2017年08月30日

《焦点》2017年度JCJ賞を獲得した「日米合同委員会の研究」の著者・吉田敏浩さん=橋詰雅博

 2017年度の日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞の出版部門でJCJ賞を獲得したのは、「日米合同委員会の研究」(創元社)だ。

その著者でジャーナリストの吉田敏浩(59)さんは1966年にビルマ(現ミャンマー)北部のカチンなど少数民族が自治権を求めた生活と文化を取材した「森の回廊」(NHK出版)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した。他に「密約 日米地位協定と米兵犯罪」(毎日新聞社)などの著書がある。現在、立教大大学院特任教授も兼ねている。

 吉田さんは1952年に発足した「日米合同委員会」について2008年から調査してきた。同委員会は、日本の外務省北米局長などエリート官僚6人と、米国の在日米軍司令部副司令官など7人の合計13人で構成される。毎月2回開く会議では、米軍の基地使用や軍事活動の特権、米軍関係者の法的地位などを定めた日米地位協定の解釈と運用を協議している。

 「合同委員会の議事録や合意文書は原則非公開。このため省庁や最高裁などの秘密資料・部外秘資料、在日米軍の内部文書、米国政府の解禁秘密文書などを入手して調べたところ、米軍優位を保障する数々の密約があることが分かりました」

 「裁判権放棄密約」もその一つ。米軍人・軍属・それらの家族が関わった犯罪事件で、日本にとって著しく重要な事件以外は、日本側は裁判権を行使しないとしている。

「密約は米軍に事実上の治外法権を認めたものです。日本の主権を侵害している。安倍政権は、この問題に手をつけて、真の主権回復を目指すべきだ」


 
posted by JCJ at 10:39 | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする