2017年02月26日

【今週の風考計】2.26─6年目、誰のための震災復興事業か?

★1933年3月3日、マグニチュード8.1の大地震が発生。岩手県釜石市の東方沖200キロを震源とする「昭和三陸地震」は、地殻変動による大津波をもたらし、死者・行方不明3064人という甚大な犠牲者を出した。★この教訓から、総工費1200億円の巨費を投じ、水深63メートル、 世界最大の「釜石港湾口防波堤」がつくられた。しかし、6年前に起きた3・11東日本大地震による津波は、いとも無残に「釜石港湾口防波堤」を破壊した。★震源地が3つもある連動型地震のため、発生した津波は広範な海域を、高さや速度を増しながら、連続して河川や内陸を襲った。そのため市街地での被害が拡大したのは記憶にも新しい。★いま東日本の被災地復興はどうなっているのか。総額32兆円をつぎ込んで、巨大防潮堤や高台造成など、大規模な土木事業が次々に繰り広げられている。復興に向け住民が参加しての町づくりどころか、政府主導の復興事業が、被災者・被災地の生活や成業を阻害してはいないか。★漁師は海辺に住めず、高台の家から通勤して漁業に従事し、子供は漁業の現場を見ることもなく、漁業の継承が危ぶまれている。かつ巨大防潮堤は景観を損ない、リゾート地としての復活は絶望的だ。★今なお避難生活を続ける人は、13万人を超える。3年が限度といわれる仮設住宅に10万人が居住している。心身ともに疲れた人々へのフォローはどうなっているのか。被災者医療費・介護保険料の免除、子どもの医療費助成などは自治体任せ。本来、国が責任を持ち全額負担すべきではないか。(2017/2/26)
posted by JCJ at 09:54 | TrackBack(0) | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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