2018年02月25日

≪リレー時評≫再び「住民投票」にひた走る維新の会=清水正文

 2015年5月、維新の会は「大阪都」構想の是非を問う住民投票を32億円もの市税を投じ、5億円ともいわれる宣伝費をかけて行ったが、大阪市民から「ノー」の意思が示され、法的にも明瞭な決着をみた。
 ところが、松井大阪府知事、吉村大阪市長は「副首都構想」と装いを変え、「総合区」も議論するからと公明党を抱き込んで、昨年大阪府・市に「特別区設置協議会=法定協議会」を設置し、今年の秋に再び「住民投票」を行おうとしている。

 しかし、新たな「特別区」案なるものは、否決された「5区案」を「4区または6区案」にするというだけで、本質的には何の違いも打ち出せていない。前回の「二重行政の解消」や「財政効果額」の大義や道理は消え、万博誘致を利用した「IR」(カジノ)などを進める以外に「都構想」のメリットを示すことができず、矛盾が広がっている。
 「法定協議会」では、「現行法では都区調整財源に地方交付税は使えない」「財政シミュレーションを出さないのは、メリットがないからではないのか」などの異論や疑問が維新以外の政党から出されている。

 昨年9月の堺市長選挙では、4年前に続き「大阪都構想」反対を掲げる竹山市長が「堺は一つ、堺のことは堺で決める」と主張し、「堺市つぶし」を狙う維新の候補に勝利した。世論調査でも、大阪市民の「都構想」反対は1年間で5ポイント増えて47%に、賛成は10ポイント減って37%(「読売」)となっている。
 「総合区」とは大阪市を存続させたうえで、行政区の権限を強化するために、単独あるいはいくつかの区を合わせて設置しようとするもので、地方自治法に基づき市議会で決定すれば「住民投票」など不要であり、変更・解消も市議会の権限になっている。

posted by JCJ at 15:26 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする