2017年11月15日

《沖縄リポート》米軍ヘリ墜落抗議集会に200人参加 飛行再開に県民さらなる怒り=浦島悦子

 突然の衆議院選が公示されて2日目の10月11日夕刻、私たちは、沖縄3区の玉城デニー・「オール沖縄」候補の女性集会に参加すべく、名護から沖縄市へとマイクロバスを走らせていた。高速道路が金武町(米軍中部訓練場)に差し掛かると、山肌から黒煙が上がり、米軍ヘリが消火バケツをぶら下げて飛んでいるのが見えた。実弾演習による山火事だ。ほぼ同時に、同乗者のスマホに「米軍ヘリ墜落」の緊急着信が入る。この時点で場所は不明だったが、同時進行の事態にバス内は騒然となった。
 集会で挨拶した玉城氏は、事故が北部訓練場近くの東村高江で発生したことを報告。挨拶後、すぐに高江へ急行した。「米軍ヘリが住宅から200メートルの民間の牧草地で炎上・大破」のニュースと生々しい映像は瞬く間に全島を駆け巡り、昨年12月の名護市安部海岸へのオスプレイ墜落・大破の恐怖もさめやらない県民を震撼させた。
 翌12日朝には衆議院選沖縄1〜4区の「オール沖縄」候補全員が沖縄防衛局に抗議に出向いた。選挙中の事故に安倍晋三首相は異例の迅速な対応を行い、防衛省と外務省が米当局に「原因究明と再発防止の強い申し入れ」を行ったというが、現場では、民間地にもかかわらず米軍が事故後直ちに規制線を敷き、かけつけた翁長知事も東村長も近づくことさえできない。事故を起こしたCH53E大型輸送ヘリは、04年に沖縄国際大学に墜落したCH53Dヘリの後継機で、回転翼にストロンチウム90が使用されており、炎上してベータ線が飛散した可能性があるが、沖縄県は立ち入り調査を拒否された。
 事故を最初に目撃した牧草地の地主・西銘晃さんは内部被爆の懸念に加え、刈り入れ寸前の牧草、近くで飼っている豚の出荷もできなくなるなど生活手段を奪われ、怒り心頭だ。事故現場は県民の飲料水の水がめである福地ダムに近接しており、一歩間違えば給水停止になる可能性もあった。
 15日に北部訓練場メインゲート前で開催された緊急抗議集会には、地元・高江や東村をはじめ全県から200人が参加。口々に「北部訓練場の全面返還」「全基地撤去」を訴えた。しかし米軍は、原因究明もしないまま、18日から同型ヘリの飛行を強行再開。県民のさらなる怒りを買っている。
 
posted by JCJ at 14:59 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする