2018年01月25日

《編集長EYE》 異様な「デベロッパーファースト」=橋詰雅博

 都民が東京都を相手取り、2020年東京五輪・パラリンピック選手村用地として都有地を不動産会社11社にたたき売りしたのは違法だとする住民訴訟の第2回口頭弁論が2月27日(火)、15時から東京地裁419号法廷で開かれる。周辺価格の10分の1でつまり9割値引きで売却されたことから8億円値引きされて国有地が売られた森友疑惑になぞらえて「都政版森友疑惑」裁判とも呼ばれている(本紙17年10月25日号で既報)。

 昨年11月17日の第1回口頭弁論では、小池百合子都知事らに差額分約1209億円の請求を求めた原告33人を代表して中野幸則さん(66)が意見陳述した。陳述の中で中野さんは「本件は都が官民癒着、官製談合のもとで、市街地でない土地を市街地再開発事業と称して、『大地主』・『監督官庁』・『施行者』を演じた一人三役の『一人芝居』であり、デベロッパーファーストとも言うべき異常なものです」と訴えた。そして「(都有地の)売却はやめて定期借地権に変更して、数十年後には土地をとり戻すべきではないか」と主張した。

 実は被告弁護団団長の外立憲治弁護士は、中野さんらの陳述を阻む行為に出ていた。原告が読むことを認めないよう求める上申書を提出したのだが、清水千恵子裁判長はこれを却下したのだ。その腹いせなのか、外立弁護士は、中野さんと原告代理人の各陳述が終わった後、事前提出していない陳述書を読み上げ「(原告の主張は)言いがかり」と反論。このいきなりの陳述に対して原告代理人が抗議する一幕があった。

 原告弁護団は「(上申書提出や通告なし陳述を行った)被告は、ムキになっている。焦りと危機感のあらわれ」と相手の胸中を推し量った。  

  訴訟を広く知ってもらうため2月17日(土)には「都有地投げ売りシンポジウム」を13時半から16時半まで専修大神田校舎で開く。「都政版森友疑惑」裁判にもっと都民は関心を。

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2018年1月25日号
posted by JCJ at 15:17 | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする