2017年01月15日

【今週の風考計】1.15─「デモはテロ」の発想と共謀罪の怖さ

▼安倍政権は、20日から始まる通常国会に、3度も廃案になった「共謀罪」法案を、性懲りもなく提出する。詐欺や窃盗、道交法・公選法違反など、676の犯罪に適用される。▼実行していなくとも、居酒屋での冗談・怪気炎が、共謀の準備とみなされ、「共謀罪」が適用されるやもしれない。「共謀準備」とは、どんな行為をいうのか、676の犯罪に則して、一つ一つ明確に定義できるのだろうか。警察官のさじ加減や袖の下によって「共謀罪」か否かの判定が下されたら、たまったものではない。▼もともと犯罪は実行された行為をもって成立し、準備段階での話し合いなどは処罰しない─この近代刑法の根本原則が覆される、最も危険な法案だ。▼犯罪の計画や相談をしただけで処罰するには、警察や国家は、日常不断に国民を広く監視していなければならない。「デモはテロ」と発言するような政治家の発想ならば、シールズや<原発NO!>活動のメンバーへの盗聴や盗撮、パソコンの押収もありえよう。▼沖縄の辺野古基地・ヘリパッド建設に反対する運動にも、「共謀罪」の適用はあるだろう。現に沖縄平和運動センターの山城博治議長らは逮捕・起訴され、80日以上も拘束され続けている。「共謀罪」で立件の予行演習か? 勘繰りたくなる。▼さらに、その共謀罪が適用される刑罰の内容が過酷だ。実行してもいないのに、話し合っただけで5年の懲役・禁固。しかも自白・密告を奨励している。▼「内心の自由」「個人の尊厳」など、憲法に保障された基本的人権が、権力によって不断に脅かされる。テロ対策に名を借りた、戦前の「治安維持法」の復活に他ならない。(2017/1/15)
posted by JCJ at 10:03 | TrackBack(0) | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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