きい。(2016/11/6)
posted by JCJ at 07:37 | TrackBack(0) | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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