2017年10月30日

《編集長EYE》 「防刃チョッキを着て会見に臨んだ」=橋詰雅博

 9月号のこのコラムで前川喜平氏のインタビュー番外編を紹介した。10月号は「番外編2」をお届けする。

 前川氏は5月25日、東京・霞ヶ関の弁護士会館で記者会見を開いた際、代理人の三竿径彦弁護士を同席させた。当初は違う場所で、一人で会見に臨むつもりだったが、その気持ちが変わったのは、22日に読売新聞が報じた「出会い系バー」の記事が原因。これは自分の身を守るために弁護士が必要と思ったそうだ。相談した友人から三竿弁護士を紹介された。

 「電話で代理人になってほしいとお願いしたとき、三竿さんは『相手(安倍晋三首相)が大きすぎる、大きな法律事務所の方がいいのではないか』と躊躇されました。これに対して私は『正義感のあるうってつけの弁護士と友人がほめていましたよ』と答えた。結局、引き受けてくださいました」

 会見当日、三竿弁護士は、自ら購入してきた刃物を通さない防刃チョッキを前川さんに渡し、ワイシャツの下に着るようにと指示した。

 「(暴漢に襲われるなど)万が一のことを考えて用意したのだと思います。会見場はエアコンのスイッチが入っていなかった。防刃チョッキを着たせいもあり顔から汗が噴き出た。記者から質問された出会い系バーについて答える自分の映像をテレビで見たが、汗が流れるシーンを捉えていた。視聴者は『焦っている』という印象を持ったでしょうね。あの会見以降、防刃チョッキは着てきません」

 家族もバックアップした。

 「女房は録画した民放各局のワイドショーを見て、出演していた田崎史郎さん(時事通信社特別解説委員)や山口敬之さん(元TBS記者)はこんなコメントしていたと私に教えてくれました。30代で社会人の2人の息子も協力。特に次男からは私がプレスリリースなどを書いていると、『オヤジ、遺憾を言語道断に直した方がいい』などとアドバイを受けた。息子が文章を直すと全体的に語調が強くなった」

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2017年10月25日号
posted by JCJ at 12:44 | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする